甲南大学 マネジメント創造学部は、甲南学園創立 90 周年の記念事業として 2009 年に開設されました。甲南学園の創立者、平生 釟三郎 氏の言葉である「世界に通用する紳士、淑女たれ」を教育方針の根幹に据え、グローバル社会で活躍できる人材の育成を目指す同学部では、その実践に向け、少人数のグループで取り組む「プロジェクト」を主軸とした授業を進めるなど、画期的な学習スタイルを取り入れています。

甲南大学 マネジメント創造学部

この画期的な学習スタイルに欠かせないツールとして、甲南大学 マネジメント創造学部では、開設時からノート PC を必携化。毎年、新入生に向けた推奨機を選定し、大学生協で販売を行っています。そして 2016 年の新入生に向けた推奨機に選定したのが、Surface Pro 4 です。推奨機としては初の 2 in 1 タブレット デバイスとなる Surface Pro 4 は、購入者の 8 割以上が高い満足度を示しています。アナログとデジタルを融合した「新時代の文具」として活用されている同デバイスは、2017 年度においても、2 年連続で推奨機に採用されています。

プロファイル

2009 年に創設された甲南大学 マネジメント創造学部では、経済学、経営学を基礎とした総合マネジメント能力を育成する教育を実践しています。「自ら学び、共に学ぶ」「自ら考え行動する」といった学びのスタイルを重視し、学生の思考力およびコミュニケーション能力を伸ばすべく、カリキュラムは少人数によるプロジェクト型学習を中心に編成。海外留学やフィールド ワークなど、多様な形で海外体験ができるように学生を積極的に支援しています。

導入の背景とねらい
「ICT = 文具」という文化の構築に欠かせない CUBE 推奨機を、学生自らが選定

甲南大学で最も新しい学部である甲南大学 マネジメント創造学部 (以下、CUBE) は、「プロジェクト型学習」と呼ばれる、実践を重視した画期的な教育プログラムを実践しています。学生はいくつものプロジェクトを通じて「自学、発見、体験、実践」という学習プロセスを繰り返すことで、専門知識やスキルだけでなく、「自ら学ぶ姿勢」を身に付けていきます。将来的には、それが「生き抜く力」や「物事をやり抜く力」となり、人生をマネジメントする力に結びついていくのです。

このような新しい学習スタイルを実現すべく、CUBE では 2009 年の開設時から、アクティブ ラーニングやラーニング コモンズに対応した学習環境を提供しています。同時に ICT 環境の整備も行っており、学生にはデジタル デバイスの必携を義務付けています。

デジタル デバイスを必携とした理由について、甲南大学 マネジメント創造学部 教授 博士 (政策科学) 井上 明 氏は、次のように説明します。

甲南大学
マネジメント創造学部
教授
博士 (政策科学)
井上 明 氏

「CUBE では全学生へ ID を付与しており、その ID 情報によりドアの解錠確認をはじめ、出席の登録、PC のログイン、印刷、アンケートやテストへの回答などが行えるようになっています。学内では、ありとあらゆる場所で最先端の ICT が活用でき、このような『すごいことがあたり前に行える環境』を学生に提供することで、卒業生はその体験や文化を社会へ波及してくれます。そこでは『ICT が文具としてあたり前にある環境』が不可欠となるため、2009 年の創設時からデジタル デバイスの必携を義務付けているのです」(井上 氏)。

井上 氏が語るとおり、プロジェクトに関する調査やレポート、プレゼンテーションの作成、さらに意見交換や情報共有など、同学部の学生は大学生活のあらゆるシーンでデジタル デバイスを活用しており、今やそれが定着しています。しかし、こうした ICT があたり前に活用されている状況は、決して CUBE 創設時から成り立っていたわけでなく、トライ & エラーを重ねることでたどり着いた結果だと、井上 氏は続けます。

