ビデオ会議にもフィットする電子ホワイトボード「Jamboard」

会議のスタートと進行をスムーズにする電子ホワイトボード

遠隔地の拠点や外出先のスタッフとも会議を行える方法としてビデオ会議を利用している企業は多いが、その時の追加資料共有や、現場で出たアイデア・意見の共有といったことはどう実現しているだろうか。

会話自体は遠隔地から参加できても、意見交換には参加しづらい、ということはよくありそうだ。会議室ではホワイトボードに向かって意見を出し合いながら、遠隔地のスタッフから出た意見は現場の人間が代筆する。またある程度意見が出たところで、スマートフォンでホワイトボードを撮影して共有する。そんな形式になってはいないだろうか。

そうした不自由な状態を解消するものとして、「Hangouts Meetハードウェアキット」とともに会議室への導入をぜひ勧めたいのがGoogleの電子ホワイトボード「Jamboard」だ。見た目は55インチの大型タッチディスプレイだが、スイッチを入れれば即座に電子ホワイトボードとして起動し、動作モード設定や外部機器との連携設定などを行わず、スムーズに会議を開始できる。

• Jamboard

G Suiteのアカウントを1つ割り当てて利用するため、Googleドライブからの資料表示や描画したものの保存が可能だ。さらにWebから検索した画像や動画を表示し、上から書き込むような使い方もできる。

もちろん、会議参加者はそれぞれ拠点の大型ディスプレイや出張先のPC画面、スマートフォンなどでその画面を表示し、リアルタイムに閲覧できる。またスマートフォンから利用できるJamboardアプリを利用すれば、遠隔地でもホワイトボードへの書き込みが可能だ。遠隔地だからといって会話にだけ参加するのではなく、同じ会議室にいるかのようにホワイトボードをかこんでの会話ができてしまうのがJamboardの特徴といえるだろう。

書いて、使って心地よい描画機能

Jamboardはタッチディスプレイであるため、スマートフォンと同じように指先などでの描画も行える。しかし便利なのは、専用のタッチペンと消しゴムのセットだ。ペンはマーカーサイズで握りやすく、電池を内蔵しないため軽い。インクがあるわけではないから、使おうとしたら文字がかすれた、手が汚れるというようなこともない。消しゴムも円形の専用デバイスが、スムーズに描画を消してくれる。

• タッチペンと消しゴムのセット

またタッチペンで手書きしたものは、手書き画像としてだけではなく、文字として認識させることもできる。描いたものをオブジェクトとして選択し、移動・拡大や追加なども可能だ。手書きではなくテキスト入力をしたいときには、ディスプレイ上にソフトウェアキーボードを表示しタイピングすることもできる。ホワイトボードに手書きするよりもスムーズかつ綺麗に描画でき、後からも利用しやすい議事録代わりの画像をつくることもできるだろう。

会議の結果は、Googleドライブに保存できる。この時、Jamboard自身のアカウントに保存するだけでなく、ユーザーを指定した保存も可能だ。社内の共有フォルダに保存する、チームのフォルダに保存するといった使い方はもちろん、現場にいないスタッフにだけ送信するようなこともできる。

• ホワイトボードのデータをほかのデバイスに保存、復元が可能。
  スマホやタブレットからホワイトボードに描画、閲覧、編集もできる。

90万円程度で一式導入可能、トライアルも提供中

Jamboardは、55インチディスプレイ部分が本体となるが、これを壁掛けで利用する場合の価格が64万円となっている。キャスターつきでタッチペンなどの置き場も用意されているスタンドは別売りとなり、このほかにソフトウェアが必要だ。G Suiteを利用していないユーザーの場合、さらにライセンスコストが発生することになるが、それでもトータル90万円程度での導入が可能となっている。

会議自体はビデオ会議を利用することで移動コストが削減され、自由度が増している。しかし生産性の高い会議のためには、資料を眺めながら半ば傍観者のように会話にだけ参加するのではなく、より積極的なかたちで参加する必要があるだろう。顔を合わせて集まっているのとできるだけ近い状態を無駄なく実現するために、Jamboardは非常に有効なツールだ。

サテライトオフィスでは、Jamboard単体はもちろん、Hangouts Meetハードウェアキットと組み合わせてのトライアルにも対応している。ぜひ一度、利用感を体験してみて欲しい。

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