フィーチャーフォン未サポートの弱点をアドオンでカバー

本連載ではこれまで、「Google Apps for Work」のセキュリティ/メール/グループウェア/営業支援/人事活用に関する機能を紹介している。

前回は、「Google Apps for Work」のモバイル活用に関する概要を解説した。その中で触れたように、Google Apps for Workはモバイルデバイスに最適化された各種機能を有しているが、残念ながらフィーチャーフォンだけには標準でサポートしていない。しかし、近年はスマートフォンが主流になったとはいえ、端末価格や月額料金などコスト面の優位性に加え、カメラ機能レス端末で機密情報の漏えいを防ぐといった理由から、企業ではいまだにフィーチャーフォンの需要が少なくないのも事実だ。

そこで今回は、こうしたフィーチャーフォンを活用している企業に最適なアドオンを紹介しよう。

監修:原口 豊(はらぐち・ゆたか)

大手証券会社システム部に在籍後、1998年サテライトオフィス（旧ベイテックシステムズ）を設立し社長就任。2008年に、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始、Google Apps の導入やアドオンの提供で、これまで実績2万社以上。「サテライト・オフィス」ブランドで多数のテンプレートを無償提供するなど、Google Apps の普及に尽力。

提供:サテライトオフィス

業務に必要な各種機能をフィーチャーフォンから利用可能に

サテライトオフィスが提供している「サテライトオフィス・ガラ携帯アプリ for Google Apps」は、その名の通りフィーチャーフォン(ガラ携帯)からGoogle Apps for Workが利用可能になるアドオンだ。Google Apps for Workがフィーチャーフォンを標準でサポートしていない理由には、リダイレクト回数の制限/クッキーレス端末の制限/URLが長い端末の制限などが挙げられるが、本アドオンはこうした点を解決してくれるもの。337社/11万4867人におよぶ導入実績(2016年8月1日時点)からも、そのニーズの高さが伺えるだろう。

本アドオンで利用可能な機能は、無償版と有償版で異なっている。まず無償版では、クッキーレス端末のサポートおよび、フィーチャーフォンによるGoogle Apps for Workへのログイン機能を提供。さらにメールの閲覧/新規作成/返信/転送/アーカイブ、個人＆共有カレンダーの閲覧/登録/編集、個人アドレス帳の参照など、日常業務に欠かせない機能が使えるようになる。たとえばフィーチャーフォンとノートPCを持ち歩いている営業担当者の場合、外出先で毎回ノートPCを開くことなく、フィーチャーフォンからGoogle Apps for Workへアクセスできればかなり便利だ。

また、メニュー追加でURLが貼り付けられるようになる他サイト連携、セキュリティーパックと連携した端末IDによるログイン制限、シングルサインオン機能との連携によるユーザー制限＋端末制限、他システムからの自動ログイン、といった機能が用意されているのもポイントといえる。

有償版については、上記の機能に加えてドキュメントとサイトもフィーチャーフォンから利用できるようにするもの。サテライトオフィスが提供するアドオンは、基本的に無償版と有償版の機能差が少ないのだが、こちらは技術的にどうしても個別対応が必要になるため有償提供となっている。業務内容的にドキュメントとサイトを外出先から利用することが多い場合、導入を検討してみる価値は大いにあるだろう。

このように「サテライトオフィス・ガラ携帯アプリ for Google Apps」は、フィーチャーフォンを採用している企業にとって極めて大きな戦力となるアドオンだ。これまでフィーチャーフォンが原因でGoogle Apps for Workの導入に踏み切れなかった企業も、ぜひ試してみていただきたい。

サテライトオフィス

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