他のレジストラーのドメインを追加する

前回はMicrosoft 365で新規ドメインを取得して追加する方法を紹介しました。 Microsoft 365で新規ドメインを取得すると必要なDNSレコード設定はMicrosoft 365が自動で行います。しかし、他のDNSサーバーで管理しているドメインを追加する場合は、管理者がDNSサーバーのDNSレコードを手作業で編集する必要があります。

ここでは、あらかじめ他のレジストラーでドメインを取得済みであるとして、手順を紹介します。 第116回記事の手順(1)～(8)へと進んだ後、以下の手順でドメインを追加します。

(1)ドメインの追加方法の解説動画
(2)追加するドメイン名を入力する
(3)「このドメインを使用する」をクリックする

(4)「ドメインのDNSレコードにTXTレコードを追加する」をクリックする
(5)「続行」をクリックする

組織が所有しているドメインかどうかを確認する手続きになります。 追加するドメインを管理するDNSサーバーのTXTレコードに、Microsoft 365が指定するキーコードを登録します。

ドメインの所有者しかそのドメインを管理できないはずなので、キーコードがドメインに追加されたことをインターネット経由でMicrosoft 365が確認し、ドメインの所有者であると認証します。

(6)このTXTレコード情報を追加したいドメインを管理しているDNSサーバーに登録する
(7)時間をおいてから「確認」をクリックしてDNSレコードを追加する

DNSサーバーの管理方法については、DNSサーバーによって操作が異なりますので当記事では割愛いたします。お使いのDNSサーバーに応じて作業を行ってください。 DNSレコードを変更した場合、インターネット上に変更が反映されるまで数分～数時間かかることがあります。 認証に失敗したり、ウインドウを閉じてしまったりしてドメインセットアップ作業を中断した場合は、当記事の末尾「作業を中断した場合」の手順で作業を再開してください。

Microsoft 365のサーバー情報を登録

DNSサーバーへのMicrosoft 365情報の登録作業に進みます。

(1)「続行」をクリックする

(2)「自分のDNSレコードを追加する」をクリックする
(3)「続行」をクリックする

「自分のDNSレコードを追加する」は、DNSサーバーへの手動登録です。海外ではMicrosoft 365と連携して自動設定できるレジストラーもありますが、日本では普及していません。

(4)「MXレコード」、「CNAMEレコード」、「TXTレコード」の各項目の「＞」をクリックして設定内容を展開表示する

(5)MXレコードに設定する値
(6)CNAMEレコードに設定する値
(7)TXTレコードに設定する値
(8)Skype for Businessを使用する場合
(9)DNSサーバーへの登録が済んだら「続行」をクリックする

(5)～(7)の情報をDNSサーバーにDNSレコードとして登録してしばらく時間をおいてから、「続行」をクリックします。 なお、Skype for Businessを利用する時は、(8)をクリックして追加のDNSレコードも登録します。ただ、現在、Microsoft製品のコミュニケーションツールはTeamsに移行しているため、特別な理由がなければSkype for Businessは不要です。

(10)「完了」をクリックしてドメインセットアップを終了する

正常に完了すると、Microsoft 365管理センターのドメイン一覧に「正常」という状態を表示します。

(11)「ドメイン」メニューをクリックする
(12)状態に「正常」と表示されていればセットアップ完了

なお、エラーがあったときはDNSレコード情報にエラーメッセージを表示します。

(13)DNSレコードの設定に問題があることを示す「！」マーク
(14)エラーメッセージ
(15)DNSサーバーでDNSレコードを修正してから、少し時間をおいて「続行」をクリックする

作業を中断した場合

DNSのセットアップ作業を中断したとき、あるいは途中で失敗したときは、DNSのセットアップを再開してください。 Microsoft 365管理センターのドメイン一覧に、「セットアップ未完了」と表示されます。

(1)「ドメイン」メニューをクリックする
(2)「セットアップ未完了」と表示されているドメインの「：」（その他）をクリックする
(3)「セットアップを続ける」メニューをクリックする

もし、ドメインの一覧にセットアップ中だったドメインが表示されていないときは、「ドメインの追加」をクリックして最初からやり直してください。

次回記事では、追加した複数のドメインをMicrosoft 365のテナントで使い分ける方法を紹介します。

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