原子核内のアルファ粒子生成を示す実験結果(左)と同位体依存性の実験結果と理論予想。(左)測定された陽子とアルファ粒子の運動量から構築されたカドミウムの同位体108Cd原子核の質量スペクトル。鋭いピークは、スズの同位体112Sn原子核の表面からアルファ粒子が叩き出されたことの証だ。その右側のエネルギーが大きい領域に連続的に分布する構造は、112Sn原子核のさらに内部からアルファ粒子が叩き出されたものと考えられるという。(右)理論予想と実験結果の比較。縦軸は断面積と呼ばれる測定量であり、おおよそSn原子核の表面にあるアルファ粒子の数に比例している。112Sn原子核(中性子数62)の表面にあるアルファ粒子の数は、124Sn原子核(中性子数74)のおよそ2倍であり、およびその間にある116Sn原子核(中性子数66)や120Sn原子核(中性子数70)はスムーズに変化していることから、実験結果と理論予想は一致したといえるという (出所:理研Webサイト)
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