「大学生協では毎年、新入生向けに『CUBE 推奨パソコン』を販売しており、購入者の『PC 利用実態調査』についてもデータ化してきました。この目的は、デバイスの利用時間やユースケースの明確化にあります。そしてこの調査の結果、利用時間は機種によって上下する一方、ユースケースについては、機種に関係なく、ほとんどが Microsoft Office による入力作業であることが判明したのです。『ICT = 文具』という文化の定着には、入力作業に適したノート PC を前提に、利用時間が最大化する機種を選定し続けなければなりません。慎重な機種選定を継続した結果、ようやく今の状況に到達しています」(井上 氏)。

このように「ICT = 文具」という文化の構築においては、推奨機の選定が重要なテーマとなります。CUBE ではこの選定作業を、実際にデバイスを活用する学生に行わせており、毎年 10 月~ 11 月にかけ、さまざまな観点から比較検討を行います。

機種選定を学生に任せる意図について、井上 氏は次のように説明します。

「すべての新入生に PC の知識があるわけではありません。むしろ過半数は、初心者と言えるでしょう。そのため選定メンバーの構成にあたっては、小学校のときから PC に慣れ親しんでいた学生から、大学に入って初めて PC に触れたという学生まで、さまざまな立場の学生に入ってもらっています。CUBE 推奨機は、学習効果を左右するデバイスであり、その機種選定の責任は当然重いものになります。その責任をしっかりと担ってくれるメンバーのもとで選定することが、『学内で本当に活用できるデバイス』の採用につながると考えています」(井上氏)。

システム概要と導入の経緯
複数機種を比較検討。4 年間の大学生活に耐え得る利便性、バッテリを備える Surface Pro 4 を採用

学生による比較検討のもとに選定される CUBE 推奨機として、2016 年度には、初の 2 in 1 タブレット デバイスとなる Surface Pro 4 が採用されています。

選定メンバーである、甲南大学 マネジメント創造学部 4 年次 山口 裕也 氏と細野 有沙 氏は、機種選定における条件としてまず、「4 年間使うことができるかどうか」という視点を挙げます。

「私が入学した年度の推奨機はタブレット デバイスであり、入力作業は主に大学常設の PC で行っていました。CUBE には多くの PC が常設されているため学内では少し不便さを感じる程度で済んだのですが、就職活動の際にキーボードが必要なテストがあり、急遽、PC の購入が必要となりました。この経験から、『学外を含む 4 年間の大学生活のあらゆる場面で活用できること』を念頭に、キーボード入力が不自由なく行える点を重視し、デバイスを選定しました」(山口 氏)。

甲南大学
マネジメント創造学部
4 年次
山口 裕也 氏

甲南大学
マネジメント創造学部
4 年次
細野 有沙 氏

「この『4 年間使うことができるかどうか』という視点は、バッテリの駆動時間においても重要な意味を持ちます。CUBE では 3 限連続、つまり 270 分間行われる授業がありますが、たとえば最大駆動時間が 5 時間の PC では、バッテリの経年劣化も考慮すると、この授業を 4 年間乗り切ることは難しいのです。そこで、バッテリの駆動時間は少なくとも最大 8 時間以上と表記されている製品のみを候補に入れました」(細野 氏)。

4 年間の利用を前提とする場合、ここで挙がったデバイスのタイプとバッテリの駆動時間は非常に重要な要素となります。さらに、甲南大学 マネジメント創造学部 4 年次 上塚 優里 氏は、先の視点についで、携行性とブランド イメージも重要な検討事項だったと続けます。

甲南大学
マネジメント創造学部
4 年次
上塚 優里 氏

「CUBE に通う学生の大半は電車で通学しています。携行性に優れていることも重要となるため、1.2 kg を重量の上限とし、候補を絞りました。また、新入生の IT に関する知識は大きなバラつきがあるため、初心者でも扱える利便性を備えつつ、上級者も満足できる魅力を持つ機種でなくてはなりません。この点では、製品としてのブランド イメージも重要な要素となります」(上塚 氏)。

