ABクリエイトは、デザイナー、ライター、イラストレーターの3人が所属する小さなプロダクション。起業して半年ほどになり、Webサイトのデザイン、イラスト、編集、執筆といった仕事を請け負っている。事務所は都心近くのマンションの一室で、いわゆるSOHOの環境だ。このABクリエイトがOA環境に対して感じている課題、そして解決策を見ていく。
起業直後のSOHOが求めるもの
編集・デザインの世界では、電話による発注連絡や打ち合わせがまだまだ多い。この日も電話の呼出音が、ABクリエイトに新たな案件の到来を告げていた。
「かしこまりました。急ぎ仮のデザインを作成して、お持ちします」
デザイナーの高野さんが電話を切る。定期的に仕事をくれる取引先から、新規Webページ制作の依頼だった。先方の望む要件を聞き、デザインに落とし込んでプリントアウト。それを持って取引先に赴き、話し合いの中で詳細を詰めていく。よくある仕事のフローだ。
ABクリエイトは、企業やショップなどのWebページ制作を中心に担う会社。社長も務める高野さんの下、ライターの山原さん、イラストレーターの幸田さんの3人が社員として在籍している。3人は以前、別の制作案件に共同で携わって以来、事実上のチームとしてさまざまなコンテンツを作り上げてきた。その流れで意気投合し、クリエイター集団の会社を起こそうという話になったのだ。チームで受注する案件以外に、3人はそれぞれ単独でも仕事を受けており、その場合は報酬の一部を会社側に入れる形で運営している。
高野さんが中心となって起業してから6カ月あまり。起業前からチームとして受ける仕事自体はそれなりの数があったものの、起業に際して資金が潤沢にあったわけではないので、業務上必須のOA機器をはじめとする初期投資はできるだけ抑えたかった。そこでひとまずは、各個人で所有していたインクジェットプリンターとスキャナーを引き続き業務で使用することになる。オフィスの通信環境は有線LANのみだったため、プリンターも各自のパソコンからケーブルで接続し、プリントアウトしていた。
制作しているのは主にWebサイトのページだが、制作過程で紙を使うケースは意外と多い。ABクリエイトでは、Webページのデザインを写真・イラストなどを入れた状態でプリントアウトし、全体のレイアウトを概観したり、見出しや文字をチェックしたりする。その際には色味の確認も含め、カラープリンターが必須だ。また、上記のように取引先との打ち合わせに出かけたり、新規案件獲得に向け営業を行ったりといったケースで、ページデザインやイラストをプリントアウトして持ち歩くためにもカラープリンターが必要となる。
これに加えて、デザイナーやイラストレーターの仕事は写真や画像をスキャンする機会も多い。プリンターだけでなくスキャナーも必須のアイテムというわけだ。
こうしたプロダクションは一日中事務所に詰めて仕事をしているイメージがあるかもしれないが、外での仕事も案外多いもの。打ち合わせ、営業などの用件に加えて、ライターは取材もあり、週の半分以上は事務所の外にいる。ライターが取材する際は資料が必要になるので、参考になるWebページを印刷する作業が必ず伴う。こちらはモノクロで十分だが、プリンターが欠かせない点については変わりない。さらには紙の書籍をコピーするケースもあるが、これは現状、事務所にある機器のみでコピーしようとするとスキャナーでいったん読み取り、それをプリンターで印刷するという回りくどい手順を踏むしかなかった。これでは面倒なうえに時間もかかるので、山原さんはコピーをしたいとき、わざわざ近所のコンビニに出かけていた。
無線接続対応のカラー複合機がマッチ
「前回取り組んだ大きな案件の収入があったので、今度会社としてプリンターとスキャナーを新調しようと思います」。ある日、高野さんが提案した。「どのようなプリンター、スキャナーがいいか、意見をください」
