ソーシャルネットワークやモバイルデバイスなど、社会に溶け込んだITは生活のあり方を大きく変化させた。消費者が商品やサービスを選択する際、もっとも参考にするのは、すでにWebやSNSといったオンラインメディアに移り変わってきており、従来のマスメディアや店頭から得られる情報よりも、インターネットから得る情報のほうが信頼される時代になっている。このため、消費者が商品やサービスを認知し、購買意欲を持ち、購入を決断・実行するまでの流れとなる”カスタマージャーニー”も大きく変化してきており、ネットワーク上における消費者の行動をトレースすることで、デジタルテクノロジーが消費者行動にどのような影響を与えているのかを知ることが可能だ。

あらゆる業種において消費者ニーズの変化が起こっている

インターネットの普及によって、消費者の情報収集手段は大きく広がっている。従来はテレビや雑誌などのメディアや店頭、知人からの口コミによって得ていた情報から、ECサイトやSNSといったオンラインメディアから得られる情報に収集手段を切り替えることで、より幅広い商品・サービスを比較・検討できるようになった。さらに、双方向のオンラインメディア特性を生かして購買後に商品に関する情報を発信する消費者も多く、他の消費者の購買行動にも影響を与えている。特に若い世代ではSNSや個人ブログ、商品比較サイトなどに商品写真やレビューをアップして情報共有を行うケースが多く、SNSによって商品のブランドを知ったという消費者も増えてきている。

デジタルテクノロジーの進化は、消費者のデジタルニーズにも変化をもたらした。インターネット上に氾濫する膨大な数の情報から、消費者が知りたい情報だけを集めてくれるサービスや、商品の詳細な画像を360°どの角度からでも確認できるサービスなど、単なる情報収集にはとどまらない”ユーザーエクスペリエンス(顧客体験)”を求めるユーザーが増えてきているのだ。オンラインメディアが発達した今でも、店頭で実際に見て触れてから商品の購入を決めるというケースが多いが、実物を見るのと同様のエクスペリエンスが提供できれば、オンライン上で購買行動を完結させることが可能となる。

また、従来店頭で行っていたサービスをオンラインで提供する際にも、ユーザーエクスペリエンスの向上が重要となる。すべてをオンライン上で完結できるのはもちろん、誰でも直感的に操作可能なインタフェースや、消費者のニーズに合わせた提案をしてくれるパーソナライゼーションなどのエクスペリエンスを実現することで、サービスに対する顧客満足度を高められるためだ。

こうした消費者ニーズの変化は、商品を販売する小売業のみならず、あらゆる業種において起こっている。本稿からダウンロードできる資料では、日本国内の消費者のべ3,708人を対象に実施された最新の調査結果から、小売分野と金融分野における商品やサービスの購買動向を確認。モノの商品をメインに扱う小売業とサービス商品がメインの金融業という異なる業種において、消費者が共にユーザーエクスペリエンスの向上を求めていることが明確になる。消費者のカスタマージャーニーを確認し、自社の商品・サービスが提供するユーザーエクスペリエンスを見つめ直したいと考える企業担当者は、ぜひ参考にしていただきたい。

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〈Adobe Digital Survey 消費者動向調査 〉

01 商品購入においてネットがどう影響しているのか?

02 銀行のサービスに利用者は何を期待するのか?

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