さまざまな業種のさまざまな職場で、いまでも紙の書類や帳票が現役ビジネス文書として活躍している。従来の商慣行や会社の業務スタイルの延長上で紙文書を使い続けているケースもあれば、法律などにより紙文書の使用が義務付けられているケースもある。 たとえば金融機関には融資関連書類や手形・小切手などがあり、製造業や小売業、流通業であれば注文伝票、配送伝票、納品書などが欠かせない。消費者を対象とするサービス業でも、会員登録、購入申込、コンサルティングなどで個人名・住所・電話番号等を紙に書いてもらう機会は多いだろう。発注書、見積書、受領書、各種申込書、本人確認書類なども多くの業種で使われている。そのほか、技術書類や各種の紙資料も業界を問わず多用される。

こうした紙の書類や帳票には、保管・管理、検索、活用、共有といった面でいくつもの課題が付きまとう。また、注文や申込に関する書類は個人情報や取引先情報を記載しているのが一般的なので、コンプライアンスの観点からもセキュリティを重視した適切な扱いが必要となる。
そこで検討したいのが、紙のビジネス文書を電子化し、効率的に管理するシステムの導入だ。ここでは、紙の書類にまつわりビジネス現場で発生するさまざまな課題について、どのようにすれば解決できるのかを紹介していこう。

【B社の現状と課題】書類が行方不明、問い合わせの応対に時間がかかる

Point!
・必要な書類を探し出すのに時間がかかる。
・問い合わせを受けた際、該当文書をすぐに探し出せないため、対応に時間がかかっていた。
・問い合わせを受けた際、該当文書をすぐに探し出せないため、対応に時間がかかっていた。

全国展開しているB社は、創業80年を超える老舗企業だ。世間からの社業に対する定評は概して高く、よいブランドイメージも醸成されているのだが、IT部門やデジタル化の面が弱かった。

B社では、サービスの申込受付、ユーザー会員登録、マーケティング関連や内部向けの資料、外部協力業者との取引に関する受発注業務の書類・帳票など、さまざまなフェーズにおいて紙の文書が大量に利用されている。ごく一部の文書については以前から電子化を行っていたものの、全体から見るとまだまだ割合は低いのが実情だった。

この状況では、大量の紙文書から目的の書類を瞬時に見つけることは困難な作業だった。たとえばユーザーから問い合わせを受けた際に的確な返答をするためにデータを調べたり、マーケティングに活用できる有効なユーザーデータを抽出しようとした場合などは、常に時間がかかっていた。

また、B社は各部門・各拠点でそれぞれ個別に文書管理をしているため、何らかの紙文書を閲覧したいと考えても、担当者を経由せずに文書内容を確認することができず、効率性の面でも問題が大きかった。さらには、電子化されていない資料は、管理部門でしか保管場所が分からず、検索の手間がいっそう増大していた。

そのうえ、複数の文書にまたがる検索もできないのが悩みだった。歴史が長い企業ゆえ、各部門にノウハウやスキルが蓄積されているが、それらせっかくの知的財産が社内で共有されず、他部門どころか自部門でさえうまく使われていない。この点も早急に解決すべきテーマだった。

B社はそのような現状に対して強い危機感を抱いており、まずは紙文書のデジタル化から着手したいと考えていた。

【課題解決に向けた提案】キーワードで効果的かつ効率的に一発検索

Point!
・帳票ごとにわかりやすく管理ができ、文書を検索キーワードで簡単に探せる。
・検索条件の入力支援機能があれば、戸惑うことなく入力でき、実際の検索も容易になる。
・複数文書間を横断検索できるシステム。

B社におけるデータ検索と、その延長線上にある情報の有効活用に向けた課題を解決するには、次のような案が考えられる。

まず、さまざまな紙文書の電子化は必須といえる。紙文書がどれだけ大量にあるとしても、それを効果的かつ効率的に検索できるシステムがなければ宝の持ち腐れだ。電子化したうえで文書管理システムを導入すればデータの一元管理が可能になり、必要なときに必要な文書を検索キーワードから簡単に探し出すことができる。

