コロナ禍で急拡大したテレワーク需要の中、セキュリティ機能などを備えたビデオ会議ツールとして活用が進んだのがGoogle Workspaceの「Google Meet」だ。これは以前「Google ハングアウト」と呼ばれていたコミュニケーションツールの中でビデオ会議機能が分離されたものだ。ノートPCやタブレット、スマートフォンなどのカメラとマイクを利用し、離れた場所にいながらインターネット上で顔を合わせながら話せる基本機能に加え、テレワークの需要拡大を受けてさまざまな機能が追加・強化されている。本稿では、意外と知られていない最近アップデートされたGoogle Meetの機能について紹介しよう。
需要に応じた積極的な機能追加と強化
在宅ワーク時に便利な機能として、自宅のプライベートな空間が映りこんでしまわないように人物を自動認識して背景をぼかす背景加工はコロナ禍に追加された機能だ。背景を自分で用意した画像に置き換えることも可能で、自社のロゴや名刺をあしらった背景など、自己紹介のような使い方もできる。また視覚的なフォローだけでなく、生活音を和らげてくれるノイズキャンセル機能も搭載されている。
またミーティングに便利な機能としては、ホワイトボード機能、議事録として活用できる録画機能などが挙げられる。相手がGoogleアカウントにログインしていない状態でも招待できるため、社内だけでなく外部とのミーティングでも活用しやすい。また、大人数で会議をしている際に途中で管理者が少人数のグループに分割できる「ブレイクアウトルーム」機能はグループワークなどでぜひ活用したい機能だ。
無料版は1度のミーティングで1時間までという制限があるのに対し、有料版は24時間まで利用可能なため、会議だけでなくチーム全体で接続しておくことで、疑似オフィスのような使い方もできる。
統合グループウェアならではのコラボレーション機能も魅力
「Google Meet」はGoogle Workspaceの各機能との連携ができる点も魅力だ。ビデオ会議において資料を投影しながら話すケースでは、ビデオ会議に不慣れなユーザーが画面共有機能の使い方に戸惑うことが多い。見せたい画面がうまく見せられなかったり、見せるつもりのない画面を公開してしまったり、画面共有ができているか不安になったりなどの経験がある人は少なくないだろう。
投影したい資料がGoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントなどのGoogle Workspace内のアプリケーションの場合は、編集画面から直接ビデオ会議に画面を共有できるため、使い方がわかりやすい。共有設定されているドキュメントであればそのまま会議参加者がコメントを記入するなど共同作業も可能だ。このようにビデオ会議専用ツールではなく、業務に必要なツールが集まった統合グループウェアだからこそ、ストレスのないインタラクティブな会議を実現できる。
セミナーや授業利用も完璧! 1人対多人数でも活きる機能
最後に多くの参加者に向けて語るセミナー形式で活用できる機能を紹介しよう。最大10万人を対象に配信できる「ライブストリーミング」機能を使えば、全社員に向けたメッセージ発信や製品発表会といった場で利用できる。録画機能とあわせてオンデマンド視聴に対応することも可能だ。
さらに参加者からの質問を受けられるQ&A機能、発言したいことを周囲に知らせる挙手機能、配信中にアンケートを作成し参加者の意見を確認する機能などもある。また、Google Workspaceには教育機関向けのエディションもあることから、ライブストリーミングに誰が出席したのかをレポートで確認できる機能も備えており、1人対多人数でありながら参加者の様子や意見を確認しやすい機能が豊富なのも魅力だ。
これまでさまざまな機能を紹介してきたが、エディションによって機能の利用範囲が異なるため、機能比較表だけではわかりづらい部分がある。Google Workspaceの多くの導入実績を持つ株式会社サテライトオフィスでは各エディションの違いを把握し、使用用途に合ったエディションの選定をサポートしている。単にビデオ会議を行いたいだけではなく、セミナーをやってみたい、録画機能を活用したいなど、多様な用途を想定している場合は、ぜひサテライトオフィスに相談してみてほしい。
監修:原口 豊(はらぐち・ゆたか)
大手証券会社システム部に在籍後、1998年、サテライトオフィス(旧ベイテックシステムズ)を設立。2008年、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始。Google Workspace(旧称:G Suite)の導入やアドオンの提供で、これまで実績4万社以上。「サテライトオフィス」ブランドでクラウドサービスの普及に尽力している。
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