水中調査やメンテナンスを安全で効率的にする
これまで、民間のダイバーは大きなリスクを背負って、石油やガスのパイプラインや高電圧電気ケーブル、風力タービンその他の重要な海底インフラの検査をしてきましたが、英国 Saab社が深海探査の専門技術を民間の水中アプリケーションに導入したことで、ダイバーのリスクは大きく取り除かれました。
Saab社のROV・Seaeyeは、より小回りの利くモジュール化したシステム設計により開発されてきました。Seaeyeのシステムは、観測や調査をはじめ、もっと複雑な水中メンテナンスのような作業まで、幅広いタスクをこなす能力を備えています。
しかし、深海で数多くの任務をこなす無人水中探査機(ROV)の設計は、優れた操縦性と大きな積載スペースを確保するために困難を極めます。ROVへの電力供給は、放熱や部品の小型軽量化の課題が生じます。
Saab Seaeye 初、最も高性能のeWROVを発表
今日、水中のアプリケーションは急速に増加しています。それに応えるべくSaab 社は、よりパワフルで汎用性の高い新しいROVを開発しました。世界で最も高性能な完全電動ワーククラスROV、eWROVです。eWROVでは、放熱の課題を解決し、積載物のスペースを大幅に拡大し、電子機器のサイズと重量を低減しています。高電圧のDC電力を使うことで、ケーブルのサイズと重量を大幅に減らしながら、250馬力の油圧式海底探査機と同等の性能を実現します。従来の油圧式ROVと異なり、eWROVは完全電動システムであり、大量の油圧作動油が不要で、効率が向上しているため、環境への影響とリスクが軽減します。
放熱性に優れ、水中で効率よく作動する電源
電力密度が極めて高いため、積載物のためのスペースが大幅に増え、油圧式ROVを上回る性能を出せることで、eWROVの高度な機能が実現しました。電力供給ネットワーク(PDN)は、Vicorの電圧変換比固定バスコンバータ(BCM)と、電圧安定化DC-DCコンバータ(DCM)を用いた、600V DC電力の伝送と電圧変換が中心となっており、サブシステムの低電圧給電を高性能で実現します。
Vicorの電源モジュールは放熱性に優れており、幅広い選択肢があるため、電力供給ネットワークのサブシステムを、特定の業界標準である24Vや48Vにカスタマイズすることもできます。オンボードコンピュータやセンサー、ビデオカメラ、照明、ナビゲーション機器には、このような電圧が必要です。小型の電源にすることで、eWROV内のスペースを空けることができ、電子機器を追加して搭載できるようになり、全体の性能とデータ伝送速度が向上します。
電力供給ネットワーク(PDN)
Vicor Corporationについて
Vicorは、高性能なモジュール型電源コンポーネントの設計、製造、販売を行う米国(本社:マサチューセッツ州アンドーバー)の電源専業メーカーです。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)、オートモーティブ、通信ネットワーク、産業機器、ロボティクス、鉄道、航空防衛アプリケーションなどへ向けて、広く事業を展開しています。
日本法人のVicor株式会社(Vicor KK)は2017年に設立され、電源コンポーネントの販売・技術サポートを行っています。詳しくは、www.vicorpower.com/ja-jpをご参照ください。
Vicor、BCM®は、Vicor Corporationの登録商標です。
DCM™ は、Vicor Corporationの商標です。
Saab UKについて
Saab社は創業以来、人々と社会の安全を守ることを使命としています。安全を感じることは人間の基本的な欲求です。私たちはそれを人権と考えており、安全性の高いシステムとソリューションによって、実現に努めています。1937 年、Saab社設立時の主な目的はスウェーデンに軍用機を供給することでした。今日、私たちは軍事防衛から民間安全保障まで、世界をリードする製品、サービス、ソリューションを世界市場に供給しています。Saab社は、世界の全大陸で事業を展開しており、変化する顧客のニーズに対応するため、新しいテクノロジーの継続的な開発、適合、改善を行っています。
Saab UK (公式ウェブサイト).: https://www.saab.com/markets/united-kingdom
※本記事はVicorから提供を受けております。著作権は同社に帰属します。
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