また、電子化によって人に依存しないシステムを構築できる点もメリットといえる。有用な文書がいくら大量にあったとしても、属人化していたら活用は難しい。B社の現状は担当者を通さなければ文書にアクセスできない状況なので、まさにこの点で問題だといえる。文書が必要なときに、担当者が不在であっても問題なくデータを検索できるシステムを導入することで、検索の所要時間は大幅に減り、データの有効活用が可能になるだろう。ユーザーからのサポート体制に対する評価も上がり、さらには作業工数も削減できるので、業務効率化も実現できると思われる。もちろん単独の文書だけでなく、複数文書間の効果的な横断検索も可能とするシステムであれば、なお望ましい。

【導入の成果】データの一元管理で顧客対応スピードがアップ

Point!ScanFrontとWIS、SFS Lite PLUSの組み合わせなら、
・帳票の種類(文書カテゴリ)ごとに、支店番号や顧客番号、記録日、記録者などのキーで検索できる。
・検索条件に一致したイメージのプレビューですばやく目的の帳票を探し出すことができる。
・帳票の種類だけでなく、顧客名や電話番号などの属性で、横断した帳票検索も可能。

データ検索に難ありというB社の課題は、文書管理システム「SFS Lite PLUS」とネットワークスキャナー「imageFORMULA ScanFront 400(以下、ScanFront 400)」、「ScanFront 400 用WebアプリケーションWeb Interactive Scan(以下、WIS)」の組み合わせを導入することで解決した。

WISは、スキャンしたい帳票に該当するジョブボタンをクリックするだけの簡単操作

まずは何といっても電子化だ。ScanFront 400+WISで大量にある紙文書を読み込み、電子化作業を実行。ScanFront 400+WISでの読み込みに際しては、あらかじめ書類・帳票の種類から設定のプリセットを作成しておくことで、PCを使わずにボタンをワンタッチするだけで簡単に行える。B社でも、PCにあまり詳しくないスタッフがどんどんとスキャン作業を進めることができた。

 

さまざなま帳票をひとつのシステムで管理できる(上の画面写真は「SFS Lite PLUS」)

そのうえでSFS Lite PLUSにデータを登録することで一元管理が実現し、キーワードによる検索を瞬時に行えるようになった。SFS Lite PLUSは検索機能が充実している。データ登録時に指定した文書カテゴリ(案件の属性・種類、支店・営業店番号、会員番号、ユーザーの種類など)や記録日、記録者(担当者)などの条件に基づき、B社でも大量の文書から目的のデータを手軽に見つけることができるようになった。

たとえば会員番号で検索すると、会員番号に紐付いたユーザーの詳細情報を調べられる。顧客対応はもちろんのこと、マーケティングなどの面でもデータを有効活用することが可能になった。検索画面で表示される検索項目は書類・帳票の種類に応じたものなので、戸惑うことなく検索キーワードを入力できる。また、検索条件に一致したイメージのプレビュー表示機能により、目指す文書を素早く探し出せるようになった。こういった操作性の面でも、SFS Lite PLUSはB社の問い合わせ対応のスピードアップを大きくサポートしている。

 

照会業務をサポートする機能が充実(上の画面写真は「SFS Lite PLUS」)

B社は個人・取引先のユーザー情報から受発注業務関連データまで重要な文書を無数に持っているが、それらは属人化の傾向があり、部門を超えて利用しづらいのも悩みだった。そもそもこの種類の文書はどの部門のどの担当者が管理しているのかがわからず、導入前はそこから調べ始めるという著しいロスも発生していた。

しかしWISはデータ登録時に顧客番号や電話番号などの共通インデックスを付与しておくことができ、B社でもその項目を串としてさまざまな書類・帳票の横断検索を行えるようになった。データの一元管理が実現しただけでなく、文書を利用したいときに担当者の介在が不要になったという点でも社内で高く評価されている。

文書管理システム「SFS Lite PLUS」

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