本連載の第1回では、営業部門でも注目を集めているテクノロジー活用、いわゆるSales Techの最前線で活躍する方々に営業におけるDXの課題と、これからのSales Techの在り方について話を聞いた。そこで第2回目となる今回は、対談のなかで重要な位置づけとして取りあげられた「コンテンツ」「コミュニケーション」「カリキュラム」から商談現場の状況をデータ化すること、すなわち「ワークログ」を取得するための「コンテンツ」に着目し、重要となるポイントやワークログの収集を自動化できるツールについて紹介する。
Sales Techで商談現場の課題を解決するには、ワークログの取得が不可欠
クラウドやモバイル、IoTといったデジタル技術がビジネスや社会に浸透したことで、あらゆるシーンでリアルタイムのデータが収集されている。いまやビジネスを成功させるには、精度の高いデータを蓄積・分析して業務に活用することが必要不可欠となっている。
企業の利益に直結する営業部門のSales Techにおいては、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)に案件や顧客情報、営業プロセスなどのデータが蓄積され、業務効率化や業績向上に役立てられているが、報告された内容だけでは、商談現場の実態を把握することができないなど、課題も残る 。
SalesTechの普及を推進するアステリア株式会社の黒柳 開太郎氏は、これからのSales Techでは商談現場の実態を把握するためのデータを収集することが重要になると語る。
「これまでの営業活動では、課題の解決は担当者個人の営業努力でカバーするケースが多く、客観的なデータを活用した営業プロセスが構築できていませんでした。このため、テクノロジーの活用で営業現場の課題を解消できると考える営業マネージャーは少ないのではないでしょうか。こうした状況を打破するため、これからのSales Techでは商談現場の状況をデータ化する仕組みが必要になってきます」
第1回の対談でも語られていたように、営業活動において「コンテンツ」「コミュニケーション」「カリキュラム」は「『何を』『どう』伝えるか」の重要性を表しており、これらを可視化するには、商談現場の客観的なデータ(ワークログ)を取得するための仕組みが必要だ。最近では営業現場で使うタブレットなどのデバイスにツールを導入することで、自動的にワークログを取得できるソリューションも増えてきているという 。
「商談時の音声を記録し『どう伝えるか』を見える化するツールなどは非常に先進的ですが『何を伝えるか』、すなわちコンテンツ(販促資料)の使い方をデータ化するための“コンテンツ管理ツール”も重要な役割を担います」
営業部門にとってコンテンツ(販促資料)は当たり前のもので「たかが販促資料」と軽視している営業担当者も少なくない。例えば、提供された販促資料の管理が徹底されておらず煩雑化していたり、販促資料が営業現場でどのように活用されているのか知る方法がなかったり。また、営業現場における顧客のニーズと乖離していて使いづらい、など、販促資料に関する課題点に気づいていてもフィードバックする場がないという状況も多く、その状態を続けることによって、売上の向上につながらないケースもあるという 。
こうした状況を改善するための抜本的な改革には、コンテンツに対する意識改革が不可欠である。「営業活動において『何を伝えるか』を担うコンテンツは営業ストーリーの核といえる重要な要素で、コンテンツの『標準化』と『高度化』が、営業活動全体の標準化・高度化に直結することを理解する必要がある」と黒柳氏。まずはコンテンツのワークログ収集を開始することが重要と力を込める。
「コンテンツに頼らず顧客のニーズを捉えた会話で提案を行えるのは営業スキルの高い担当者だけで、全員が同じようにできるわけではありません。組織全体の力を高めるには、コンテンツのブラッシュアップと利用方法の体系化が不可欠です。その実現には、コンテンツの利用状況や使い方などのワークログを収集する必要があります」(黒柳氏)
コンテンツのワークログを収集・分析することで、営業現場の現状を把握し「何が成果につながっているか」「成果を出すためには何を伝えればよいのか」を確認することができる。その結果、優秀な営業担当者のコンテンツ活用法を営業全体で共有したり、より効果的なコンテンツにブラッシュアップしたりといった効果が得られるという。
とはいえ、どのようにコンテンツの利用状況を収集するのかわからなければ、ワークログ収集を開始することはできない。前述したとおり、ワークログを取得するうえで重要なのは「客観的」かつ「自動的」に収集すること。営業担当者が手動で入力するのでは、どうしても主観的な要素が入り込んでしまい、精度の高い現場のデータにはならない。このため、コンテンツの利用状況を自動的に取得するための仕組みが必要となってくる。
そこで注目したいのが、アステリアが提供しているクラウド型のコンテンツ管理ツール「Handbook」だ。商品カタログや営業資料、販促動画、マニュアルなど、さまざまなコンテンツを一括管理できるソリューションで、コンテンツの利用状況を自動収集するための機能を搭載。営業現場におけるコンテンツ活用を支援するだけでなく、コンテンツのワークログを取得するためのツールとしても活用できる。
Handbookでコンテンツ利用状況を可視化し、新時代の営業への第一歩を踏み出す
Handbookは、コンテンツ面からSales Techを加速させるためのツールであり、すでに多くの企業で導入されている。多くの販促資料を一元管理して営業効率をアップさせている企業をはじめ、アンケート機能で現場の声を収集してコンテンツの改善に役立てている企業や、ワークログを取得して効果的な営業手法を組織全体に展開している企業など、活用方法はさまざま。コンテンツの利用状況は自動的に取得され、営業担当者が意識することなくワークログを収集できる。クラウドサービスとして提供されるためモバイルデバイスとの相性も抜群で、外出先の営業現場でも快適に利用することが可能だ。また、トレーニングコンテンツの配信も可能で、もうひとつの要素である「カリキュラム」のワークログ取得にも活用できる 。
コンテンツの利用状況を含んだ営業活動のデータ収集を会社や上司による管理と捉えてプレッシャーを感じる人もいるかもしれないが、ワークログは営業担当者を管理するためのものではないと黒柳氏は語る。
「ワークログは現場の担当者が気づいていないことを客観的に見せてあげるためのものであり、組織全体の共通言語として機能します。Handbookを使ってコンテンツのワークログを収集することができれば、若手や中途採用の営業担当者にも効果的なコンテンツの使い方が共有でき、営業力・売上の底上げをはかることができます」
作成・配信から活用、ワークログ収集、分析、改善まで、コンテンツの有効活用に必要な機能を取り揃えたHandbookは、営業活動の可視化も含めた新時代のSales Techを推進するうえで大きな武器となる。SFA/CRMで蓄積してきたデータと営業活動のワークログを統合して分析・活用を行うことで、きっと新時代の営業の姿が見えてくるはずだ。そのためにまずはHandbookを導入し、コンテンツのワークログ収集からはじめてみることをおすすめしたい。
注目を集める「セールス・イネーブルメント」
営業分野の課題解決にテクノロジーを活用するSalesTech。なかでも急速に注目が高まっているのが「セールス・イネーブルメント」である。
継続的に営業成果を出すための取り組みや、それを実現するツールについて、「Handbookで始めるセールス・イネーブルメント」にて紹介している。
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