キーボード入力を含む利便性に優れていること、バッテリ駆動時間と重量が規定値に沿っていること、そしてブランド イメージを条件とし、CUBE では Surface Pro 4 と国産ベンダー 2 製品の合計 3 製品に候補を絞り、2015 年 11 月より実機によるデモ検証を実施。Surface Pro 4 は、このデモ検証においても先の条件に合致しており、また口コミのレビューにおいてもバッテリ面や利便性が高く評価されていたことから、最終選定において有力な候補と位置付けられていました。

さらに井上 氏は、Surface Pro 4 の持つタブレット デバイスとしての側面が、新時代の文具として機能し得ることにも期待したと語ります。

「アナログにはアナログの良さがあり、デジタルにはデジタルの良さがあります。学習環境すべてをデジタル化する必要はないと考えていますが、アナログとデジタルはまだまだ融合できる余地があると感じていました。そこでキーワードとなるのは、やはりタッチ操作や手書き機能でしょう。過去、タブレット デバイス単体を採用した推奨機では、あまり良い結果は出ませんでしたが、ノート PC としてもタブレット デバイスとしても高い利便性を持つ Surface Pro 4 であれば、新時代の文具として機能すると考え、推奨機に決定しました」(井上 氏)。

導入製品とサービス

  • Surface Pro 4

導入メリット

  • 十分な駆動時間と優れた利便性、携行性を備える Surface Pro 4 の採用により、「ICT が文具としてあたり前にある環境」が定着

  • PC がないと学習が進まない環境ゆえに、マイクロソフトの手厚いサポートによって、学生の学習進捗の安定化が行えた

  • タブレット用途における Windows Ink などの機能活用により、プロジェクト型学習全体の効率と質の向上が期待できる

導入の効果
Surface Pro 4 を日ごろのディスカッションの中でも有効活用。優れたサポートにより、学習進捗の安定化にも貢献

2015 年 11 月、CUBE は Surface Pro 4 を CUBE 推奨機として採用することに決定。国産ベンダー以外の製品採用は実に 5 年ぶりでしたが、高いブランド イメージも背景にあり、50% 以上の新入生が CUBE 推奨機を購入。うち 8 割以上のユーザーが高い満足度を示しているといいます。

就職活動を機に自身で Surface Pro 4 を購入したと語る山口 氏は、同デバイスの利点を、次のように説明します。

「利便性や携行性はもちろんですが、何よりもバッテリの駆動時間に満足しています。公式で最大 9 時間と謳っているのとほぼ同水準の時間で利用することができ、仮に充電を忘れてしまった場合でも、1 日の授業を持ちきることができています。また、ノート PC としての用途だけでなく、プレゼンテーション時にはタブレット デバイスとしても活用でき、適宜使い分けられる 2 in 1 の利点も生きています」(山口 氏)。

CUBE のキャンパスには、学生が自然に集まりコミュニケーションできる空間が各所に設けられており、学生たちは日々そこで、PC を利用した共同作業を行っています。山口 氏と上塚 氏は、こうした日ごろのディスカッションの中で、手書き入力といった最新機能を積極的に活用していきたいと続けます。

「オープン スペースや授業におけるディスカッションは、授業のテーマに関する調べものとそこからの分析、考察が主になります。これまで、調べものの過程でストックしなければならない情報は、テキスト化してアーカイブしていました。ですが、Windows 10 が備える Windows Ink 機能を使えば、Web ページの情報に手書きでマーカーやメモしてアーカイブしていくことができます。こうしたアナログとデジタルを融合する機能を活用することで、プロジェクト全体の効率や質はまだまだ向上していけると考えています」(山口 氏)。

「甲南大学では全学生に Office 365 のアカウントが提供されており、そこでは、Office Mix という PowerPoint の操作過程を動画化する機能が利用できます。プロジェクトにおいて、発表は重要な場です。タブレット モードでプレゼンテーションを行うことが多いのですが、Office Mix では発表者自身の音声、映像を含めた動画化が可能です。この動画は Office Video 上で共有できるため、プレゼンテーションのクオリティをメンバー全員で意見を出し合いながら高めることができるのです。こうした機能は無償で利用できるため、今後、積極的に活用していきたいと考えています」(上塚 氏)。

