前回は疑問やトラブルを顧客自身に解決してもらえれば、CSチームの業務負荷を軽減できることと、そのためのサポート用ポータルサイトを構築するにあたっては「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」が役立つことを紹介した。しかし顧客が必ずサポートサイトを見てくれる補償はない。Facebook、Twitter、LINEなどの企業アカウントに質問を投稿したり、電話でサポートを求めたりする顧客も多い。「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」は、それらのチャネルを経由した問い合わせ対応の効率化・高度化にも威力を発揮する。

問い合わせはすべてチケット化され、一元的に扱える

「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」のコアとなるクラウドベースのソフトウェアFreshdesk、その一番の特長は、複数ある顧客接点を一元管理できることだ。既存の企業サイトにある問い合わせフォーム、eメールアドレス、FacebookやTwitter、LINEの企業アカウントなどの接点をFreshdeskに紐付けておけば、どのチャネルから問い合わせが入っても、すべて顧客対応スタッフ用の画面にチケットとして一覧表示される。またコールセンターに電話が入った場合は、問い合わせ内容をオペレーターが専用画面に入力することで、チケットとして扱えるようになる。ユーザー設定したフィルターで絞り込めるので、数が多くなっても見やすく、特定のチケットを見つけることも難しくはない。

  • チケット一覧画面

    チケット一覧画面

一覧化されたチケットをクリックすれば、回答入力用のフォームが表示される。スタッフがこのフォームに回答を入力し、返信ボタンをクリックすれば、問い合わせが投稿されたチャネルに返信される。問い合わせがどのチャネルからのものであっても要領は同じだ。つまりメールでの問い合わせであればメールソフトを起ち上げる、Twitterであればブラウザを起ち上げる…というような手間は不要になる。

回答を入力しているときに、Freshdeskに備えられたナレッジベースを検索できる。同様の質問に対する過去の回答例や、FAQの回答として確立された文言があれば、それを参考にすることで作業効率を高められる。また、ネットワーク障害時などによくあるように、複数の顧客から同じ問い合わせ・クレームが入ってきた場合は、それらのチケットをまとめて選択して、一括返信する機能も備わっている。

  • チケットにコメント(非公開メモ)を付ける

また前回の記事でも触れたとおり、問い合わせをしてきた顧客がサポートサイトのFAQを閲覧したかどうか、スタッフが確認できる仕組みがあるため、それぞれの顧客に適切な回答を行うことが可能だ。もし自分の手に余る問い合わせだったら、チケットにコメント(メモ)を付けてスタッフ間で共有、あるいはより高いスキルを持つ担当者や権限を持つ上司へ引き継ぐこと(エスカレーション)が、簡単に行えるようになっている。このようにFreshdeskを通じてスタッフ同士が円滑にコミュニケーションできるため、リモート環境での利用にも適していると言えよう。

スタッフのスキルにあわせてチケットを自動振り分け

企業規模が大きい場合には顧客対応にあたるスタッフが複数いて、得意分野・管轄分野によってチーム分けされているケースが多い。そうした環境では、自動でチケットを割り振る機能が便利だろう。各スタッフの画面には、それぞれに関連のあるチケットだけが表示されるようになるので、集中して業務にあたれるようになる。あらかじめ対応スタッフのスキルレベルを設定しておくことで、対応の難易度に応じてチケットを割り振ったり、割り振るチケットの数をスタッフごとに変えたりすることも可能だ。

効率化という文脈からは少々外れるが、処理したチケットが多いスタッフのトップ3を、ランキング表示するという機能もある。海外の企業で、特に報奨があるわけでもない場合でも、このランキングがスタッフのモチベーションの維持・向上に多いに役立っているという。顧客対応という精神的なストレスの大きい仕事には、こうした仕掛けによって分かりやすい目標をつくり、達成感を味わってもらうことも重要になるということだろう。

  • 割り当てられたチケットの対応内容によりポイントが付与され、より細やかな評価ができる。

Freshdesk Contact Centerでコールセンター業務の在宅化が可能に

「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」には、ここまで説明してきたFreshdeskの他に、リアルタイムチャットを可能にするFreshdesk Messagingや、ネットワークを利用したソフトフォンFreshdesk Contact Centerが含まれている。これらを利用すれば、顧客サポートの幅はより大きく拡がる。どちらも、先に説明した回答入力フォームと同様、ナレッジベースを検索しながら対応にあたれるので、オペレーターは知識を補いながら適切な表現で問題の解決策を提案することができる。

Freshdesk Contact Centerは、コールセンター業務をリモート化するのにも役立つ。コロナ禍でさまざまな業務が在宅で行えるようになっているなかで、コールセンターは一つの電話番号宛ての着信を複数の電話に振り分けるPBX(構内交換機)を必要とする事情から、在宅ワークの導入があまり進んでいない。Freshdesk Contact Centerでは、仮想PBXとIP電話を活用することでこの問題を解決している。これによりオペレーターは、Freshdeskのナレッジベースやエスカレーション機能を利用しながら在宅で仕事をこなせるようになる。

このように「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」によって、電話も含めたマルチチャネルでの顧客対応のほぼすべてをリモートで行えるようになるため、働き方改革に大きく貢献するだろう。

連載最終回となる次回は、「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」のユースケースを紹介する。

監修:原口 豊(はらぐち・ゆたか)

大手証券会社システム部に在籍後、1998年、サテライトオフィス(旧ベイテックシステムズ)を設立。2008年、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始。Google Workspace(旧称:G Suite)の導入やアドオンの提供で、これまで実績4万社以上。「サテライトオフィス」ブランドでクラウドサービスの普及に尽力している。

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