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データを活用した成功例が、あらゆるメディアで報じられている。しかし、ケースごとに、取り組みで注力した分野、強化したデータレディネス(対応力)はバラバラだ。個人のスキル、組織力、テクノロジー、プロセス、ガバナンス、……データ活用を構成するこれらのデータレディネスのうち、どこに注力することが、ビジネスインパクトに繋がるのか。
IDCがアジア7か国にある707社を対象に実施した調査レポート「データレディネス: デジタル時代におけるビジネスインパクト(2019)」は、先の疑問に対する有力な解を提示している。同調査では、データレディネスの高い企業は低い企業の1.9倍ものビジネスパフォーマンスを持つこと、そして、組織力とテクノロジーのデータレディネスが、ビジネスパフォーマンスに好影響をもたらす最も重要な因子となることを報告したのだ。以下で詳しくみていこう。
IDC Executive Insightsレポート
「データレディネス: デジタル時代におけるビジネスインパクト」
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データレディネスの区分と、それぞれがビジネスに及ぼす影響とは
データ活用へのアプローチは、組織によってまったく異なる。ビジネス部門、企業、業界、地域の違いによって、データレディネスのレベルは必然的に異なるからだ。データ活用において個人、コミュニティ、テクノロジー等がどんな役割を果たしているのか。これを理解して取り組みに臨まなければ、たとえデータ活用を進めてもビジネスインパクトには繋がらない。
こうした背景から、IDCはタブローソフトウェアと連携し、データレディネスを以下の5つに区分。各要素について、先行レベルの組織とそうでない組織にどんな差異があるのかを調査した。
区分 | 説明 |
---|---|
人(組織) | 従業員とリーダーのコラボレーションや、データに基づく客観的な意思決定が行われているか。どれくらいの頻度で行われているか。 |
人(スキル) | データを分析して分析結果を解釈するために必要なスキルが、従業員に備わっているか。どの程度のスキルか。 |
プロセス | データの管理と消費を円滑に行うためのビジネスプロセスが確立されているか。どれほど整備されているか。 |
テクノロジー | 有効なデータアーキテクチャ、データ分析、アジャイル展開のためのテクノロジーツールが採用されているか。どれほど広い範囲で採用されているか。 |
ガバナンス | データの信頼確保を目的とする、データおよびコンテンツのガバナンスが存在しているか。どれほど包括的に行われているか。 |
調査ではまず、各データレディネスを総合したスコアとしてデータレディネスインデックススコア――DRIスコア(5が最大スコア)を用意。DRIスコアの高い企業が優れたパフォーマンスを上げているのかを、8つの主要業績評価指標(KPI)から検証した。結果、DRIが先行レベルにある企業は、8つのKPIすべてにおいて遅滞企業よりも高い水準にあることが示された。改善度の平均は1.9倍にものぼる。
それでは、先述した個々の区分は、それぞれビジネスパフォーマンスに対してどんな影響を持つのか。結論をいうと、最大にして最も直接的な利点をもたらしている区分は、人(組織)およびテクノロジーの2つであった。興味深いのは、DRIスコアの高低によって、その影響度合いが変わるということである。
具体的には、DRIスコアが1.6 未満の企業では、人(組織)が最大の増幅インパクトを生み出す。このインパクトは、DRIスコアが2.0 を超えると急速に低下し、その後は(DRI スコア2.0~2.8 の企業では)テクノロジーが最大の増幅効果を生み出す。これはつまり、データレディネスへの道を歩み始めたばかりの企業には、トップダウンの組織的リーダーシップイニシアティブからスタートすることが最善の策として推奨されるということだ。
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自組織のデータレディネスの状況だけをみても、レベルごとで推奨される取り組みが異なるのがわかる。ダウンロード資料では、より詳細な調査結果として、市場別、業界別、ビジネス部門別、企業タイプ別のDRIトレンドおよびパターンについても解説している。
やみくもな取り組みでは、データ活用を成功に導くのは難しい。自組織で今取り組むべきテーマは一体何か。これを明確にするためにも、ぜひ資料を参照してほしい。
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IDC Executive Insightsレポート
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