頻発する無線LANトラブルを解決し、ワークスタイル変革やIoTなどの新しい取り組みの基盤ともなるDHCPサーバーアプラインス。今回は、ソリトンシステムズが提供する「NetAttest D3(ネットアテスト ディースリー)」を例にとりながら、アプライアンス導入後に機能を活用して価値を最大限に引き出していくためのポイントを整理しよう。
法人向け製品として最適な「NetAttest D3」
ソリトンシステムズの「NetAttest D3」は、一般法人向けに提供されているDHCP専用アプライアンスだ。前回も述べたように、従来のDHCP製品は、サービスプロバイダーのような大規模環境向けに提供されることが多く、多機能かつ高価格なものが多かった。これに対しNetAttest D3は、企業が求めるDHCPサーバー関連機能に特化することで、サービスプロバイダーに求められるような高い性能と信頼性を維持したまま、導入しやすい価格で提供できるようになっている。
ソリトンシステムズがNetAttest D3を自社開発し提供を開始したのは10年ほど前だが、モバイルやクラウド、IoTを支えるための無線LAN需要が本格化したことを受け、その出荷台数の伸びは最近の5年で10倍を超える。実績あるロングセラー製品がここまで成長を持続するのは驚異的だ。
NetAttest D3の人気を支えているのが、「尖っていながらも裏方に徹する」という設計思想だ。まず、尖っている点として、DHCP本来が持つ「IPアドレスの払い出し」機能の追求がある。IPアドレスの払い出し速度はエントリーモデルで1秒間に約1,350リースにも達する。将来、IP機器が急増するような状況になったとしても、DHCPサービスのキャパシティで心配することは無いだろう。
また、裏方に徹するという点では、“ハードウェアの堅牢性”と“運用時の安定性”がある。堅牢なハードウェアと最適化されたソフトウェアにより、DHCPサーバーとしての信頼性を最大限に高めている。冗長化の機能も充実しており、万が一のシステム障害時においてもネットワークを一切止めることなく、払い出し処理を継続することができる。
さらに、シンプルでわかりやすいUIを備えていることも人気の秘密だ。DHCPというネットワーク運用にクリティカルな機能であるだけに、簡単に導入・運用が行えることが重要になる。“国産”製品のNetAttest D3は、UIのほか、マニュアルやサポートも日本語で提供されており、アプリケーションやデバイスに何らかの障害が発生した際にも、慌てることなく対応することができるだろう。
人気を支える「パフォーマンス」、「信頼性」、「コスト」
NetAttest D3の人気を支えている要素は、大きく「パフォーマンス」、「可用性」、「コスト」の3点に集約することができる。それぞれについて、どのような機能があるのかを見てみよう。
パフォーマンス:1,000台のデバイスにわずか1秒でIPを払い出す
パフォーマンス面で特筆すべきは、IPアドレスの払い出しが「超高速」であることだ。エントリーモデルで1秒間に約1,350リースと紹介したが、これは社内にある1,000台のデバイスが同時にネットワークに参加しても、すべてのデバイスにIPアドレスが付与されるまでに1秒もかからないということになる。
1,000台というとかなり多い気もするが、現在はマルチデバイス利用が当たり前になっている。スマートフォンやタブレット、ノートPC、デスクトップPC、IPフォンなど組み合わせたワークスタイルになると、社員が数百人の企業においても到達してしまう可能性がある。将来、IoTを活用するようになれば更に増えるかもしれない。数年先で必要となるDHCPのパフォーマンスは予測困難で、そのことが、NetAttest D3が支持され続ける要因でもある。
なお、NetAttest D3のラインアップには、エントリーモデルに加えて、大規模向けモデルも提供されている。大規模向けモデルでは、払い出し速度は1秒間に2,800リースと「2倍速」、最大割り当てアドレス数は2,500から2万5,000と「10倍」である。
可用性:同じIPアドレスで業務を継続できる
可用性については、機器を冗長化することで、万が一の障害時にもネットワークに影響を与えずにビジネスを継続できる点が大きな特徴だ。
一般にDHCPサーバーの冗長化はDHCP-Failoverで構成されることが多いが、これは、用意したIPアドレスレンジを分割して別々に管理し、払い出す方式だ。そのため、利用できないIPアドレスが発生したり、IPフォンでは無線LANローミング時に異なるIPが付与されて通話が切れてしまったりといった弊害がある。
対してNetAttest D3は、Active-Standbyに構成し、機器間で払い出したIPアドレスを複数の同期している。万が一のときには、最新状態を引き継いで自動的に切り替わるため、障害時にデバイスに異なるIPアドレスが付与されるといった弊害とは無縁だ。業務に一切の影響をあたえることなく、運用を継続することができる。
また、分散配置構成にも対応しており、全国の複数拠点の支社に設置した場合でも効率的な運用できるようになっている。
コスト:多機能製品の3分の1程度で導入可能
コストについては、サービスプロバイダー向けの多機能な製品と比べて、数分の1の価格で導入できることが大きなメリットだ。
DHCPアプライアンスはこれまで、SOHO環境向けの製品か、サービスプロバイダーを対象にした大規模環境向けかに二極化する傾向があった。ワークスタイル変革やIoTといった取り組みで数百台規模のデバイスを取り扱うケースでは、こうした小規模向けや大規模向けは「帯に短し襷に長し」という状況だった。
ルーターやWindows ServerのDHCPサーバー機能が性能限界になったとき、「ちょうどよい」製品として脚光を浴びたのがNetAttest D3だ。 エントリーモデルは450,000円、大規模向けモデルは1,980,000で提供されている。
ビジネスを支えるためのDHCP専用アプライアンス
そのほかの特徴として、ウィザード形式で簡単に導入できること、日本語UIを備え直感的な運用管理が可能なこと、機器を増やすことで数十万デバイスといった大規模環境にも対応できること、安全・安心な運用を支えるさまざま機能を提供することなどがある。
なかでも、日本語に対応したシンプルなUIは、「縁の下の力持ち」であるDHCPを無駄なく管理することができる。
スコープの設定やリース情報の払い出し状況、自動バックアップの設定、冗長化などの機能を簡単に構築、運用できる。また、脆弱性対策などでバージョンアップが必要な場合も、ソリトンシステムが提供するファームウェアを1つ適用するだけで作業を終えることができ、ネットワークへの影響を最小限にとどめることができる。
「無線LANがつながらない」、「速度が遅い」、「通信が頻繁に切れる」といった無線LANのトラブルは、DHCPが原因となっているケースが増えている。また、働き方改革やIoTなどの取り組みでも無線LANが重要になってきており、DHCPの重要性にも注目が集まっている。
安定したネットワーク運用を行い、ビジネスを首尾よく進めるには、ルーターやWindows ServerのDHCPサーバー機能に頼るのではなく、専用アプライアンスへの移行が望ましい。その際に、高い性能を有し安定した運用ができるNetattest D3は、有力な選択肢になるはずだ。
DHCP/DNS専用アプライアンス「NetAttest D3」
本当に“止まらない”ネットワークのために、DHCP/DNSサーバーに信頼性とセキュリティ機能を。
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