誰もがPCやスマートフォンを持つようになった現在、SNSやWeb広告といったデジタルマーケティングはその重要度を増している。しかし、顧客の顔が見えない中でも効果を出すためには、企業が顧客データを活用し、タイムリーかつ関連性の高いアプローチをしなければならない。それを可能にするソリューションが、TealiumのCDPである。

今回は、Tealium認定パートナーである、トランスコスモスの石川圭太氏、山本寿美子氏、猪浦連氏の3名に、TealiumのCDPがもたらす効果について、実際の事例も交えて語っていただいた。デジタルマーケティング領域で数々の企業を支援するトランスコスモスが考えるTealiumの魅力と、両社のタッグによって生み出される価値を紐解いていく。

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    (左から)トランスコスモス株式会社 CX事業統括 デジタルインタラクティブ事業本部 MC統括部 グロースハック推進部2課 猪浦連氏、同 課長 山本寿美子氏、MC統括部 副統括部長 兼 事業推進統括部 DI事業推進部 部長 石川圭太氏

トランスコスモスがTealiumのパートナーとなった理由

―貴社の事業について教えてください。

(写真)トランスコスモス 石川圭太氏

トランスコスモス株式会社 CX事業統括 デジタルインタラクティブ事業本部 MC統括部 副統括部長 兼 事業推進統括部 DI事業推進部 部長 石川圭太氏

石川氏:トランスコスモスでは、さまざまな事業を展開していますが、デジタルマーケティング領域においては、会社全体としてSNS、Web広告を含めたデジタルマーケティングをワンストップで対応できる体制を持っています。なかでも、私たちが所属する、CX事業統括 デジタルインタラクティブ事業本部 MC統括部では、企業様のWEBサイトやアプリ、MAなどオウンドメディアの導入から運用までを行なっています。

カウンターパートナーになるお客様は、マーケティングやPRを行う部門またはシステム部門が多いですね。マーケティングやPRを行う部門に対しては、企業サイトやECの運営、デジタルタッチポイントでのコミュニケーションのお手伝いをしています。システム部門の場合はCMSやMA、CDPの導入などフロントエンドの仕組み作りでご支援をしています。

―トランスコスモスがTealium認定パートナーとして、タッグを組むに至った理由をお聞かせください。

山本氏:昨今、大手企業がデジタルマーケティングの取り組みを強化する中で、CDPの重要性が顕在化してきました。またマーケティングツールの導入も進んでいますから、ツール間やシステムとの連携も今後大きな課題になると考えていました。

猪浦氏:実際に、当社が支援している企業でもこうした課題がありましたね。さらに、その会社は大手企業であるがゆえに日々大量に発生するWEBログの活用についても大きな課題を持っていました。これらを解決できるソリューションとして、Tealiumに出会ったのがきっかけです。

山本氏:このような環境下においては、さまざまな企業にとって、さまざまなツールと連携できるTealiumは非常に有効なソリューションであるといえます。多様なツールを扱う当社にとっては、運用のノウハウを生かすのに最適であると考え、パートナーとしてタッグを組むことを決定しました。

―TealiumのCDPの魅力を教えてください。

石川氏:まず1点目として、デジタルタッチポイントの行動データをリアルタイムで取得し、またバッチという形でリアルタイムでセグメント化できる点です。これはデジタルマーケティングを推進していく上で一番重要なポイントであると考えています。Tealiumは、一人の顧客に対しても行動の変化(態度変容)でセグメントの変更が可能なため、カスタマージャーニーに沿って適切なオファーを実現できるのです。

2点目は中立性があり、かつCDPに特化した製品であることです。さまざまな周辺ツールとの連携が容易にできる点は、ほかのCDPにはない大きな魅力ですね。また、タグマネージャーなので、広告を含むデジタルチャネルとのセグメント連携もスムーズに行うことができます。

