■事例先企業情報
企業: KFC
所在地:オーストラリア、シドニー
KFCは1968年にニューサウスウェールズ州ギルフォードにオーストラリアでの初店舗を開店して以降、同国最大のファーストフード店として成長してきました。今ではオーストラリア全土に700を超える店舗を抱え、毎週200万人以上にサービスを提供しています。
■ご利用のSnowflakeワークロード
・データレイク
・データウェアハウス
・データシェアリング
■ストーリーハイライト
情報に基づいた決断を可能にしたデータシェアリング
KFCは、Snowflakeのデータシェアリング機能を活用することで、売上、在庫、運用といった主なデータを、サプライヤーや代理店といった外部パートナーに即時に提供できるようになりました。データを共有する企業は3社から30社以上にまで急増しています。
200万件以上のトランザクションレコードを保有する高性能データベースプラットフォーム
KFCはSnowflake上にデータベースプラットフォームを構築することで、同社の営業やマーケティング活動を支援するデータ管理および分析インフラストラクチャーを作り上げました。
IT運用コストを大幅に削減
すべてのデータをSnowflakeに移行したことで、データベースの運用コストを7%も削減しました。
「数時間や数日などではなく、わずか20秒でレポートが生成されるようになりました」(Bastos氏)
課題:全社でのデータ使用を制限するデータベース性能に対する不満の解決
KFCのオーストラリアでのビジネスが拡大するにつれ、事業を進め、最高級のカスタマーサービスを提供するために、データへの依存度が高まるようになりました。
2019年3月まで、デリバリーチャネル、マーケティングキャンペーン、サプライチェーンといった幅広いソースから収集されたデータは同社のコアデータセンター内にある単一のSQLデータベースに格納されていました。ある程度まではこの状況でも問題ありませんでしたが、2019年には限界に達し、必要なパフォーマンスが得られなくなりました。
KFCは急増するデータ容量が、データベースによる主要なタスクの実行を難しくしていることを理解していました。最も支障をきたしたのは、1日当たりのチャネル別売上レポートを作成する必要に迫られたときです。既存のデータベースでは、そのようなレベルの分析を行うことができませんでした。テーブルを作成するためのスクリプトを実行しても、ジョブが完了することはありませんでした。
KFC ITチームのデータアーキテクト、Luis Bastos氏は、単純にデータベースをより大規模のデータベースに変更することを検討していました。しかしその方法では、大量のデータを抽出するのに必要な性能を期待できないことや、求めている拡張性も得られないことに、すぐに気付きました。
解決策:データマネジメントとデータシェアリングのための高性能プラットフォーム
2019年5月、既存のレガシーデータベースの代替品としてさまざまな選択肢を評価した結果、KFC ITチームはSnowflakeへの移行を決定しました。Bastos氏は次のように語っています。
「多額の初期費用を投じなくても初期テストを実施できるという点でSnowflakeは魅力的でした。また、それまでにもいくつかのワークロードでAzureを使用していたため、クラウドプラットフォームに慣れていたこともありました。しかし、当社のコアデータベースとしてAzureが最適だとは考え付きませんでした」(Bastos氏)
Snowflakeのデプロイは、SQLデータベースでは負荷が大き過ぎて実行できなかった一連のレポートの作成を含めた概念実証の実施から始まりました。その結果、数時間や数日単位ではなく、わずか20秒でレポートが生成されるようになりました。プロセスを改善するための追加手順などもなく、このタスクを達成できました。準備が完了すると、ほとんど間を置かずにレポートの生成が可能となりました。
・1日の発注処理件数:50万件以上
・1日のデータ抽出およびレポート生成件数:1万件以上
結果:レポート作成を大幅に効率化
Snowflakeプラットフォームの本格稼働が始まると、KFC ITチームはすぐに、多大なメリットに気付きました。同社のレガシーデータベースとSnowflakeを比較することは公平ではないかもしれません。KFCにとって、Snowflakeはまったく異なる世代のテクノロジーです。今では、毎日1万件以上のデータを抽出やレポート作成に役立っています。
「多額の初期費用を投じなくても初期テストを実施できるという点でSnowflakeは魅力的でした」(Bastos氏)
大幅に強化されたデータシェアリング
Snowflakeにより、フランチャイズパートナーや分析を行う外部企業とのデータの共有方法も大幅に進化しました。
Snowflakeのデプロイ前は、大容量のデータセットをAzure内のインスタンスにコピーして、承認を受けた企業にそのコピーを提供するという方法でデータを共有する必要がありました。これはプロセスが複雑な上、社内のSQLデータベースに大きな負荷がかかっていました。
Snowflakeを使用することにより同一のデータセットが共有されるため、データのコピーや別の場所への転送が不要となりました。また、すべての関係者が最新のデータを見ることができるようにもなりました。
当時、Bastos氏はITチーム唯一のデータアーキテクトであり、外部企業とのデータシェアリングというタスクを担っていましたが、それは、数時間、ときには数日もの時間がかかるプロセスでした。Snowflakeによりこのプロセスは数分、あるいは数秒まで短縮されました。これにより、Bastos氏は、メンテナンスではなくより知的な業務を遂行できるようになりました。Snowflakeへの移行は、KFCの全体的なデータベース運用コスト約70%も削減しました。
カスタマーサービスの向上
また、Snowflakeプラットフォームによって顧客の好みをより深く理解できたことで、KFCのカスタマーサービスの向上にもつながりました。データは、同社のモバイルアプリ、Webサイト、店舗のPOS端末といったさまざまなソースから安全に収集されます。Bastos氏は次のように語っています。
「これにより、顧客のプロファイルを構築でき、注文の傾向からインサイトを得ることができるようになりました。そこから、顧客が期待するもの、欲しいものを常に提供できるように徹底するようにしました。KFCのデータシェアリングプロセスは、数日を要する状態から数秒以内で完了するようになりました。これにより、より多くのデータにより早くアクセスできるようになり、より深いインサイトを得られるようになり、高度なアナリティクス機能の強化につながりました」(Bastos氏)
将来:予測ツールの使用の拡大
今後数か月の間に、KFCチームはデータサイエンスイニシアチブへの注力を計画しています。予測的かつ高度なアナリティクスにより社内のイノベーションレベルの向上を目指しています。その結果、社内の自動化プロセスが強化されることも期待されています。
また、Snowflakeセキュアデータシェアリングを介してデータにアクセスが可能なパートナー企業のエコシステム拡張も計画しています。これにより効率性がさらに高まり、使用前のデータの匿名化が不要となるため時間短縮にもつながります。Bastos氏は次のように語っています。
「Snowflakeのパワーや拡張性を手に入れた今、当社の膨大なデータセットを活用して人工知能ツールを使う社内ユーザーの強化に努めるつもりです。私たちが目指すのは、データドリブンからよりAIドリブンな企業への変換です」(Bastos氏)
Snowflakeについて
Snowflakeは、Snowflakeのデータクラウドを用い、あらゆる組織が自らのデータを活用できるようにします。お客様には、データクラウドを利用してサイロ化されたデータを統合し、データを発見してセキュアに共有し、多様な分析ワークロードを実行していただけます。データやユーザーがどこに存在するかに関係なく、Snowflakeは複数のクラウドと地域にまたがり単一のデータ体験を提供します。多くの業界から何千ものお客様(2021年7月31日時点で、2021年Fortune 500社のうちの212社を含む)が、Snowflakeデータクラウドを自社のビジネスの向上のために活用しています。詳しくはsnowflake.comをご覧ください。関連リンク
※本記事はSnowflakeから提供を受けております。
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