前回は「Lark」(ラーク)の中心機能であるチャットの基本部分を解説してきた。「Lark」はそのチャットをベースに、ビデオ会議、スケジュール管理、ドキュメント共有など、他の機能と一つのインターフェース内で連携。これにより従来のビジネスツールのイメージと使い勝手を大きく変えてくれるところが重要なポイントだ。今回はチャットをより便利に活用できる機能に加えて、さらなる機能との連携にスポットを当てていこう。

チャットでのコミュニケーションをさらに便利に

「Lark」が備えるチャットの基本機能については前回紹介したとおり。テキストやイメージ、音声などを駆使したやり取りを快適かつ効率的に行えるようにする多彩な機能が用意されており、ビジネスにおけるコミュニケーションを大きく促進してくれる。

まずは前回触れなかったチャット関連機能から見ていこう。「Lark」のチャットは位置情報を共有する機能を備えている。たとえばチームのメンバーである営業担当者が外出先からモバイルでアクセスしているとき、現在地のマップ情報を他のメンバーと簡単にシェアすることが可能だ。もちろん画像・動画やその他のドキュメントファイルをチャット内に表示でき、画面キャプチャも手軽に送信できるので、メンバーがどこにいても最新の情報をもとに有意義な会議を展開できる。

  • 手軽に位置情報を共有

    手軽に位置情報を共有

グループチャットには、チーム外部の人が参加するケースもあるだろう。とりわけコラボレーションが活発になると、社内の別働チームはもちろんのこと、社外の関係者や取引先担当者などとのコミュニケーションも必須になってくる。そうしたケースで従来のようにメールや電話でやり取りしていたら、せっかく「Lark」を活用しているのに効率化や生産性向上の効果が限定されてしまううえ、やり取りの内容をまとめて記録に残すこともできない。「Lark」ではチーム外部のユーザーを招待し、1対1チャット、グループチャット、ビデオ/音声会議などを行うことも可能となっている。その場合は外部ユーザーに「外部」というアイコンが表示される仕組みなので、内部・外部をひと目で判断することができる。

  • チーム外部のユーザーを招待し、1対1チャット、グループチャットなども可能

    チーム外部のユーザーを招待し、1対1チャット、グループチャットなども可能

また、「Lark」でのコミュニケーションが増えると、いつ・誰と・どのようなやり取りをしたかを瞬時に見つけ出せる検索機能も重要な要素になってくる。「Lark」は全文検索機能を搭載しているので、探したい内容をすぐに見つけることができる。チャットでやり取りしたメッセージだけでなく、カレンダーや連携したドキュメントファイル内も含めた横断検索が可能になっているのも、大きな利点として強調したいところだ。

最終的にあるチャットの役目が完了したときは、そのチャットを一覧内に表示したままにしておくことも可能だが、アーカイブ機能により非表示の状態で保管しておくこともできるようになっている。

コラボレーションの効率を高めてくれる機能

チャット関連でユニークな機能としては、翻訳機能に注目したい。「Lark」には、メッセージを他言語に翻訳する機能が搭載されている。現在対応しているのは日本語・英語・中国語・タイ語の4カ国語。これらの言語について、入力されたメッセージを常時自動翻訳できるほか、翻訳したいメッセージのみを手動で翻訳したり、原文に戻したりなど柔軟な操作が可能だ。

  • 翻訳機能でコミュニケーションが円滑に

    翻訳機能でコミュニケーションが円滑に

グローバルに展開する企業では、海外で暮らすメンバーとのコミュニケーションが日常的に行われる。取引先の海外駐在とやり取りする機会もあるに違いない。すると、英語はともかく中国語やタイ語は理解できるメンバーが少ないケースも当然考えられる。そのとき自動翻訳機能をオンに設定しておけば、コミュニケーションが一層円滑になることは間違いないだろう。なお、翻訳対象となるのはチャット画面内に入力されたテキストおよびリッチテキスト等の文字部分で、ボイスメッセージの音声や添付ファイル内の文字は対応していない。

その他の機能では、投票機能もおもしろい。アンケートを作成し、回答を集めて集計、そして結果を表示することができる。このすべてのフローがチャット画面内で完結するので、これもやはり別のツールに切り替える必要がない点がアドバンテージとなるだろう。この機能を使えば、プロジェクトの企画内容に関してメンバー間でアンケートをとったり、ミーティングの設定日時についてメンバーの希望を募ったりが手軽に行える。ちなみに投票スタイルは、選択を一つに限るタイプ、複数項目を選択できるタイプのどちらも設定可能だ。

  • アンケートを作成し、回答結果を表示できる

    アンケートを作成し、回答結果を表示できる

「Lark」にはそのほかにも、グループチャット内で重要事項を決定したりタスクを変更したりした際、グループメンバーにその内容を知らせる機能や、タスクをピン留めして強調表示する機能、チャット内の画像・リンク・ファイル・ピン留めしたメッセージ・メンバーのスケジュールなどを一覧表示する機能など、コラボレーションをサポートする要素が満載されている。

統合インターフェースで多機能に連携できるメリット

これまでのビジネスでは、コミュニケーションとスケジュール管理で別々のツールが使われることが多かった。それぞれが同じブランドのツールであればまだよいものの、異なるメーカーがリリースしているツールを使うと連携に難があり、「使いにくいな」と感じたことのある人も多いに違いない。また、同じブランドであったとしてもメールなどのコミュニケーションとスケジュール管理では画面を切り替えなければならないのが一般的で、この切り替えの手間や時間が生産性を落とすことに加え、わずかとはいえ生じるタイムラグがストレスを生むケースも多かったのではないか。

ここまで何度も言及したように、「Lark」はベースとなるチャットにさまざまな機能を連携させ、機能の違いを意識することなく統合されたインターフェースで利用できるのが最大の強みだ。チャット内からビデオ会議をダイレクトに始めることもできるし、カレンダーやタスク管理にもワンタッチでアクセスできる。

たとえばカレンダー。グループチャットで打ち合わせをしている最中にミーティング日時を設定しようとなったとき、別々のツールを使っている従来の環境であればチャット画面からいったん離れ、カレンダーアプリを起動しなければならなかった。その点、「Lark」なら同じインターフェースでカレンダーを表示し、スケジュールを入れたい日時をクリックするだけでミーティングを設定できるだけでなく、その場でメンバーとも共有される。前述のようにチャット内でグループメンバーのスケジュールを一覧表示することもできるので、コラボレーションのさまざまな場面で役立てられることは間違いない。

次回は、チャットと連携することで便利度がグンと増すカレンダー機能、および会議室予約機能について紹介していこう。

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