Microsoftは、「Windows 11」を2021年10月5日にリリースした。すでにダウンロードやアップグレードは可能となっている。2015年7月29日にリリースされた「Windows 10」は、“Windows as a Service”というコンセプトを採用し、年に2回の大型アップデートで機能の改善や追加を行ってきた。そのため、Windows 10が“最後のWindows”とアナウンスされていたが、方針が変更されることになる。なぜ、Windows 11が登場することになったのか。まずは、Windows 10の歴史から見ていこう。
Windows 10は、Windows 8.1の後継OSとして登場した。Windows 8.1で採用されていた「デスクトップ」とタブレット向けの「Modern UI」という2種類のインタフェースを搭載していたが、Windows 10ではWindows 7までと同じくデスクトップのみに戻った。リリースから1年間はWindows 7およびWindows 8.1のユーザーは無償でアップグレードできたこともあり、Windows 10への移行はスムーズに行われたと言ってよいだろう。
リリースからはほぼ年2回のペーズで大型アップデートが配信され、新機能やアプリの追加やインタフェースの改良などが行われてきた。以下がバージョンの一覧だ。
バージョン | 名前 | リリース |
---|---|---|
10 | リリースバージョン | 2015年7月29日 |
1511 | November Update | 2015年11月12日 |
1607 | Anniversary Update | 2016年8月2日 |
1703 | Creators Update | 2017年4月11日 |
1709 | Fall Creators Update | 2017年10月17日 |
1803 | April 2018 Update | 2018年4月30日 |
1809 | October 2018 Update | 2018年10月2日 |
1903 | May 2019 Update | 2019年5月21日 |
1909 | November 2019 Update | 2019年11月12日 |
2004 | May 2020 Update | 2020年5月27日 |
20H2 | October 2020 Update | 2020年10月20日 |
21H1 | May 2021 Update | 2021年5月18日 |
Windows 11も最初はWindows 10の大型アップデートとして開発されてきたと予想される。しかし、オンラインコミュニケーションツール「Microsoft Teams」の統合、開発者がアプリを公開しやすくなった「Microsoft Store」の大幅な改良に加え、セキュリティを高めるために動作要件の大幅な変更が加わったことにより、「Windows 11」としてリリースすることに決めたのではないだろうか。
Windows 11の動作要件は以下の通りだ。
CPU:1GHz以上で2コア以上の64bit互換プロセッサまたはSoC
メモリ:4GB以上
ストレージ:64GB以上
システムファームウェア:UEFI、セキュアブート対応
TPM:バージョン2.0対応
グラフィックスカード:DirectX 12(WDDM 2.0ドライバー)以上に対応
ディスプレイ:9型以上で8ビットカラーの高解像度 (720p)対応
インターネット接続とMicrosoftアカウント:Homeエディションでは必須
ポイントはCPU、システムファームウェア、TPMだろう。CPUは、Intelであれば、第8世代Coreプロセッサ以降、AMDであれば、Ryzen 2000シリーズ以降が目安になる。詳しい対応CPUについては、MicrosoftのWebサイトで確認が可能だ。
システムファームウェアに関してはWindows 8以降のPCであれば、基本的に対応しており、TPM 2.0についてもビジネス向けのノートPCでは搭載されていることがほとんど。さらに、Windows 10が搭載されているPCは要件が満たされていればWindows 11に無償でアップグレードが可能だ。ビジネス向けのノートPCを使っている人ならば、すんなりとアップグレードが行えると予想される。
なお、10月5日のリリース日以降、Windows 11の動作要件を満たすWindows 10搭載PCには、「Windows 11にアップグレードできる」というメッセージが表示される。この「通知」の有無で、手持ちのPCが対応しているか知ることも可能。なお、発売時期が新しいPCから通知が出るようなので、すべてのPCがリリース日にアップグレード通知が出るとは限らない点は覚えておきたい。
デルのPCでは、現在Windows 11にアップグレードが可能なモデルに関しては「製品特長」に記載されているので、安心して購入が可能だ。さらに、デルではWindows 11のアップグレードテスト済みのモデル一覧をWebサイトで公開している。気になる人はチェックしておくとよいだろう。
次回からは、Windows 11の新機能について紹介していく。Windows 11へのアップグレードや搭載PCの購入を考えているなら、ぜひともチェックしてほしい。
原稿 芹澤正芳
監修 デル・テクノロジーズ株式会社 マーケティング統括本部
広域法人マーケティング シニア・アドバイザー 粟津和也
インテル® Core™ i7 プロセッサー
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