「月刊総務」編集長 豊田健一氏

世界の先進国と比較して、一人当たりの労働生産性の低さが指摘されている日本。加えて、少子高齢化の影響で深刻化する人手不足、法改正による長時間労働規制への対応などを考えると、働き方改革による「労働生産性の向上」と「労働力確保」は喫緊の課題だ。そんななか6月に開催されたのが「働き方改革フェア」(主催:NECネクサソリューションズ)。同イベントの講演では、「働き方改革が会社を変える! 成功に導くためのポイントとは?」と題した、「月刊総務」編集長の豊田健一氏により、総務主導の働き方改革の方針が示された。ここでは、同講演の内容の一部を紹介しよう。

世界から30年遅れている日本の総務

総務改革のために必要な3段階の業務改善
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冒頭から豊田氏は「日本の総務は世界から30年は遅れています」という衝撃的な一言を放った。日本と世界の総務の決定的な違いは「BPO(Business Process Outsourcing)」の活用方法である。海外の総務では、日本の総務が日々行っているルーティンワーク(例えば給与計算や社内からの問い合わせ対応など)の大半を、外部へとアウトソースしている。そのため、500人規模の企業でも総務の正社員は2~3名というケースが少なくない。

では、業務の多くをアウトソースして総務は何をするのか。豊田氏は「これからの総務は、考えることを仕事にすべき」と語る。働き方を変革するには、職場の環境や業務のオペレーションなども変えなくてはならない。そのための「考える時間が総務には必要」だという。

総務がカギを握る働き方改革の方法とは >>

総務の現状 - 改革を妨げる3つの課題 -

働き方改革の実現には、総務自らが率先して動く必要がある。だが、それを実行するためには、次のような3つの課題があるのが実態だ。

非可視化(業務内容が見えない)
「何をやっているのかわからない」と思われがちな総務の業務。業務が見えなければ成果を測ることはできない。そして、測ることができなければ改善もできない。特に重要なのは目的の可視化だと豊田氏はいう。

従属的(受け身の業務に終始)
総務の仕事の中に、現場から上がってくる問い合わせや苦情への対応がある。このような「言われてやる仕事」に忙殺されてしまうと、ほかのことを行う余裕がない。これでは、総務主導の働き方改革など実行不可能だ。

無変化(古い手法に縛られる)
業務に忙殺される総務は「考える余裕」がないため、対応は慣例やマニュアルなどに頼りがちになる。だが、慣例やマニュアルは、あくまでも「その当時に最適だった手法」でしかなく、モバイルやクラウドが普及した現在において、最適であるはずがないのだ。

旧来型の総務は、社内からの頼まれごとを処理する「言われてやる総務」。一方、これから求められる総務は、自ら価値を生み出し会社の利益に貢献する「戦略総務」だ。

本稿で提供するPDFでは、「会社を変える戦略総務とは何か」「働き方改革を実現するために必要な総務改革とは」などについて詳細に解説している。企業の総務を担当する方はもちろん、これから働き方改革に取り組もうとしている企業の方にも、ぜひ一度目を通して、今後のビジネスの参考にしていただきたい。

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『総務が変われば会社が変わる
 働き方改革を実現するための総務改革

≪目次≫

  • 総務最新事情
  • 総務の現状 - 改革を妨げる3つの課題 -
  • 会社を変える戦略総務の存在
  • 働き方改革の本質は生産性の向上
  • 働き方改革を実現するための総務改革

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