核スピン、コリンハ緩和、核スピンゼーベック効果実験の模式図。(a)核スピンの状態(Iz)は、伝導電子が持つ電子スピンとの相互作用により変化する(コリンハ緩和)。このとき生じた散乱により、伝導電子のスピン方向が反転することでスピン流が生成。これが、核スピンゼーベック効果の原理となることが、今回の研究により明らかとなった。(b)核スピンゼーベック効果測定の模式図。MnCO3にPtを接合させた試料に温度勾配∇Tを与えると、接合界面における55Mn核スピンとPtの伝導電子スピンの間でコリンハ緩和が生じ、スピン流Jsが生成される。Pt層に流れ込んだスピン流は、スピン偏極方向sとスピン流が流れる方向Jsの両方に直交する向きの電圧Vに変換され、最終的には電気的に検出される (出所:東大Webサイト)
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