イラストレーターの幸田さんにとって、プリンターはやはりカラーであることが必須の要件。これは高野さんにとっても同様なので、いうまでもない。そのうえで幸田さんからは「スキャナーは単体ではなく、プリンターとセットになっているとコンパクトにまとまり、いろいろ便利かも」という意見が出た。一方、ライターの山原さんからは「僕としてはとくにカラーは必要ないのだけど、電源を入れたらすぐに使えるプリンターだとありがたい。あと、わざわざコンビニに行かなくてもコピーできるようになるとうれしいですね」とのリクエストがあった。
もう1点、高野さんからも要望が出た。「プリンター導入に合わせて通信環境も無線LANを導入するので、無線LANでつなげる機種のほうが便利だと思う」
デザイナーにせよライターにせよイラストレーターにせよ、外で仕事をするため、ノートPCやタブレット端末を持ち歩くケースが多くなる。となれば、外仕事で使う端末を事務所でも使うケースが必然的に増える。その端末から印刷を行いたい場合もあるだろう。そう考えると、プリンターもタブレット端末などに無線LANで接続できるほうが便利であることは間違いない。
このようなニーズから、ABクリエイトでは既存のプリンターとスキャナー単体機の入れ替えとして、カラーレーザー複合機の導入を決めた。インクジェットでなくレーザーにしたのは、印刷コストやスピードを考えたからだ。また、複合機を選択することで、それぞれを単体機としてリプレースするのに比べて設置場所を小さく抑えることができ、けっして広いわけではないマンション一室のオフィスではメリットがあった。
いくつかのメーカーのカラーレーザー複合機を検討した結果、高野さんが選んだのがキヤノンの「Satera」だった。前述のようにABクリエイトではプリンター・スキャナーに加えて資料をコピーするケースも多い。また最近では数は減ったとはいえ、FAXでデザインなどのやり取りを行うケースもまだ時々発生する。複合機1台ですべての作業を賄えることにアドバンテージを感じたわけだ。
「Satera」シリーズのカラーモデルは有線だけでなく無線LAN接続が可能であり、WPS、AOSS、らくらく無線スタートといった各種の規格に対応しているため無線LAN設定を簡単に行えるのもポイント。これならノートPCはもちろんのこと、外出でよく持ち歩くタブレット端末からも直接プリントアウトでき、ABクリエイトのような業務環境では利便性がきわめて高くなる。ごちゃごちゃしたケーブルの取り回しがなくなりオフィスがすっきりするのもありがたい。
さらには、複合機を快適に使用できるようにサポートする法人向けネットサービス「NETEYE」に対応していることもメリットと感じた。同サービスはネット経由で「Satera」の稼働状況をモニタリングし、トラブルをいち早くキャッチしてくれる。SOHOのような小さなオフィスでは機器のダウンタイムをなくすことが重要になるが、「NETEYE」があれば動作のエラーが増えてくると連絡してくれるので、あらかじめ対応することでダウンタイムを極力減らすことが可能になる。
ABクリエイトは「Satera」の導入でプリント・スキャン環境を刷新。各自のパソコンやタブレット端末から好きなときに無線でプリントアウトできるほか、ファーストプリントやファーストコピーがスピーディーでムダな待ち時間が発生せず、業務効率がアップした。コンパクトなので従来に比べOA機器の設置スペースが削減され、スリープ時の消費電力が低いことでオフィスの電気代節約も実現。思わぬ効果としては、インクジェットからレーザーに変えたことで、印刷した資料にマーカーなどで書き込んでも文字がにじむことがなくなった。もちろん山原さんは、コピーのためにわざわざコンビニまで足を運ぶ必要がなくなり、大いに満足しているとのことだ。
Point of interest |
---|
01 FAX・コピー・スキャン・プリンターが使える複合機1台ですべての作業がこなせる |
02 ワイヤレス接続で置き場所を選ばない+無線LANの設定が簡単に行えるのもうれしい |
03 「NETEYE」を利用すれば、トラブルをいち早くキャッチしてくれダウンタイムを削減 |
[PR]提供:キヤノンマーケティングジャパン