期待以上の効果をもたらした、TealiumのCDP

―トランスコスモスの強みと、Tealiumのソリューションが組み合わさることで、どのようなシナジーが期待できるのでしょうか。

猪浦氏:当社では、特定のソリューションの運用だけではなく、さまざまなツールを運用しています。基本的にツールはチャネルごとに実装が必要で、マーケティングデータの側面で見ると、お客様が保有するシステム(購買や顧客属性データなど)はチャネルデータとは別で管理されていることがほとんどです。しかし、Tealiumはオフラインのデータ取り込みを含めてタグやAPIを通してデータのインプットが可能になるので、システムや運用ベンダーに依存しない仕組みと体制を構築できるのです。また、データの量や変化が大きく、かつ活用価値の高いデジタルデータをリアルタイムで活用できる点も評価しています。施策の実施で効果を出すことができますから、お客様に高い価値を提供できるツールであるといえます。

(写真)トランスコスモス 猪浦連氏

トランスコスモス株式会社 CX事業統括 デジタルインタラクティブ事業本部 MC統括部 グロースハック推進部2課 猪浦連氏

例えば、優良会員がWEBサイトの訪問をしたことをトリガーに、MAを利用してアプリでプッシュをするとしましょう。その際には、事前に手動やAPIを通じて顧客情報を取り込んで、WEB上の行動と組み合わせたバッチの設定を行い、セグメント化します。そしてセグメント化されたデータのみをMAに連携します。そうすると、あらかじめMAに設定されたコンテンツを配信できるのです。こうしたタッチポイントをまたいだUXの管理が可能になりました。

―Tealiumを導入した企業の反応はいかがでしょうか?

石川氏:「WEB上の行動データを用いたサイトのパーソナライズができるようになった」とか、「MAツールとの連携による施策が以前よりも多く実施できるようになった」というお声を頂戴しています。チャネルを横断した施策設計をすることを理想としてTealiumを導入した企業が、実際には経験値を重ねることで施策自体のプランニングの幅も広がり、マーケティングの良い循環を作れるきっかけになったという事例もあります。期待以上の効果が出ているといえますね。

―実際の導入事例について、教えてください。

山本氏:当社にて導入させていただいた大手企業の事例をお話しします。その企業では、会員の属性データや購買データは活用できていたのですが、顧客の行動データを活用できていませんでした。チャネルごとにセグメント管理をする必要があり、コミュニケーション設計に課題があったのです。ツールの導入や広告の多様化でサイトのタグ管理が煩雑になっており、ツールとシステムの連携が容易にできる状況ではなかったんですね。

(写真)トランスコスモス 山本寿美子氏

トランスコスモス株式会社 CX事業統括 デジタルインタラクティブ事業本部 MC統括部 グロースハック推進部2課 課長 山本寿美子氏

そこで、当社ではTealiumのCDP導入を提案しました。行動データをリアルタイムで活用する有効性、バッチの活用による膨大なWebログの収集からセグメント化までの効率化、現在活用しているツールの連携方法、今後環境変化が起こった場合でもTealiumなら柔軟に対応できる点……。こうしたメリットをご理解いただけて、導入に至りました。

結果的に、同社ではさまざまな効果を感じていただけました。まず、行動データの活用で、お客様のカスタマージャーニーに応じた施策実施が可能になりました。チャネルを横断した取り組みも増えましたし、顧客の行動に沿ったパーソナライズが可能なので、CVRの向上も実現できています。さらにWEBのフロントエンドでの情報取得が容易になり、システム影響が減ったことで、効率的かつ多様な施策の実施が可能になりました。

デジタルマーケティングのPDCAを継続的に支えたい

―TealiumのCDPについて、今後期待することがあればお話しください。

猪浦氏:ダッシュボードがさらに充実してくれるといいですね。また、顧客のファネル状況や、セグメントボリュームを把握しやすいように、UIが簡素化するとなお使いやすいです。顧客の行動パターン把握の自動化など、マーケティングにおける意思決定を効率化できる機能が充実してくれることを期待しています。

―Tealiumとのシナジーを活かして、今後顧客にどのような価値を提供していきたいですか?

石川氏:当社は企業の施策実施を現場でサポートする業務が多く、特定のツールだけでなくさまざまなツールの運用を行っています。その中で、既存の仕組みを生かしながらTealiumのCDPを活用し、お客様に効果的にUXの改善に取り組める環境を提供できればと思います。また、フロントエンドの新たなテクノロジーなど、環境の変化にも柔軟に対応できる仕組みの構築も行ない、一過性ではなく継続的なデジタルマーケティングのPDCAを支えるサービスの提供を実現したいと思います。

―ありがとうございました。

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[PR]提供:Tealium Japan