購買につながる情報収集や意思決定の多くがオンラインで行われるようになった近年、Webサイトは顧客接点の中心的役割を果たすようになった。Webサイトで質の高い情報をいかに提供できるかが、企業の競争力のカギを握ると言っても過言ではない。 本記事では、Wix.com Japanが行った「Webサイト担当者の意識調査」の結果から、Webサイト制作をめぐる現状と課題を俯瞰。一つの解決策として「ノーコード/ローコードツールを活用した内製化」に焦点を当て、営業・マーケティングをはじめとした企業活動にWebサイトの内製化がどのような効果を発揮するのか解説したい。
Webサイト制作課題の背景にある「デジタル人材不足」
Webサイト制作に関わる人材不足もここ最近は際立ってきた。そもそもデジタル人材全体の不足は各国共通の課題だが、日本では2030年にIT人材が最大79万人不足するという経済産業省の試算も出ており、深い悩みとなっている。
また、Webサイトの制作にはデザインやコーディング、さらにはサーバーの管理といった専門のスキルが必要とされてきたということもあり、企業にとって重要なWebサイトを社内で制作できず、外部の業者に制作を委託するケースはある意味ポピュラーなものとなっている。ただ、デジタル人材不足に喘いでいるのは、外注先のWeb制作会社も同様だ。そしてそれが原因となり、タイムリーな情報を送り出したくても制作期間が延びてしまったり、更新対応の遅延が発生したりと、せっかくの情報を有効活用できず、適時適切な営業やマーケティング活動に支障が出ることもある。
それだけでなく、サイト更新の工数が増えるほど、外注先とのやり取りが発生し、貴重なリソースを本来割くべきところに充てられないといった事態が起きてしまう。また、ちょっとしたテキスト編集やレイアウト変更、画像入れ替えであっても、意図したとおり外注先に伝えるのは容易ではなく、ミスコミュニケーションによって追加料金が発生してコストがかさむケースもある。
Webサイトの内製化で得られるアドバンテージとは
そこで注目したいのが、Webサイト制作の内製化だ。迅速なWebサイト制作とタイムリーな更新はビジネスに多大な価値をもたらす。外注では時間やコストのロスが発生するとなれば、内製化を検討する余地があるだろう。
Wix.com Japanの調査では、Webサイト制作を外注している企業の担当者の実に78%が「内製化に変更する計画がある」「内製化を検討したい」と回答している。
では、なぜ内製化を考えるのか。すでにWebサイト制作を内製化している企業の担当者からは、コスト削減や安全性の担保とほぼ同じ割合(25%前後)で、迅速さや柔軟性といった、営業・マーケティング活動の効果を狙った回答があがった。
さらに、内製化は外注と比べ、あらゆる指標において高い満足度を得られている状況が見えてきた。新たな商品を紹介するページや最新情報を盛り込んだページ、イベント・キャンペーンページなど、ビジネス効果に直結するWebサイトを、内製であればより速く、より柔軟に、そしてより安価に作れるわけだ。また、PCだけでなくスマートフォン、タブレット端末それぞれの画面に適したレスポンシブデザインの調整についても、内製化なら外注先と何度もやり取りする必要はなくなる。
Webサイトの内製化を促進するノーコード/ローコードツール
もちろん、内製化をしたくてもそれを担える人材が自社にいないという問題もあるだろう。そこでいま注目されているのが、簡単かつ短時間でWebサイトを作れる、ノーコード/ローコードだ。これを活用すれば最新情報やアイデアをスピーディーにWebサイトへ反映できるだけでなく、外注先とのやり取りや修正の追加料金も不要。さらに、Webサイトに関する知見やスキルがなくても操作できるため、ITにそれほど詳しくない社員であっても、Webサイトの運用を行うことができる。これはもう、立派なDXと呼べるだろう。
人材不足や社内リソースの問題を短期的に解決したい場合、外注は有効な選択肢だ。しかしノーコード/ローコードを取り入れることは長期的に見ても、ビジネス成長や提供価値の向上、コスト削減、人材育成の観点でもメリットをもたらす。いますぐすべてのサイト制作を内製化するのが現実的でなくとも、一部のサイトから内製を始める、あるいはWeb制作会社に制作を依頼しつつ、更新は自社で行うといった併用もいいだろう。
ノーコードツール「Wix エンタープライズ」の強みとは
Wix.comが提供する「Wix エンタープライズ」は、ビジネスユースに適した法人向けのノーコードWeb制作ツールだ。Webに関する知識やスキルを持たない社員であっても、サイトデザインやブログ、問い合わせフォーム作成をドラッグ&ドロップなどのGUI操作で手軽に行える。予約サイトなど凝ったサイトも直感的に制作でき、まさに内製化にうってつけのツールといえるだろう。
