サーバー、ネットワーク、ストレージの3層(Tier)から成る構成を統合して提供するHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)は、次世代の仮想化インフラとして注目を集めてきた。しかし、一体型故に生じるパフォーマンス面の課題を理由に、大規模システムやミッションクリティカルな用途ではまだ活用が進んでいない。そんな中、ITインフラベンダーの雄であるネットアップから、エンタープライズのコアITにも適用し得るHCIが登場した。
なぜHCIはコアITとしての利用が進まないのか?
3層の統合によってシステムの構成、運用を簡素化できることは、HCIが有する大きなメリットだ。ただ、”一体型”であるために生じる問題もある。一例に挙げられるのが、層単位での拡張が難しいという点である。一般的にHCIは、コンピュートやストレージのリソースを切り分けて増やすことができない。環境を柔軟に拡張することができないために、パフォーマンスや性能に対してはどうしても不安が生まれてしまう。
拡張性やパフォーマンス面への課題以外にも、現行のHCIは幾つかの課題を抱えている。 |
こちらはIDC Japanが2019年4月に報じた国内ハイパーコンバージドインフラストラクチャ利用動向調査結果。HCIの利用理由は「パフォーマンスの向上」がトップとなり、その後に運用管理の効率化に関する項目が続いている。運用管理の効率化は実現できても、現状のHCIは期待値の高いパフォーマンスの側面で課題が残る。 |
安定した性能を担保することが難しいのではないか――こうした懸念もあって、HCIはSMBサイズ程の規模や特定の用途においては利用が進んでいるものの、エンタープライズにおけるコアITとしては進んでいないのが現状だ。
ネットアップのHCIが革新的である理由
HCIへのイメージは今挙げたものに凝り固まりつつあるが、ネットアップの提供するHCI「NetApp HCI」はこれを変革する可能性を持っている。NetApp HCIのポイントは、CPUやディスク単位で環境を拡張できるクラウドライクなインフラを提供すること、そして各種パブリッククラウドとの密な連携性を持ったハイブリッドクラウドを加速するインフラであることだ。
ポイント1. クラウドライクなインフラを提供
NetApp HCIは、サーバー層とストレージ層が分離されている。統合的な管理が可能という従来のHCIのメリットはそのままに、まるでクラウド環境のように容易にコンピュートとストレージを拡張することが可能だ。
- パフォーマンスが保証される
- オーバヘッドがない
- ノードの追加、削除が容易
- シンプルなオペレーションの実現
- NetApp HCI データシート
- NetAppが提供する 新世代ハイパーコンバージドインフラストラクチャ
こういったメリットにより、エンタープライズのコアITとしても十分に利用可能な信頼性を有している。
ストレージ層の分離により、コアITにおける利用にも耐え得る信頼性を有する。 |
ポイント2. ハイブリッドクラウドを加速するインフラ
パブリッククラウドの企業利用が進んでいる。ただ、こちらのIDCの調査では、「今後パブリッククラウドサービスからオンプレミスITインフラに移行する予定がある回答者は8割弱」という調査結果をもとにハイブリッドクラウドが加速していくことが示唆されている。ネットアップが用意するNetApp Cloud centralでは、オンプレミスとクラウドにあるシステム全体を統合的に管理することが可能。クラウドライクなインフラと相まって、ハイブリッドクラウドとの親和性が極めて高いと言える。
NetApp Cloud centralを利用すれば、統合された管理環境の下、クラウドとオンプレミス間で容易にワークロードを移動させることができる。 |
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本稿で提供するPDFでは、このNetApp HCIについてより詳細に説明されている。ネットアップは同製品の提供にあたり、「HCIの概念を変える」ことを表明。NetApp HCIを「ハイブリッドクラウドインフラ」と定義し、これをリリースしている。現在HCIの導入を検討した方だけでなく、過去検討した経験を持つ方にもぜひ注目頂きたい。提供資料のご案内
資料作成・記事制作協力
ネットアップ合同会社
ソリューションアーキテクト部
シニアソリューションアーキテクト
大削 緑 氏
[PR]提供:ネットアップ合同会社