世界トップクラスの信号変換器メーカー

大阪を本拠地とするエム・システム技研は、1972年に創業し、自社で製造から販売まで一貫したサービスを提供する産業用電子機器メーカーである。特に、製造業の計装用システムに用いられる信号変換器は、創業当時から40年以上にわたって独自に開発・生産している製品の1つで、国内では45%超という非常に高いシェアを獲得しており、世界でもトップクラスの実績を誇る。

エム・システム技研が提供する信号変換器

昨今の製造現場では、IT・デジタル技術を活用した自動化が注目されているが、根幹にはアナログ回路や高耐圧絶縁、低ノイズ電源設計といった技術が不可欠だ。同社は「次世代の自動制御に役立つ会社」という目標を掲げ、専門の品質管理センターや生産管理センターを設置、「原則として廃形はゼロ」「標準納期4日、99.99%の達成実績」「特殊仕様の追加費用ゼロ」「破損・故障などの救済補償を3年保証」「設定出荷の追加費用ゼロ」などの5つを“ポリシー”として掲げて、高品質な製品とサービスの提供に注力している。

エム・システム技研では、大阪に本社・工場、京都に技術施設、そのほか国内に複数の営業所・オフィスを設置し、全国のユーザーへ主力商品を4日で納品できる体制を整えている。また、海外にも中国・韓国・シンガポール・インド・タイなどにも拠点を構えるほか、各地の代理店を通じて、全世界に製品を提供している。

海外拠点とのコミュニケーション不足

そんなエム・システム技研の悩みは、海外拠点とのコミュニケーションにあった。従来の電話やメールは、個人どうしのやり取りでは十分に機能するものの、リアルタイム性や利便性に欠ける。よりスピーディでリアルタイム、かつ確実な情報交換・共有をこまめに行えるようにするために、コミュニケーションシステムの改革が必要だった。

もともと同社では、拠点間のコミュニケーションを改善すべく、本社や支店などにビデオ会議システムを導入し、遠隔会議の運用は実装していた。

しかし、このビデオ会議システムは、大きな会議室に設置して利用する従来型のもので、広帯域な拠点間ネットワークの整備が求められるものだった。一方で、同社の海外拠点はアジアを中心に配備されており、十分なネットワーク帯域を確保できない地域がほとんどだった。もし既存のビデオ会議システムを延伸したいと思ったら、膨大な初期コストとランニングコストをかけて、ネットワークを整備しなければならない。

そこで同社が注目したのが、Web会議システムだ。従来のビデオ会議システムに比べてトラフィックが小さく済み、インターネットを通じて利用することができ、高コストな拠点間通信網を張る必要がない。

ただしWeb会議システムとはいえ、従来型のオンプレミスシステムでは、海外拠点でのインテグレーションには相応のコストと時間が必要となる。

「そこでCisco Sparkをおすすめしました。クラウドサービスのため、初期コストもかからず、すぐにトライアルを開始することができました。当初はテストを2ヶ月ほど行う予定でしたが、非常に気にいっていただき2週間ほどで導入を決心されたようです」と、エム・システム技研のコミュニケーション改革を推進する、ディーアイエスソリューション パートナーソリューション2課 係長の藤重雄喜氏は振り返る。

ディーアイエスソリューション パートナーソリューション2課 係長 藤重雄喜氏

使い勝手がよく社員サポートも最小限

現在のところ、エム・システム技研では、海外拠点とのやり取りにCisco SparkのWeb会議機能を活用している。

現場のスタッフは「現地スタッフとのコミュニケーションが取りやすくなり、メールや電話と比べて、気軽に情報交換を行えるようになりました」とコメントしており、海外ビジネスの活性化・加速化が効果として表れはじめているようだ。

IT部門でも、クラウドサービスのためにインフラの整備や管理が不要であることはもちろん、「使い勝手がよいために社員をサポートする際の負荷が小さく済む」と高く評価している。

コラボレーションを目指してスモールスタート

藤重氏は、「現在ご利用いただいているのは、Cisco Sparkがもたらす数あるソリューションの中の、Web会議機能です。日々進化しているCisco Sparkはエム・システム技研様のコミュニケーション改革に、更に貢献できるものだと考えています」と述べる。

すでに同社に対して、さまざまな活用方法の提案を行っており、その1つとしてビジネスメッセージングの試験運用を一部の部門で開始しているとのことだ。

Web会議は海外拠点とのやり取りに活用しているが、ビジネスメッセージングは国内の協力会社との連携強化がメインの目標となる。Cisco Sparkは、クラウドサービスであるため登録が容易で、ビジネスメッセージングであれば無償のアカウントでも利用することができる。つまり、協力会社にかかる負担を最小限に抑えつつ、新しいコミュニケーションを採用できるということだ。

「私たちが実現してほしいのは、全社的なコラボレーションの確立、コミュニケーション文化の改革です。しかし、文化を変えるには時間と労力が必要です。急激な変化は、社員に負荷を強いることになります。Cisco Sparkは、エム・システム技研のようにスモールスタートして、改革をスムーズに進めることができるのです」(藤重氏)

さらにエム・システム技研では、ビデオ会議システムの拡張もCisco Sparkで実現したいと考えているという。そこで藤重氏は、シスコシステムズが提供している小型のデバイスを活用して、小さな打ち合わせスペースなどでも手軽にビデオ会議を利用できる環境を整備することを提案しているという。この方法であれば、既存のビデオ会議システムを無駄にすることはない。そうした新しい考え方、新しい取り組みを可能にするのも、Cisco Sparkの特長だ。

藤重氏は、「私たちは、エム・システム技研様のコミュニケーション改革を全力でサポートし、将来的なワークスタイル変革の実現を提供したいと考えています。Cisco Sparkは、高い柔軟性と拡張性を持ち、新しい文化を提供することのできるサービスです」と自信を覗かせる。エム・システム技研様のグローバルビジネスは、今後もCisco Sparkが支えていくことだろう。

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今回で「Cisco Sparkがもたらすワークスタイル変革 - 生産性を上げる手段とは」の連載はひとまず終了となるが、従来のコミュニケーションにはない、コラボレーションの重要性が十分ご理解いただけたのではないだろうか。

Cisco Sparkがもたらすワークスタイル変革は、今回紹介した内容だけにはとどまらず、ユーザー一人ひとりの考えやアイデアでいかようにもビジネスをコラボレーションしていく。ぜひ、自身の手でその体験を実感してみてはいかがだろうか。

Cisco Spark無償体験版はこちら
https://support.ciscospark.com/customer/ja/portal/topics/580829

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