ネコがマーキングする際のスプレー尿が悪臭を放つ原因を岩手大が解明

ネコのスプレー尿、通常尿、膀胱尿の化学組成の比較。(A)尿をスプレーしているネコの姿。(B)尿をガラス管に入れ、揮発成分を捕集剤に濃縮し、それを加熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析計で分析した結果。1つのピークが1つの化合物に相当。(C・D)統計手法の多変量解析でスプレー尿と通常尿(C)、スプレー尿とスプレー直後に膀胱内から採取された尿(D)から放出される化学成分約70個の組成の類似性が調べられた。(E)スプレー尿と膀胱尿に対する6頭のネコの臭い嗅ぎ時間が計測された。まず、ネコ2の膀胱尿を30秒間隔で4回提示(60秒/提示)すると、ネコは同じ臭いに馴化して臭い嗅ぎ時間が減少。その後、ネコ2のスプレー尿を提示しても臭い嗅ぎ時間が回復(脱馴化)しないが、別のネコの尿を嗅がすと脱順化が見られるので、ネコは同じ個体の膀胱尿とスプレー尿の臭い違いを識別できていないことがわかる(出所:岩手大プレスリリースPDF)