「働き方改革」の実現に向けて、企業は従業員の多様な働き方を受け入れることが求められるようになりました。しかし、多様な働き方を受け入れると、就業状況の把握が難しくなり、勤怠管理は複雑になってしまいます。この問題を解決するために活用できるのが「勤怠管理システム」です。勤怠管理システムによって具体的に何ができるのかを紹介します。

出退勤時刻の記録

勤怠管理システムの最も基本的な機能は、従来はタイムカードとタイムレコーダーで行っていた出退勤時刻の記録です。勤怠管理システムではデータがデジタル化されているので、出退勤時刻は直接データベースに保存されます。また、勤怠管理システムの種類によってできることは異なるのですが、出退勤管理に様々な機能が備わっています。例えば、GPSを利用して従業員の在席や外出先をリアルタイムで把握したり、顔認証を利用して不正な出退勤の記録を防いだりすることが可能です。勤怠管理システムを利用することで、テレワークや複雑なシフト勤務についても正確な出退勤時刻を記録できるようになります。

勤怠状況のリアルタイム集計

勤怠管理システムでは、タイムカードの記載を表計算ソフトに書き写す作業は必要ありません。出退勤時刻や有給休暇の取得状況などの情報は自動的にデータベース化されます。さらに、勤務時間を1分単位で計算するなどのルールがある場合には、出退勤時刻を、ルールに従って集計しやすいように自動で加工することが可能です。自動でのデータベース化によってできることが広がります。例えば、勤務時間、残業時間、深夜時間の集計や、出勤簿の作成、有給休暇の残り日数の確認などがリアルタイムで行えるようになります。従業員数が多い場合や、複雑なシフトを管理する必要がある場合には、勤怠管理システムは必要不可欠と言えるでしょう。

テレワークの勤怠管理

テレワークとは会社のオフィス外で勤務することで、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務の3つの形態に分かれています。在宅勤務は自宅を就業場所とする働き方で、クリエイターなどに向いた就業形態です。妊娠、育児、介護などの理由によって通勤が困難な人も、在宅ワークによって家庭と仕事を両立することが可能になります。モバイルワークはオフィスの外で勤務する働き方で、営業職やサポートサービスに向いた就業形態です。サテライトオフィス勤務は、レンタルオフィスや数社共同のオフィスを利用する就業形態で、都心部の企業が地方に進出する際などに利用されます。

従来型の勤怠管理システムではテレワークの管理は難しかったのですが、クラウド型の勤怠管理システムでは、テレワークの管理もできるようになりました。クラウド型の勤怠管理システムでは、従業員は、スマートフォンやパソコンを通じて、時間や場所を選ばずにシステムにアクセス可能です。そのため、社外からでも勤務状況を申告することができます。しかも、単に自己申告に頼るのではなく、作業画面をランダムにキャプチャすることなどで、実際に就業をしていることを確認することもできます。モバイルワークの場合には、GPSを利用することで、移動経路の確認や営業先での滞在時間の把握も可能です。

給与計算ソフトとの連携

多くの勤怠管理システムでは、出退勤時刻などを記録したデータベースを給与計算ソフトと連携させることが可能です。例えば、給与計算ソフトの種類に応じて、データベースから出力するデータの種類とファイル形式を選択することができます。また、給与計算を社会保険労務士や税理士などにアウトソーシングしている場合にも、委託先が要望する情報のみを、指定されたファイル形式で出力することが可能です。給与計算の効率化も、勤怠管理システムによって実現できることの1つと言えます。

勤怠管理システムは多様な働き方に対応が可能

勤怠管理システムを利用することで、複雑なシフトや、テレワークなどの多様な働き方への対応が可能です。このことによって、従業員はワーク・ライフ・バランスを実現することができます。それだけでなく、企業にとっても、労務トラブルの回避や優秀な人材の確保ができるようになります。勤怠管理システムを導入することで、働き方改革の実現が近づくと言えるでしょう。

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