仕事で利用しているPCは、業務上の秘密や個人情報のかたまりと言ってよい。自分で作成したり職場で共有したりしている書類はもちろん、送受信したメールやメッセンジャーのログ、外出先から職場のネットワークにアクセスするための設定など、うっかり外部に流出させたら大きな問題につながるものばかりだ。
そのためビジネスで利用するPCは、IDとパスワードでしっかりと保護するのが大前提になっている。ただ、難しいパスワードにすれば忘れやすいし、第三者にも類推しやすいパスワードでは、突破されて不正アクセスの対象になってしまう可能性が高い。
こうした矛盾をうまく解決するために有効なのが、最近のノートPCで搭載されることが多くなった「生体認証機能」である。これは、指紋や自分の顔といった「各人固有の情報」を利用し、簡単にPCにサインインできるようにする機能だ。
Windows Helloの生体認証機能はメリット大!
Windows 10では、サインインを簡単に行うための仕組として「Windows Hello」という機能が実装された。これは、Windows 10へのサインインや、IDとパスワードを使って認証する一部のWebサイトやアプリを利用する際に、複雑なパスワードを毎度毎度入力しなくても簡単に認証を行えるようにする機能である。
重要なデータを扱うPCは、英数・記号を含む複雑なパスワードで保護したい。ただそうした長文のパスワードを、起動したり、離席して席に戻るたびに入力するのは骨が折れる作業だ。もちろん忘れてしまう可能性もある。だからと言って、PCにパスワードのメモを貼り付けておくなど論外だ。
Windows Helloは、こうした日常的な不便さを解消するために実装された機能だ。数桁の英数字をそのPCのみで利用できる簡易的なパスワードとして利用する「PIN」(Personal Identification Number)、設定した画像を数カ所決められた順番にタッチすることでパスワード入力を代行する「ピクチャパスワード」、各種生体認証機能などを利用してWindows 10へのサインインなどが行える。
その中でも、セキュリティと使いやすさを両立するうえで非常に役立つのが、指紋認証と顔認証機能に代表される生体認証機能だ。
生体認証機能の強みは2点ある。まず一つ目は、それぞれのユーザーで異なる固有の情報を利用して認証を行うため、不正アクセスの被害を防ぎやすいことだ。指紋や人間の顔の作りは一人一人異なるため、簡単には偽造できない。生体認証機能を一度設定してしまえば、そのPCを部外者が利用することは非常に難しくなる。
もう一つは認証作業が楽になること。指紋認証なら指先をセンサーにタッチするだけ。顔認証なら、ノートPCが搭載するIRカメラに顔を向けるだけでよい。ユーザーの生体情報そのものを認証のキーアイテムとして利用するため、「忘れてしまう」心配もない。
社内のシステム管理部門からすれば、PCに複雑なパスワードを設定できるようになるのでセキュリティが向上し、PCから重要な情報が漏洩する可能性を軽減できる。
社内のユーザーからすれば、複雑なパスワードを毎回毎回入力する手間を省けるので、PCの使い勝手が飛躍的に向上する。つまり生体認証機能は、ビジネスPCにとっては必須の機能と言っても過言ではないのだ。
カスタマイズメニューから各種センサーを追加できる
デルでは、多くのノートPCで指紋認証機能や顔認証機能を利用するためのオプションを用意している。ここでは、指紋認証機能と顔認証機能の両方を搭載した「Latitude 9510」を使い、導入方法を紹介する。
Latitude 9510では、指紋認証リーダーや顔認証で利用するIRカメラを標準で搭載する。標準では搭載しないLatitude 7410などのノートPCでは、購入時のカスタマイズメニューから追加できる。
ノートPCの製品紹介ページで「カスタマイズして購入」ボタンをクリックし、表示されるカスタマイズメニューの「パームレスト」欄を確認してみよう。ここで『タッチ指紋認証リーダー』が含まれているメニューを選べば、指紋認証リーダーをPCに追加できる。
顔認証機能も、同じくカスタマイズメニューから追加できる。[ディスプレイ]欄を見ると、[IR カメラ]という表記があるメニューがある。この表記があるディスプレイを選択することで、顔認証機能が利用できるようになる。
顔認証機能では、一般的なWebカメラが搭載するCMOSセンサーだけではなく、赤外線センサーなど複数のセンサーを利用し、顔の情報を正確に認識する必要がある。こうした機能を備えているのが「IRカメラ」なのだ。
簡単なウィザードで指紋や顔の情報を登録できる
生体認証機能の設定は、Windows 10の「設定」にある「アカウント」から行う。左のメニューにある「サインインオプション」をクリックすると、「デバイスのサインイン方法の管理」画面が表示されるので、ここで指紋データや顔データを登録する。
指紋認証機能を有効にするには、「Windows Hello 指紋認証」の「セットアップ」ボタンをクリックしよう。作業の流れは下記で紹介している画像の通りだ。画面の指示に従い、指紋認証リーダー上に指をタッチするだけなので非常に簡単だ。
Windows 10に指紋認証でサインインする場合、ほぼ瞬時に認証作業は終了する。パスワードの入力時間に比べれば圧倒的に早いし、打ち込んでいるパスワードを盗み見られる可能性もないので安全だ。
顔認証で使う顔データの登録も、「デバイスのサインイン方法の管理」から行う。「Windows Hello 顔認証」の「セットアップ」をクリックすると、顔の登録ウィザードを開始する。
顔認証を使ったWindows 10へのサインインも、指紋認証と同様に一瞬で終わる。認証作業は高速だし、顔をカメラに向けるだけなので指紋認証よりもさらに手間がかからない。
こうした高精度で素早く動作する生体認証機能を搭載するデルの各種ノートPCを導入すれば、セキュリティと使い勝手を高い次元で両立する快適なオフィス環境を構築できるのは間違いない。
原稿/撮影 竹内亮介
監修 デル株式会社 マーケティング統括本部
広域法人マーケティング シニア・アドバイザー 粟津和也
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