Windows Ink 機能を使い付箋メモを残したり、Web ページをマーカー付けたりするようす。こうした最新の機能を、今後積極的に活用していきたいと、学生達は語ってくれた

さらに井上 氏は、こうしたデバイスとしての価値に加えて、Surface Pro 4 の優れたサポートにより、学習進捗の安定化が図れている点も高く評価します。

「CUBE の学生にとって PC は必須なツールであり、これがないと学習が進みません。Surface Pro 4 を提供するマイクロソフトは、サポートのレスポンスが抜群に早く、修理期間も 1 週間以内と非常に短期です。この点は、これまで推奨機に採用した数あるベンダーの中でも突出して優れています。既に 2017 年度の CUBE 推奨機 についても Surface Pro 4 の採用が決定していますが、これは同デバイスが学習進捗の安定化に貢献していることや、学生から高い評価を得ていることの表れだといえるでしょう。2 年連続で同機種が選ばれたのは CUBE 史上初のことであり、教員の立場としても、同デバイスを採用して良かったと感じています」(井上 氏)。

学内におけるディスカッションでは常に PC が利用される。Surface Pro 4 の安定性と優れたサポート体制は、学習進捗の安定化に大きく貢献している

今後の展望
学習過程の情報を収集するデバイスとしても Surface Pro 4 に期待

多くのトライ & エラーを経て、「ICT が文具としてあたり前にある環境」の定着にたどり着いた CUBE。井上 氏は、今後この環境を最大限に活用することで、「ICT を活用した最適な授業の実践」を考えていきたいと説明します。

「学生の ICT への順応性は非常に高く、Surface Pro 4 は既に『アナログとデジタルの融合』に近い活用がされています。学生にとってこれは、共同作業の効率化やプロジェクトの質の向上といったメリットを生んでいるといえるでしょう。一方の大学運営側にとっても、これまで把握できなかった手書きの文字や図などの『アナログでの学習過程』が情報化できるというメリットがあります。CUBE では現在、『IoE (Internet of Education)』という、学習にかかわるさまざまなモノとコトをインターネットに接続し、そこで収集した情報を学習支援へ活用することを目指した取り組みを進めています。IoE においては学生のあらゆる学習過程を情報化することが望ましく、そのためのデバイスとしても、Surface Pro 4 には大きな期待を寄せています」(井上 氏)。

仮に教育現場での ICT 活用が定着しても、従来の教材を電子化しそれを単にデバイス上で閲覧させるだけでは、紙の教科書時代とそれほど変わりません。そうでなく、たとえば学生の理解度によって自動的に教科書が変わる、解答する問題のレベルが変化する、というようなことができれば、ICT の利点はさらに生きてくるでしょう。IoE は、まさにそのような時代の実現を見据えているのです。

2009 年の開講時から最先端の学習環境を提供し続けてきた CUBE。同学部は今後、Surface Pro 4 の採用などを経て定着した「ICT が文具としてあたり前にある環境」を活用することで、さらなる学び方変革に取り組んでいきます。

ユーザー コメント
「CUBE の学生にとって PC は必須なツールであり、これがないと学習が進みません。Surface Pro 4 を提供するマイクロソフトは、サポートのレスポンスが抜群に早く、修理期間も 1 週間以内と非常に短期です。この点は、これまで推奨機に採用した数あるベンダーの中でも突出して優れています。既に 2017 年度の CUBE 推奨機 についても Surface Pro 4 の採用が決定していますが、これは同デバイスが学習進捗の安定化に貢献していることや、学生から高い評価を得ていることの表れだといえるでしょう。2 年連続で同機種が選ばれたのは CUBE 史上初のことであり、教員の立場としても、同デバイスを採用して良かったと感じています」

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博士 (政策科学)
井上 明 氏

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