見込み客の創出や抽出をサポートしてくれるMAツールにはさまざまな機能が備わっています。そのなかでも、リード育成に大きな効果を発揮するのが「シナリオ設計」です。この機能を有効活用することで、マーケティング業務を効率化することができます。ここでは、MAツールの一機能であるシナリオ設計について見ていくことにしましょう。
シナリオ設計の基本
シナリオ設計というのは、どのような属性に対してどのようなアクションを仕掛けるのか? というマーケティングの一連の流れのことをいいます。
たとえば、インターネット広告を見たユーザーがランディングページに飛ぶとき、どの広告からアクセスしてきたのかによって見せるべきランディングページは変えるべきでしょう。このように、属性ごとにさまざまなシナリオをあらかじめ想定し、設計しておくことをシナリオ設計と呼んでいます。また、メールマーケティングを想定してもわかりやすいでしょう。ステップメールにおけるシナリオ分岐などはシナリオ設計の代表例です。
シナリオ設計でもっとも重要なのはターゲット
効果的なシナリオ設計をするために最も重要なのはターゲットを明確にすることです。誰にその情報を届けるのか、誰にそのアクションを仕掛けるのかによって考えるべきシナリオは大きく変わってきます。
ただ、ターゲットの明確化が重要だといわれても、どのように明確化したらいいのかがわからないという場合もあるでしょう。そんなときは、顧客ライフサイクル、顧客行動、顧客属性という3つの軸をベースに考えてみることをおすすめします。
顧客ライフサイクルというのは、新規顧客なのか、それとも見込み客なのかという区別のことです。コンバージョンとの距離感で顧客を識別するというイメージでもいいでしょう。続いて、顧客行動というのは顧客が取った行動のことです。特定の商品を購入したり、途中で離脱してしまったりといった行動ごとに分類しましょう。最後の顧客属性というのは顧客の基本情報です。性別や年齢、地域などがもっともわかりやすいでしょう。
これらの要素ごとにターゲットを分類することで、大幅にズレたシナリオ設計をしてしまう危険性を抑えられます。
接触頻度やタイミング、情報の中身も重要
ターゲットが決定できたら、今度はタイミングや頻度、コンテンツの中身を考えていきます。
たとえば、メールマーケティングにおいて、いくらターゲットが明確になっていたからといって必要以上の頻度でメールを送ってしまったり、深夜にメールを送ったりしてしまっては顧客の信頼を損ねるのは当然でしょう。さらに、配信する情報の中身も自社の宣伝ばかりでは飽きられて離脱されてしまいます。最後まで興味を持ってもらうためにも、そのターゲットにあったコンテンツを用意する必要があるのです。
このタイミングやコンテンツの中身については、目的となるゴールによって異なるため、自社に最適なものを考えていきましょう。
行動に対するトリガーを設定する
コンテンツの中身まで決めることができたら、見込み客へアプローチするトリガーを設定しましょう。
トリガーというのは、見込み客が起こしたアクションに対してこちら側からアプローチするタイミングのことです。たとえば、自動車会社のホームページからメルマガ登録をし、特定の行動を起こした見込み客に対して、事前にシナリオ設計しておいた日時にカタログの請求フォームを送信するといった具合です。
リードスコアリングで分析
一連の流れを組むことができたら、最終的に見込み客のスコアリングを行います。
シナリオ通りに見込み客が反応を示してくれているのかどうかを判断し、想定通りであれば営業につなげましょう。逆に、シナリオ通りに反応を示してくれない場合には、シナリオ設計を見直す必要があります。スコアリングをする際には、スコアの指標とシナリオに沿ったスコア設定をすることが大切です。
MAツールで一連の流れを効率化
これら一連の流れを効率化してくれるのがMAツールです。自社が抱える課題にあった機能を備えているMAツールの導入を検討してみるといいでしょう。営業活動を効率化してくれるSFAやCRMなどと併用することによっても、さらなる大きな効果を発揮してくれます。
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