「ユーザーに受け入れられるサイトをつくれているんだろうか?」「アクセス数が減っているが、どこに原因があるんだろう?」企業のWeb担当者が抱くそんな不安や疑問の解決策を、マイナビニュースが行った「Webサイトに関するアンケート」の結果を紐解きながら、ユーザー視点で検証しようという本連載。第1回は「コンテンツの探しにくさ」を扱ったが、第2回となる今回は「デバイスに合わせたデジタルエクスペリエンスを提供できているか」をテーマにサイトの改善や活用促進のヒントを紹介する。

「WEBサイトに関するアンケート」概要
回答方法:インターネットによるアンケート
回答者数:1,007人
実施期間:2018年9月20日~26日

スマホ画面にPC用サイトが表示されたら……、「スルー」するユーザーも

インターネットを使う際、スマホを利用する人の割合が、PC利用者を超えたという調査結果(※)もあるが、その流れにまだ間に合っていないWebサイトも多いようだ。例えば画面サイズに応じたレイアウトには、ユーザーから多くの不満が寄せられている。

(※) 2017年11~12月調査 総務省『2017年通信利用動向調査』より

「スマートフォンで閲覧しているのに、PCサイトの画面が出てくる」あるいはその逆に「PCで見ているのに、スマホ向け画面が出てくる」という経験について聞くと、70%以上の人がが「ある」と回答した。

  • Q スマートフォンで閲覧しているのに、PCサイトの画面がでてくる※PCとスマートフォンが逆の場合でも構いません

回答者からは「PCサイトしか表示されず、ページごとにスワイプして拡大しないと読めない」「文字が小さくて、文字量が多いサイトはスルーする」などのコメントが寄せられた。前者はなんとか読もうと努力してくれていることが分かるが、そのサイトでしか得られない情報でない限り、ユーザーは後者のようにスルーし、別のもっと見やすいサイトを検索し直してしまうだろう。また「PCで閲覧しているのに、スマホでしか利用できないコンテンツ(ポイント加算やくじ)ばかり」という不満も寄せられた。

人手や予算といった様々な制約上、レイアウトを1種類しか用意できないケースも多いと考えられるが、こうした見にくいサイトが『デジタル機会損失(※)』を生んだり、特定のデバイスからしか利用できないコンテンツを並べることで、ブランドイメージやリピート率が下がったりすること考えれば、早めに対処する必要があるだろう。

デバイスごとにレイアウトを変える手段としては、数種類のHTMLを用意する「アダプティブデザイン」や、ユーザーの利用しているブラウザサイズを認識し、自動で調整を行う「レスポンシブデザイン」があり、一般的に厳密なレイアウトを行うならアダプティブデザイン、制作の手間を考えればレスポンシブデザインが有効とされている。

☆デバイスに応じたコンテンツ表示を実現するには☆

ユーザーがどこにいるのかを考慮した情報配信を

もうひとつ、Web担当者が意識すべきは位置情報だろう。アンケートでは「アクセスしている場所から離れたところの情報が表示された」経験を持つユーザーは約65%との結果が出た。

  • Q アクセスしている場所から離れた場所(土地)の情報が表示される例:東京で閲覧しているのに大阪の情報(店舗やイベント)の情報が表示される。など

スマホは、外出中のユーザーが「今いるところの近くの情報」を調べる際によく用いられるが、関係ない場所の情報が表示されても、ユーザーにとっては意味のないことだ。位置情報の取得にはユーザーの許可が必要だが、ピンポイントで貴社のサービス情報を提供し、その有益性が認められれば、許可してくれるユーザー数も増え、大きなビジネスチャンスにつながるだろう。

例えば全国にいくつもの店舗を持っている企業なら、ユーザーの現在地の最寄りの店舗で実施しているキャンペーン情報を表示させたり、プッシュ通知でクーポンを提供したりすることもできる。

☆ユーザーの位置情報を的確に捉えるには☆

ユーザーのデバイスや位置情報に基づいたパーソナライズが必要

ユーザーが利用しているデバイスや現在地をリアルタイムに判断し、適切な情報を適切なレイアウトで提供する仕組みを整えられれば、今回のアンケート結果に表れたような不満は解消され、またデジタル機会損失も抑えることができるようになる。これを実現するために有効なのが、第1回でも触れたWebサイトのパーソナライズであり、その具体的な取り組みに役立つコンテンツ管理プラットフォームSitecore® Experience Platform™(以下、Sitecore XP)だ。

Sitecore XPはユーザーそれぞれのプロファイルを収集・分析し、それぞれへの最適なコンテンツ提供に貢献する。今回挙げた課題のひとつ、「デバイスに合わせた表示」には、レスポンシブデザインによるサイト構築を支援する機能が搭載されており、近日中には高速・軽量なヘッドレスブラウザにも対応する予定だという。またユーザーのプロファイルにリアルタイムな位置情報を加味して、「今、そこにいる、あなた」に向けたコンテンツ配信も実現させられる。

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(※) デジタル機会損失(デジ損)とは


多くの訪問者は、何かしら目的をもってそのWebサイトにアクセスしてきます。しかし、せっかく訪問しているにも関わらず、その訪問者にはまったく関係がない、あるいは興味のないコンテンツを表示してしまっていることで、訪問者の興味を喚起することができず、すぐにサイトを離脱してしまい、訪問者をコンバージョンに導く機会を逸してしまっていること、またはその状態。

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