IaaSはコストパフォーマンスに優れた情報システムの構築・運用を提供するサービスですが、システム担当者にとって気になるのは、導入コスト以上に、やはりランニングコストでしょう。一般的に専有型・高スペック型になるほどに価格は高くなる傾向にあります。また、月額性なのか従量制なのかという違いもあるため、用途や使用期間によってコストは大きく異なることも事実です。そこで今回は、IaaS事業者の価格差について紹介していきます。
IaaSの価格はどう決まる? 事業者ごとの価格差
IaaSの価格は、主にサービス対象となるリソースが専有か共有か、さらにリソースのスペック、オプションなどによって決定します。一般的に専有型は特定の顧客に特定のリソースを割り当ててサービスする方式なため、共有型よりも価格が高くなりがちです。しかし共有型であっても、利用する仮想マシンのスペックが非常に高かったり、従量制課金で長時間利用しつづけたりといったケースでは専有型よりもコストがかかることになるでしょう。そこで実際にいくつかの大手IaaS事業者の料金プランをご紹介します。
※1時間ごとの料金を「円/時」で表記。
- GMOクラウド
GMOクラウドではサーバー単位ではなく、リソース単位(サーバー、メモリ、ストレージの組み合わせ)での価格が特徴的です。
最も低額なプランでは月額1400円、日割料金46円程度という価格になっており、月額課金制と従量制課金制の2種類から選択する方式です。たとえば、1400円のリソースパックを2パック利用する場合、月額料金は2800円、従量制料金では1時間当たり約3.9円という計算になります。また、これにオプションでリソースを追加することも可能で、CPU1個あたり1.25円/時、メモリ1GBあたり1.25円/時という計算で価格が決定。きめ細やかにリソースを設定できるためスペックの指定に柔軟性があります。
- ニフティクラウド
老舗ISPのニフティが提供するニフティクラウドでは、従量制課金時の考え方に特徴があります。月額料金は共有タイプの最小構成で2210円ですが、従量制になるとサーバー起動時が4円/時、サーバー停止時が3円/時となっています。つまり起動時と停止時の料金が異なるため、24時間稼働させる必要がないシステムにおいてはお得になるかもしれません。ただし、従量制課金で24時間稼働させる前提の場合は、月額料金制のほうが明らかに割安になるため、システムの性質によって選択する必要があるでしょう。
- IDCFクラウド
IDCFクラウドではスペック別に4つの共有仮想マシンタイプ、1つに専有タイプからサービスを選択できます。最小構成の月額料金はなんと200円、従量料金は0.4円/時と格安です。しかし現実的な最低ラインスペックでは月額料金1400円、従量制料金2.9円/時となるでしょう。それ以上の構成では仮想マシンのCPU能力やメモリ容量が増えるごとに料金もあがっていきますが、IaaS事業者としてはシンプルな構成が目立ちます。
IaaS事業者が打ち出すキャンペーン
IaaS事業者はより手軽にクラウドサービスを体験してもらおうと、期間を限定した無料サービスを展開していることがあります。
例えばGMOクラウドでは14日間無料のキャンペーンを打ち出しており、2種間の無料体験後にそのまま契約することが可能です。このような無料期間を利用していけば、その後の本契約に向けた細かなカスタマイズの指定がより正確になる上に、サービスへの信頼度も向上するでしょう。
事業者によってキャンペーンを随時公開中ですので、まずはお試しという気持ちで始めるのであれば、このようなキャンペーン情報を逃さないようチェックしておきたいところです。
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