■Microsoft 365の安否確認
今回も引き続きMicrosoft 365用のネクストセットのアドオン「安否確認」を紹介します。前回までの作業でインストールを完了し、「安否確認」を使用する準備が整いました。今回は、安否確認の対象となるユーザーを登録します。今回の作業も、Microsoft 365サイトの管理者権限を持つユーザーが操作して下さい。
■連絡先情報(ユーザー情報)の登録
安否確認を実際に運用するにはユーザーを登録しなければなりません。ユーザーの登録には、複数のユーザーを一括して登録する方法と、1人ずつ登録する方法があります。最初は、組織のメンバーを一括登録することが多いと思いますので、まずは一括登録の方法を紹介します。一括登録するには、所定のフォーマットのCSVファイルで連絡先情報一覧を作成し、CSVファイルをアップロードしてデータを登録します。Microsoft 365にサインインし、SharePointから第72回の記事で作成したSharePointの安否確認サイトを開いてください。
(1)SharePointで、「安否確認」をクリック
次に、連絡先情報を作成するためのテンプレートとなるCSVファイルを作成し、ダウンロードします。
(2)SharePointのページをスクロールして「安否確認-管理画面」アプリを表示する
(3)「連絡先情報」タブをクリックして表示する
(4)「全Office365ユーザー分CSVファイル作成」をクリック
CSVファイル作成のウインドウを表示します。
(5)作業している管理者のユーザー名(メールアドレス)であることを確認
(6)「全Office 365ユーザー分のCSVファイル作成開始」をクリック
(7)「閉じる」をクリック
CSVファイルを作成する度に、新規にダウンロードURLを生成します。ダウンロードURLは前述の手順(5)で確認したメールアドレスに通知します。
(8)Outlookで、ダウンロード用URLの通知メールをクリックして開く
(9)ダウンロード用URLをクリックして、CSVファイルをダウンロードする
(10)ダウンロードフォルダーに保存された、CSVファイルをダブルクリックして、Microsoft Excelで開く
■CSVファイルの編集
ダウンロードしたCSVファイルは、データの入っていない状態…いわゆるテンプレート(型紙)です。ここに実際に登録するユーザーのデータを入力します。
(1)CSVファイルをExcelで開いた最初の状態。
最小限必要なのはA列の「command」とB列の「email」です。それ以外の列については必須ではありませんが、一般的な運用としては、名前、連絡先電話番号などの情報は必要でしょう。 多くの組織では、すでに組織の名簿があると思いますので、既存の名簿データから必要な情報をコピー&ペーストで、このCSVファイルを作成するのが効率的でしょう。
各列の入力データは以下の通りです。
列名 | 内容 |
---|---|
command | IU、U、I、Dのいずれか(後述) |
安否確認メールを受信するメールアドレス | |
mail_group | 組織をいくつかのグループに分けて安否確認する場合の所属グループ |
family_name | 氏名(姓) |
given_name | 氏名(名) |
family_name_kana | 氏名(姓、ふりがな) |
given_name_kana | 氏名(名、ふりがな) |
employee_id | 社員番号 |
company_name | 会社名または組織名 |
department_1 | 部署1(事業部) |
department_2 | 部署2(部) |
department_3 | 部署3(課) |
department_4 | 部署4 |
job_title | 役職 |
department_code | 部門コード |
company_email_1 | 会社メールアドレス |
company_email_2 | 会社メールアドレス(サブ) |
personal_email_1 | 個人メールアドレス |
personal_email_2 | 個人メールアドレス(サブ) |
company_phone_number_1 | 会社電話番号 |
company_phone_number_2 | 会社電話番号(サブ) |
personal_phone_number_1 | 個人電話番号 |
personal_phone_number_2 | 個人電話番号(サブ) |
chat_type_1 | チャットを使用できる場合のチャットの種類 |
chat_address_1 | チャットアドレス |
chat_type_2 | チャット区分(サブ) |
chat_address_2 | チャットアドレス(サブ) |
chat_type_3 | チャット区分(サブ) |
chat_address_3 | チャットアドレス(サブ) |
family_emails | 本人以外の安否情報緊急連絡メールアドレス(家族など) |
安否確認アドオンは、B列のメールアドレスを識別子として扱います。今後、データの更新を行う場合、同じメールアドレスであれば同一人物として更新されます。CSVファイルをアップロードする際に、A列のcommandの指定によって、データをどう処理するかを指定します。
command | 動作 |
---|---|
UI | 新規登録または更新。同じメールアドレスが存在しなければ新規登録、同じメールアドレスがすでに登録されていればデータを更新します。 |
U | 同じメールアドレスのデータを更新します。メールアドレスが登録されていないとき、ログにエラーとしてカウントします。 |
I | データを新規登録します。同じメールアドレスがすでに登録されているときは、このメールアドレスに関しては何もせず、ログにエラーとしてカウントします。 |
D | 同じメールアドレスがすでに登録されていれば、削除します。 |
※予想外の編集トラブルを防止するためには、commandとしてUIはなるべく使用せず、明示的にUかIを指定した方がいいでしょう。
※CSVファイルを編集し保存する際には、文字コード変換しないように注意してください。Windowsでは文字コードとしてShift JISコードもUnicodeも使用できますが、安否確認アドオンが対応しているのはShift JISコードだけです。
■連絡先情報CSVファイルのアップロード
(1)「CSVファイルからのインポート」をクリック
(2)「ファイルの選択」をクリックし、CSVファイルを選択する
(3)「インポート開始」をクリック
確認メッセージを表示した後、しばらくすると「インポート履歴」の表示が更新され、日時、取り込み行数(件数)、エラー行数を表示します。
(4)インポート(取り込み)状況で、CSVファイルのインポートが終わったことを確認する
(5)「閉じる」をクリック
SharePointはWebページなので、ページを更新しないと更新した情報が表示に反映されません。
(6)Webブラウザの「更新」ボタンをクリックして表示を更新する
(7)CSVファイルでアップロードした連絡先情報が登録されていることを確認
(8)最初から自動登録されている管理者のメールアドレス
次回は登録した連作先情報の修正方法や、ユーザーを1人ずつ登録する方法を紹介します。
Microsoft Teamsに関連して、Skype for Businessにも触れておきます。
Microsoft 365(旧Office 365、旧BPOS)のチャット・ビデオ通話ツールとしては、もともと、Microsoft Lyncがありました。マイクロソフトがSkypeを買収したことにより、Microsoft LyncはMicrosoft Skype for Businessと名称を変えて現在にいたっています。現在ではまだSkype for Businessも使用できますが、Skype for Businessのほとんどの機能を内包し、さらに高度なコミュニケーション環境を提供するMicrosoft Teamsの登場により、Skype for Businessは2021年7月31日をもってサービスを終了します。
Skype for Businessをご利用の場合は、それまでにMicrosoft Teamsに移行する必要があります。
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