■デスクトップ版Outlookの活用

3回にわたってOffice 365のOutlookアプリ(Web版)によるメールの検索、絞り込み、ルールによる自動仕分けを紹介しました。一方で、デスクトップ版Outlookを使っているユーザーも少なくないでしょう。一見似たデザインで統一しているWeb版Outlookとデスクトップ版Outlookですが、検索機能やルールの作成方法には大きな違いがあります。今回は、デスクトップ版Outlookについて紹介します。

■単純なキーワード検索

デスクトップ版Outlookでメールをキーワードで検索するためには、検索対象のフォルダー(たとえば「受信トレイ」)をクリックして選択してから、テキストボックスにキーワードを入力します。

(1)テキストボックスにキーワードを入力。

  • テキストボックスにキーワードを入力。

※Web版Outlookと同様、キーワードには、単純な文字列以外に「件名:”マイナビ”」などのクエリ検索を使用できますが、Web版と全く同じというわけではありません。詳細は、当連載の第57回の記事も参照してください。

なお、キーワードを入力すると、Outlookのリボンは「検索」(後述)リボンに切り替わります。

(2)検索対象の指定

キーワードを入力しただけでは、あらかじめクリックして選択したフォルダーだけを検索します。検索テキストボックスの右側のドロップダウンリストで、検索対象を拡張できます。

たとえば、「受信トレイ」で検索するときに、「サブフォルダー」を選択すると、受信トレイだけでなく、受信トレイ以下のサブフォルダーも検索対象にします。

  • 「受信トレイ」で検索するときに、「サブフォルダー」を選択すると、受信トレイだけでなく、受信トレイ以下のサブフォルダーも検索対象にします。

■高度なメールの絞り込み

メールを高度な条件で絞り込むためには、フィルター機能を使います。

(1)リボンの「電子メールのフィルター処理」ドロップダウンメニューをクリックしてください。よく使うフィルター項目、「未読」、「添付ファイルあり」、「今週」…などのフィルターをメニューから使用できます。

(2)さらに詳細なフィルターを設定するには、「+その他のフィルター」メニューをクリックしてください。

  • さらに詳細なフィルターを設定するには、「+その他のフィルター」メニューをクリックしてください。

(3)Outlookのリボンが、検索リボンに切り替わります。検索リボンを使って、詳細な設定を活用してください。

  • Outlookのリボンが、検索リボンに切り替わります。検索リボンを使って、詳細な設定を活用してください。
リボンのカテゴリ 機能
(A)範囲 検索対象の範囲を絞り込み、あるいは拡張します。
(B)検索結果 検索結果に削除済みアイテムや古い検索結果を含めるかどうか選択します。
(C)絞り込み 検索の各種条件を設定します。
(D)オプション 検索キーワードの履歴を呼び出したり、検索ツールで「高度な検索」ウインドウを呼び出したりします。また、検索の基本設定を変更するオプションウインドウを開きます。
(E)閉じる 検索リボンを閉じて、ホームリボンに戻ります。

(4)オプションカテゴリの「検索ツール」ボタンをクリックし、「高度な検索」メニューをクリックすると、「高度な検索」ウインドウを開きます。なお、「高度な検索」ウインドウは、Outlookで[Ctrl]+[Shift]+[F]キーを押して呼び出すこともできます。また、このメニューからは「検索オプション」も呼び出せます。

  • オプションカテゴリの「検索ツール」ボタンをクリックし、「高度な検索」メニューをクリックすると、「高度な検索」ウインドウを開きます。

(5)「高度な検索」ウインドウ。各種条件を設定して、「検索」をクリックしてください。ウインドウ内の「詳細設定」、「高度な検索」タブも活用すると、Outlookの検索・フィルター機能で設定できるほぼすべての条件をこのウインドウで複合的に設定できます。

  • 「高度な検索」ウインドウ。各種条件を設定して、「検索」をクリックしてください。

(6)検索ツールの「検索オプション」メニュー、またはOutlookの「ファイル」タブの「オプション」で呼び出した「Outlookのオプション」ウインドウでは、検索の基本設定を変更できます。インデックスの使用の有無や、強調表示の色など、ここで設定する内容は、毎回の検索に適用されます。

  • 検索ツールの「検索オプション」メニュー、またはOutlookの「ファイル」タブの「オプション」で呼び出した「Outlookのオプション」ウインドウでは、検索の基本設定を変更できます。

■デスクトップ版Outlookの自動仕分け

デスクトップ版Outlookでも、受信メールの自動仕分け機能を使用できます。条件によって特定のフォルダーに保存したり、あるいは削除したりできます。

(1)Outlookの「ホーム」リボンから「ルール」→「仕分けルールの作成」メニューをクリックしてください。なお、作成済みのルールを変更、削除する場合は、「ルール」→「仕分けルールと通知の管理」メニューをクリックします。

  • Outlookの「ホーム」リボンから「ルール」→「仕分けルールの作成」メニューをクリックしてください。なお、作成済みのルールを変更、削除する場合は、「ルール」→「仕分けルールと通知の管理」メニューをクリックします。

(2)「仕分けルールの作成」ウインドウで、仕分けの条件、実行する処理を設定、「OK」をクリックします。差出人や件名、宛先などによる単純な仕分けではなく、さらに高度な条件を設定するときは、「詳細オプション」をクリックします。

  • 「仕分けルールの作成」ウインドウで、仕分けの条件、実行する処理を設定、「OK」をクリックします。差出人や件名、宛先などによる単純な仕分けではなく、さらに高度な条件を設定するときは、「詳細オプション」をクリックします。

(3)詳細オプションでは、複数の条件を組み合わせたり、例外を設定したりできます。設定したい条件のチェックボックスをオンにし、アンダーライン付きで青色表示された項目をクリックして条件の値を設定します。「次へ」をクリックして、例外条件、実行する処理内容まで進んでください。

  • 詳細オプションでは、複数の条件を組み合わせたり、例外を設定したりできます。設定したい条件のチェックボックスをオンにし、アンダーライン付きで青色表示された項目をクリックして条件の値を設定します。「次へ」をクリックして、例外条件、実行する処理内容まで進んでください。

■Web版Outlookとデスクトップ版Outlook

Web版Outlookとデスクトップ版Outlookにはそれぞれに特徴があり、全く同じに使うことはできません。用途や好みに応じて使い分けましょう。

デスクトップ版Outlookは高機能ですので、複雑な検索条件を設定したいときは、デスクトップ版が向いています。また、端末にメールボックスの内容をキャッシュ(複製)しているため、ネットワークが切断された状態でもアイテムを検索したり閲覧したりできます。しかし、低スペックPCでは非常に動作が重くなります。メールボックスを100%キャッシュしているわけではないので、古いメールなどは初期検索対象からはずれてしまい、ネットワークに接続した状態で再検索が必要になることもあるといった欠点があります。

一方で、モバイル環境や低スペックPCではWeb版、処理速度や容量に余裕のあるデスクトップPCではデスクトップ版が向いています。Web版ではOffice 365のクラウド上で検索するため、端末の性能にかかわらずに高速に検索できます。

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