担当者の手を煩わせないサイト制作をサポートするのが、AIとの対話によって作りたいサイトを簡単に作れる「AIサイトビルダー機能」と、デバイス別の画面表示を手間なく実現する「レスポンシブAI機能」だ。AIの力を借りて、多様なデザインを気軽に試行錯誤できるなど、内製化のハードルは一段と下がるだろう。
制作のしやすさ以外にも、Wix エンタープライズが一元管理プラットフォームであることはアドバンテージといえる。企業は複数のWebサイトを展開するのがもはや当たり前だが、「Wix エンタープライズ」はダッシュボードで数々のサイトのアクセス状況閲覧や権限設定、操作ログ確認などを一元的に行うことができ、サイト運用管理の効率化が可能だ。
つづいて「オールインワンソリューション」である点も大きな特色だ。サイト制作だけでなくEコマース、予約システム、オンライン決済、メルマガ配信、CRM、アクセス解析、SEOツールなど幅広い機能を備えており、単なるCMSとは異なるビジネスソリューションに仕上げられている。
エンタープライズグレードの強固なインフラを有しているのもポイント。ノーコード/ローコードツールの老舗企業として世界に2.78億人のユーザーがいるが、この膨大なユーザーが高いパフォーマンスとセキュリティのもとで日夜活用できるインフラを整備している。
そのほか、シングルサインオン(SSO)やIPアドレスフィルタリングといった高度なセキュリティ機能を用意している点、APIで多彩な外部システムと連携できる点、専任担当者が付き、Web制作会社を挟まずとも困りごとを相談できる充実のサポート体制が用意されている点も心強い。
「Wix エンタープライズ」がもたらすビジネス価値
これらの豊富なフィーチャーをフル活用することで、全社的にメリットを得られるだろう。たとえばサーバーなどインフラ管理の必要がないことから、情報システム部門の運用業務負荷を軽減できる。マーケティング部門にとっては、情報発信を迅速・柔軟に行えるためスピード感あるPDCAサイクルを回せるようになるうえ、アクセス解析などを活用したデータドリブンな意思決定も実現できるだろう。また総務部門にとっては、外注費を減らすことでサイト運用に関わるコストを長期的に大きく減らせる。そして最終的には、信頼性の高いインフラで企業自体の価値向上につながる情報発信が可能になるため、経営目線でも大きなメリットが生まれるはずだ。
大手総合商社では「Wix エンタープライズ」を導入し、以前は2カ月かかっていたWebサイト制作時間を3週間に大幅短縮。業務効率が2.6倍に高まるなど大きな成果を生み出している。マーケティングチームの最新情報をタイムリーに届け、プロモーションを即座に展開できるようになり、顧客対応力も飛躍的に向上したとのことだ。
とあるITサービス企業では、デザインのベースを外注で制作し、以降のコンテンツ更新などの運用は「Wix エンタープライズ」を用いて内製化。忙しい社内エンジニアの手を煩わせないスムーズな運用が可能になったという。
ビジネスにおけるWebサイトの重要性が高まりつづけるいま、内製化、ひいては「Wix エンタープライズ」の活用が、企業にとって大きなブレークスルーを生み出すきっかけとなるといえるのかもしれない。
本記事は、Wix.com JapanでB2Bのプロダクト・マーケティング・マネージャーを務める今村桃子氏の解説をもとに作成した。最後に、今村氏からのメッセージを紹介する。
「調査により、Webサイト内製化を進める企業のほうがWebサイトに対する満足度が高いことを確認できました。もし内製化のハードルが高いと感じていても、まずは一歩踏み出し、少しずつでも内製化を始めることで、ビジネス上の成果を高められると感じています。企業はそれぞれに目標や課題が異なりますが、Webサイトの運用や更新の手間を削減し、価値ある情報をスピーディーに発信したいという思いは共通しているのではないでしょうか。Wix.comではさまざまなお悩みにお応えしますので、ぜひお気軽にご相談ください」
プロフィール:
Wix.com Japan株式会社
B2Bプロダクトマーケティングマネージャー
今村 桃子氏
外資系の翻訳テクノロジー企業、MarTech企業を経て、2023年にWix日本法人へ入社。日本のエンタープライズ市場に向けたマーケティング戦略の立案およびキャンペーンの企画・運営を担当。以前は、アブダビ在住にて客室乗務員、日本帰国後に法人営業ディレクターアシスタント兼通訳の経歴を持つ。趣味は旅行、ヨガ、ワイナリー巡り、綺麗な海を探すこと。
関連リンク
[PR]提供:Wix.com Japan