ビジネスにおいて、日本は海外よりも名刺を重要視する国だと言われている。新入社員が入社した際、必ずと言って良く名刺交換のマナーが研修に組み込まれているのは何よりの証拠だろう。しかし、交換のマナーは教えても“管理”のルールを教える企業はどれほどあるのだろうか。ここでは名刺管理の重要性、管理の際の注意点に触れてみたい。
経営層がリードすべき、資産としての名刺管理
どのような企業の、どのような立場の人と、どのようなシチュエーションで交流があるのか――こうした情報は、既存の顧客やパートナーとの関係性を把握するためだけでなく、潜在的な市場を把握・開拓するためにも重要なものだ。そして名刺は、こうしたコネクションを整理する際に欠かせない要素であり、企業にとっては貴重な資産である。
にもかかわらず、名刺管理のルールが定まっている企業は少ないようだ。受け取った名刺の多くが、従業員それぞれの名刺フォルダに収まり、ほかの従業員には名刺の存在すら分からない……。そんな状況では、機会損失を生んでいるかもしれない。
また紙であれ、デジタル化されたデータであれ、個人情報を記した名刺は扱い方を誤ると、企業に損害を与える場合もある。管理・活用するつもりで一覧化したデータが漏洩してしまえば、顧客・取引先からの信用を失ってしまう。すなわち、保管・活用のルールを策定することは企業の責任、もとい経営層がリードすべきことと言っても過言ではない。
企業としての明確なルールがないと、従業員が名刺を持ったまま同業他社へ転職し、自社の市場にダメージを与えるといった事態も想定される。名刺の管理を従業員に任せていた場合、名刺データは「営業秘密」とはみなさないという判例もあることから、こうしたリスクに備えるという意味でも、名刺管理は経営層が強い力でリードする必要があるだろう。
ポイントは「意識づけ」「ルールづくりと徹底」「適切なツール / サービスの選定」
では名刺管理について、具体的にはどう対処するべきか。まずは社内研修などを通して、従業員に「名刺は会社の資産である」という意識付けを行うことが重要だ。退職時には「会社に名刺(データ)を返却する」という決まりも設けた方が良いだろう。
次に、社内に法人向け名刺管理ツールあるいはサービスを導入する必要がある。従業員任せにしておくと、個人向けに無料で提供されている名刺管理サービスを契約してしまうかもしれない。たとえ、無料で提供されている名刺管理サービスを会社のルールで禁止していても、名刺管理が手間なので、会社の見えないところで使われてしまうかもしれない。そうなれば先述のように、転職先から過去の名刺データを閲覧するケースも出てくるだろう。また無料サービスには、(もちろん、事前の同意を得たうえで)ユーザーの個人情報や管理されている名刺情報のデータを、広告主に提供してマネタイズしているものがある。従業員がこうしたサービスを利用中に、別企業の求人広告がレコメンド表示されるようなことになれば、貴重な人材を失うきっかけにもなりかねない。ゆえに、企業側が安心して利用できるツールを選び、全従業員に提供することが重要だ。
さらに、「企業が安心して利用できる名刺管理ツール」を選ぶ際、そのサービスが名刺データに「秘密管理性」「有用性」「非公知性(公然と知られた情報ではないこと)」を持たせられるかどうかが、大きなポイントになる。営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」を提供するSky株式会社の金井 孝三 氏によれば、「この3つが揃っていれば、名刺は裁判で“営業秘密”として認められる可能性は高くなります。転職先に名刺データを持ち出す行為は“不正競争”とみなされ、損害賠償の対象にもなるため、退職する従業員の行動を抑制ことができます」と企業が重要資産である名刺を守る際、この3つを名刺情報へと付与することが、いかに重要なことかを言及している。
「秘密管理性」とは、情報が秘密として管理されているということだ。名刺データを確認できるユーザーを、ID・パスワードで社員でも利用できる利用者を限定することができる名刺管理サービスなら、この点は問題ないだろう。また商談の内容や将来的な取引の見込みなど、営業活動のなかでしか得られない情報を、それぞれの名刺データに付加することで、その「有用性」「非公知性」を明確にすることができる。コメント欄や備考欄などを入力できる機能を備えたサービスであれば、この点も解決できる。
名刺に対する意識づけ、ルールの徹底、そして適切なサービスの選定は、名刺という重要資産を守るため、経営層自らが率先して取り組むべきことと言える。そのうえで、名刺管理サービスに搭載された多彩な機能を活用し、最適な顧客管理、業績の向上にも役立てていただきたい。
資産としての名刺管理を実現する営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」
ここでは、名刺管理サービスのひとつとして、Sky株式会社が提供する営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」を紹介する。SKYSEA Client Viewをはじめとするさまざまな製品・サービス通じ、企業のIT資産管理にソリューションを提供してきた同社は、“業務で得た名刺情報は会社の重要資産である”という観点からSKYPCEを開発し、セキュアな管理と有効活用をサポートしている。各種機能の紹介など、詳しくは下記のリンクより参照いただきたい。
営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」
営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」は、“業務で得た名刺情報は会社の重要資産”をキーワードに誰でも使える「使いやすさ」と、堅牢な「セキュリティ」で、便利かつ安全な顧客情報管理の実現を支援します。
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