「マーケティング・オートメーション(MA)でできること」でもご紹介したように、MAツールを導入することによって、今まで手作業で時間をかけていたことなどを改善できることが多少なりとも理解できたと思います。

それでは、もう少し詳しくMAツールを導入することで得られるメリットにはどんなものがあるのかをみてみましょう。

メリット1:見込み客情報を一元管理できる

御社で管理している見込み客情報は、申込みフォームなどオンラインでの見込み客情報取得の他に、名刺などのオフラインで取得した情報などそれぞれがバラバラに管理されているケースが多いかと思います。

また同じオンラインから取得した情報でも、前回のセミナー申込者と今回のセミナー申込者の情報はバラバラに管理しているケースもあるのではないでしょうか。

実際には同一の人物がそれぞれの見込み客情報に管理されていることもあると思います。

MAツールでは見込み客情報を一元管理することができるので、同じ人が重複することなく管理することができます。さらに他のツールとの連携できるものもあるので、データを取り込んで簡単に見込み客情報の一元管理ができるようにできるものもあります。

また社名や役職などの属性情報だけでなく、その人がどのウェブサイト内のどのページを閲覧したか、送られたメールを開封したのか、メール内のリンクをクリックしたのか、といった行動情報も管理することができてしまうのです。

メリット2:集計・分析作業の時間を短縮できる

分散されていた見込み顧客情報を一元化できることにより、様々な情報を集計してレポーティングしたり、様々な情報を組み合わせて顧客行動を分析したりという作業時間が格段に早くなります。

MAツールにはレポーティング機能が充実しているものが数多くありますので、様々なレポートを簡単に出力することが可能です。

本来であれば分析することに時間を費やすべきですが、その準備段階の集計作業にほとんどの時間を費やすことになり、十分な分析までする時間がない、分析するのに十分な情報を集める時間がない、という担当者も多いでしょう。

こういった機械的にできる集計作業は、人間以上に機械が得意とする領域なので、MAツールがその役割を担ってくれるのはメリットの大きなひとつでしょう。

メリット3:顧客を分類できる

見込み顧客と一口に言っても、購入への興味・関心の度合いは様々です。

  • まだ課題を感じているだけで具体的にMAツール導入検討まで至っていない
  • 既にMAツールを導入しようと決めており、どのツールにしようか検討している

この両者では必要としている情報は異なっているため、一斉に同じコンテンツを提供するには無理があるといえます。

MAツールには「リードスコアリング」という機能があり、顧客を分類することが可能になりました。見込み顧客のアクションを興味・関心の度合いでスコアを付けるのです。 例えば、

  • 「商品ページを閲覧した」→10点
  • 「事例ページを閲覧した」→5点
  • 「メールの開封した」→1点

などで得点付けをすることができるので、興味・関心の度合いで分類できるのです。

さらに興味・関心で分類された見込み顧客セグメントに対して、異なる内容のメールを配信できるので、全ての人に一斉に配信していた時よりも、それぞれの人が欲している情報を届けやすくなるのです。

ただし、気をつけなければいけないのは、どんな行動に関して、どの程度のスコアをつけるか、どのように見込み顧客を分類するかは、ツールが自動ではやってくれません。人間が設計しなければいけないことです。

見込み顧客になった人が顧客になるまで、どういうふうに興味・関心の度合いをあげ、その時々でどういう情報を提供すればいいかというシナリオ設計を人間がおこなう必要があります。

どのように設計するか望ましいかは企業ごとに異なってきますので、トライ&エラーを繰り返しながら磨いていく必要があるでしょう。

まとめ

MAツール導入することで得られるメリットをみてきましたが、様々なことができると感じたのではないでしょうか。

ただし大切なことは、それぞれのMAツールにはどんなメリットがあるか、どんな機能があるかを知る前に、

自社のどのような課題に対して、MAツールで何を解決したいのか?

というMAツール導入の目的を明確にしておく必要がある、ということです。

MAツールには様々な機能があり、様々なメリットが得られますが、他社にとっては重要でも、自社にとってはそれほど重要でない機能もあるでしょう。目的を明確にしておくことで自社によりあったMAツール選びが可能になるでしょう。

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