2016年に本格始動した「働き方改革」。働き方改革とは、個人の意思や能力、そしてそれぞれの事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択できる社会を追求していくことで、人々のワーク・ライフ・バランスの実現、生産性の向上を目指し、企業文化や風土を変えようという試みだ。厚生労働省が労働基準法違反への対応を厳格化していることもあり、いまやほとんどの企業で従業員の働き方改革を重要な課題のひとつとしてあげている。
いかに生産性を向上し、イノベーティブなビジネスを実現できるか。そのためにはどのような施策やツールが必要なのか。頭を悩ませている経営者・担当者も少なくないだろう。
働き方改革の鍵はテレワーク!?
働き方改革は、組織やビジネスによって実践すべき内容が異なるが、多くの組織にとってひとつの目安となるのが「テレワーク」だ。テレワークとは、ICTを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。従来のように場所や時間にとらわれることなく、多様な働き方を促進し、効率よく業務のモチベーションを高く保つことができるようになる。
それでは、テレワークはどのようなところから始めればよいのだろうか。ここで押さえておきたいのが、「ファイル」である。私たちのビジネスは、大部分がファイルによって構成されている。私たちは、テキストやプレゼンテーションなどのビジネスファイルを社内外でやり取りすることで、業務や取引を進めていく。
つまり、場所や時間に囚われずに業務ファイルを扱えるような環境を実現することが、テレワークの第一歩と言えるのだ。
テレワークを実現するために必要な機能
“場所や時間にとらわれずファイルを扱えるソリューション”といって想像するのは、やはり「クラウドストレージ」サービスであろう。しかし、どのようなサービスでもよいというわけではない。企業の機密情報であっても、安全かつ確実に扱うことのできるエンタープライズ向けのサービスが必要だ。
注目ポイント【1】:サービス基盤の堅牢性・可用性
安全性を図るにはいくつかの指標があるが、まずクラウドサービスのファシリティを含む基盤の堅牢性・可用性に注目すべきだ。著名な基盤を活用しているサービスであれば、一般企業では実現できないほどの安全性を確保できる点もおさえておきたい。次に、ウイルス対策や暗号化、IPアドレスによるアクセス元の制限など、サイバー攻撃への備えが万全なサービスを選択しよう。
注目ポイント【2】:アプリケーションレベルのセキュリティ
アプリケーションレベルのセキュリティも重要だ。ファイル自体はクラウド上に格納していたとしても、ファイルをローカルにダウンロードして編集したり、閲覧したりするケースが多くある。
ビジネスドキュメントの標準とも言えるPDFには、ファイルの内容を保護するための機能が搭載されている。クラウドからダウンロードするときに、ユーザーIDや時間などを「すかし」として挿入したり、パスワードをかけたり、印刷などの処理を自動的に制限したりする機能を提供している企業向けのサービスがある。ファイルの内容そのものを保護する機能として、ぜひチェックしたいところだ。
注目ポイント【3】:モバイルデバイスへの対応
テレワークを実践するためには、モバイルデバイスへの対応も欠かせない。単にスマートフォンアプリが提供されているというだけでなく、管理者が利用を制御できるかどうかを必ず確認しよう。アプリの使用をロックしたり、外部メモリへのデータコピーを禁止したりと、安全性を確保するための管理機能が実装されているサービスを選びたい。
ストレージサービスの最重要ポイントは「アクセス権限」
ストレージサービスにおいて最も重要なポイントが、「アクセス権限」の管理だ。リモートから安全に業務を遂行するためには、「どのユーザーが」、「どのファイルに」、「どのような処理を実行してよい」のかといった、アクセス権を厳格に管理する必要がある。
そしてストレージサービスを選ぶ際に注目したいのが、ファイルやフォルダに対するアクセス権限だけでなく、サービスに付随する機能に対する「システム権限」なども細かに制御できるかどうかだ。というのも、事業部や支社・支店などが固有のポリシーを持つ可能性があるためだ。この場合、各責任者に一部の管理権限を委譲したほうがスムーズに運用できる。特にグローバルにサービスを展開する場合、各国・地域の法制度や文化に合わせる必要が生じ、本部で一括管理することが困難になるのだ。
権限管理は、複雑であればあるほどミスが発生しやすく、ストレージサービスの安全性に大きな影響を及ぼす。かといって、単純な権限しか設定できないのでは、さまざまな用途・条件に対応できない。できるだけ細かく、かつシンプルに権限を設定できるサービスを選択しよう。
操作ミスもカバーするクラウドのメリット
企業向けのストレージサービスの中には、ファイルの「バージョン管理」 に加えて「世代管理」を実装しているものもある。PCのローカルディスクやオンプレミスのファイルサーバーでは実現が困難な機能だ。
ビジネスファイルは常に更新されていくものなので、ファイルのバージョン管理が容易であることは、情報管理の面で大きなメリットになる。 人的なミスで最新のファイルを失ったり、ランサムウェアのようなサイバー攻撃でファイルを暗号化されてしまったりしても、任意の状態に復元することができる。さらに、バージョンの世代管理に対応していれば、バージョンの乱立による管理の煩雑さとデータの肥大化を防ぐことができるだろう。
追加でチェックしたい機能として、「ライフサイクル管理」がある。いわゆるファイルサーバーの課題として、過去に作られて何年もアクセスがないファイルが大量に蓄積されて、ストレージ容量を圧迫するというものがある。容量で課金されるクラウドサービスの場合、この問題はより深刻になる。例えば、「保管してから5年間たったファイルはアーカイブ用のストレージに移動する」といった処理を自動的に実行する機能があれば、ストレージの“ゴミ箱化”を防ぎ、効率よく利用できるだろう。
管理者向けには、ユーザーの挙動を監視する「監査ポリシー」を定義できる機能もオススメだ。多くの企業向けサービスでは、ユーザーの操作ログを記録する機能が提供されている。これに加えて、たとえば「ひとつのファイルに対して膨大な数のアクセスが短時間に発生している」、「業務時間外に頻繁にアクセスしている」などの異常な状態を検知・通知できれば、セキュリティ対策はもちろん、過剰な時間外労働の抑制などのコンプライアンス対応にも応用できる。
テレワークに最適なクラウドストレージ「Fleekdrive」
ソルクシーズが提供する「Fleekdrive」は、こうした企業向けストレージに求められる機能をすべて備えたクラウドサービスである。安全かつ利便性の高いテレワークを、ファイル共有からスタートすることができる。
ただし、Fleekdriveの最大の特長は「共同作業」にある。単純な個人のテレワークではなく、業務で必ず必要となる「チームワーク」を実現するための機能が実装されたサービスである点に注目してほしい。後編では、Fleekdriveを活用した共同作業について詳しく紹介しよう。
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