PCやスマートフォンが普及し、デジタル化が進む現在、いまやWeb上でモノを買うことは誰にとっても当たり前の行為となった。この時代において、BtoCビジネスにおけるWebマーケティングの重要性はかつてないほど高まっている。その中でも、企業が顧客データを活用し、タイムリーに関連性の高いオファーを提供することができるTealiumのCDPは、BtoCビジネスに携わる企業において、非常に有効なソリューションであるといえるであろう。
今回は、Tealium認定パートナーである、博報堂の大嶋 靖海氏、高橋 洸介氏に、TealiumのCDPがもたらす効果と、Tealiumと博報堂のシナジーによって生み出される価値について聞いた。
博報堂とTealiumのタッグが生まれた背景とは
―博報堂は幅広い事業を展開されていますが、どういった領域でTealiumを導入したのでしょうか。
高橋氏:博報堂は、クライアント企業のマーケティング活動全般を支援するのが主な事業です。その中でも、我々はマーケティングシステムコンサルティング局という“システム”や“テクノロジー”の利活用でマーケティングを支援する部署に所属しています。
―博報堂がTealium認定パートナーとして、Tealiumとタッグを組むに至った理由をお聞かせください。
高橋氏:博報堂DYグループとしてTealiumと取り組みを始めたのは2017年のことでした。当時は、CDPやMA、ADの各領域で様々なツールが登場し、注目され始めていました。ただ、活用するツールが増えてしまうと、ツール間のデータが孤立してしまうことにもなりかねません。そのため、ツールとツールの間をバイパスしてマーケティング全体をオーケストレーションすることが可能なTealiumとの協業を決めたのです。
―TealiumのCDPの魅力を教えてください。
大嶋氏:一つは「リアルタイム性」です。デジタルマーケティングにおいては、ターゲットの反応に即したコミュニケーションが特に求められます。その中で、ターゲットに対して即時かつ複数のチャネルで実行可能という点がTealiumの武器です。例えば、「Webサイトに再度来訪した人がページAに10秒滞在したらコンテンツBを出す」といったような細かい条件や施策も設定可能なのです。
高橋氏:また、そういった運用を負荷なく実現できる「更新性」、例えば分かりやすいGUI(Graphical User Interface)なども魅力の一つですね。
博報堂のメソドロジーとTealiumのリアルタイム性がシナジーを生む
―博報堂の強みと、Tealiumのソリューションが組み合わさることで、どのようなシナジーが期待できるのでしょうか。
高橋氏:PDCAでいうところの特に「D(実行)」と「A(次なる打ち手)」でのシナジーが見込めると考えています。というのも、顧客コミュニケーションにおける調査やプランニング(P)と、その実行結果の分析(C)を、博報堂独自のメソドロジーをもって戦略を立てた際に、それが高度なものであるほど「複数のデータをリアルタイムに負荷なくつなぐ仕組み」といった実行基盤側に対する要求も高くなるケースが往々にしてあります。Tealiumはまさにそこに対するソリューションの一つであり、我々博報堂とのシナジーが発揮できる点だと思います。
―Tealiumを導入した企業の反応はいかがですか?
大嶋氏:施策実行における連携方法の多様さ、特に広告連携の優位性については価値を感じていただいていますね。また、オペレーションの簡易性を評価いただいているケースも多いように思います。
―実際の導入事例について、教えてください。
大嶋氏:高関与商材(車など、購買頻度が低い高価な商材)やLTV(顧客生涯価値)が重視されるビジネスモデルの企業さまが多いかと思います。具体的には、自動車、Eコマース系、金融などです。
こうした企業が一番の課題に感じているのは、施策実行までのシステムと業務の両観点におけるスピード感でしょうか。次にデータのサイロ化によって顧客の一元管理ができていないことです。
私たちは、あくまで「顧客をどう捉えるか?」「顧客体験をどう設計するか?」を根底に据えて、そこからシステム設計および業務設計への落とし込みをしていく構築フローを提案しています。
高橋氏:業務効率が向上することについても、価値を感じていただいていますね。特にデータソースが多かったり、タッチポイントが多いほど効果的だと思います。また、バッチ処理ではなく、よりリアルタイム性をあげた施策によりCVRの向上や広告効率の向上もできています。
CDPが施策実行の"司令塔"に
―TealiumのCDPについて、今後期待することがあればお話しください。
大嶋氏:一つのアイデアですが、マーケティングからセールス、さらにはカスタマーサクセスまでの一連の顧客体験提供において、各ツールやデータのハブとなる利活用方法を模索できたらと思います。現状はマーケティング領域での活用が多い中で、我々博報堂の支援領域がセールスやカスタマーサクセスにも広がり始めています。これを機にTealiumの活用領域も広げていけると良いなと思っています。
―Tealiumとタッグを組むことで、「今後このような価値を顧客に提供していきたい」と考えていることがあればお聞かせください。
高橋氏:博報堂グループでは、2023年9月に「マーケティングシステム・イニシアティブ(MSI)」という、マーケティングシステムの包括的な支援体制を発足しました。各グループで培ってきたシステム領域(ツール最適化・マーケ&セールス連携・CRM高度化など)の知見やノウハウを結集して、クライアントへの横断的かつ迅速な体制を強化することが狙いです。当然、クライアントへの提供価値もより一層高度で複雑化していくことが予想されます。そういった際に、施策実行領域を中央でコントロールする司令塔として、まさにTealiumが本領を発揮する場面が増えてくると思います。
これからはより多面的なシステムやデータの利活用が求められる中で、今後もTealiumと一緒に高付加価値な支援を実施できたらと考えています。
―ありがとうございました。
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[PR]提供:Tealium Japan