ランド研究所は、セキュリティ業界でも例のないサイバー犯罪に関するグローバルで大規模な調査を行い、サイバー闇市場がこれまでにない規模へ成熟・成長していることを発表した。
この調査は、ジュニパーネットワークスの協力の下、学術機関の研究者やセキュリティ研究者、ジャーナリスト、セキュリティベンダー、法執行機関など、現在または過去に闇市場に関わっていた世界的な専門家に対する綿密なインタビューを通じて行われた。
ジュニパーネットワークスでセキュリティーソリューションズ 統括部長を務める森本昌夫氏は、サイバー犯罪が従来の状況から大きく変化していることを警告している。
「従来のサイバー犯罪は、高い技術力を持ったハッカーが自己満足のために行うものが中心でした。しかしそれが組織化されるようになり、金銭や機密情報を狙ったものへと変化し、犯罪色が色濃くなっていきました。今では、単なるアンダーグラウンドとは呼べないような闇の大市場を築いており、あたかも大都市経済のような様相です。私たちが直面している脅威は、以前とは比べ物になりません」(森本氏)
日本の企業やユーザーの性質が、こうした犯罪の温床になることについても注意したい。
「欧米と異なり、日本人は性善説を重視する傾向にあります。また日本企業は終身雇用が一般的で、安定しているためか、他の社員を仲間や家族と見なして疑いません。こうした特性は変わりつつあるとは言え、根強く残っています。先般の情報漏えい事件のように、犯罪者が活動しやすい環境なのです」(森本氏)
森本氏は、ランド研究所のレポートを通じて、犯罪者らがどのような組織を形成し、どのように考え、どのような活動を行っているのか知ってほしいと主張する。最終的にどのような防御策を採るべきか、検討したり判断したりするための有効な材料となるためだ。
まずは今回の資料をダウンロードして、闇市場がどのようになっているのか概要を把握しよう。さらに細かな数字を確認したい場合は、レポート全文が公開されているため、ぜひ入手して参考にしていただきたい。
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