ハイブリッドワークが当たり前となったいま、PC選定やPC管理の課題に悩む企業は増える一方である。企業が社員の働きやすさを考慮して多様な選択肢を提供することで、PCのキッティングや配布、運用サポートの手間が増え、IT部門にとっての負担に繋がってしまう。そこに追い打ちをかけるのが、2025年10月14日にWindows 10のEOSだろう。既存PCをどう入れ替えていくか、どうすれば最適なPCや最適なPC環境を整備できるのか。そこで、この道30年のSCSKが課題解決のアプローチを提案する。

働き方が多様化しPC管理が複雑化、「なにをどうしていいかわからない」と悩むIT部門も

社員の働き方はこの数年で大きく変化し、モバイルワークやリモートワーク、フリーアドレス化など広がりを見せている。そして、それにともなって変化しているのがビジネスPC環境だ。

かつては、オフィスの自分の席でデスクトップPCを使って作業することも多かったが、今では、社外に持ち出すことも可能なノートPCやモバイルPCの利用がほとんどだろう。また、オフィスにいても打ち合わせや会議の移動などで、PCを常に持ち歩くことが増えている。

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こうした社員の働き方やPC環境の変化は、働きやすさという点からは歓迎すべきことである反面、PCの管理という点では課題が増えているのが実情だ。SCSKでPC管理のためのソリューション事業を担当している、クラウドサービス事業本部 エンドポイントサービス部の池田慎司氏はこう話す。

「以前は、社員のほとんどが利用する『標準機』を用意して初期設定などを行い、社内で直接手渡しすることがほとんどでした。しかし今は、社員の働き方にあわせて支給するPCのサイズやスペックを変えたり、OSやアプリケーション、セキュリティの設定を変えたりと多岐にわたる対応が必要です。また、PCを設定するキッティング作業や故障などのトラブル対応も複雑化しています。さらに出社回数が少ない社員も増えたために、PCの配布やアプリケーション設定、ID・パスワード設定などにも手間がかかるようになってきました。『PCを支給したいが何をどうすべきかわからない』という声も増えています」(池田氏)

Windows 10 EOSによりIT部門の悩みはさらに増加、「最適なPC」をどう選ぶべきか

PC管理の悩みをさらに深刻にしているトレンドも存在する。それがWindows 10のEOS(延長保守サポートの終了)だ。Windows 10は2025年10月14日、最終バージョンのVersion 22H2のサポートが終了し、セキュリティ更新プログラムのアップデートが提供されなくなる。そこで業務でWindowsを利用し続けるためには、Windows 11への移行が必須となるが、どのように移行すべきかで悩むケースが増えているというのだ。SCSKでサーバーやPCの販売を担当する、ITインフラ・ソフトウェア事業本部 サーバ・ストレージ部 営業第一課の大野敦彦氏はこう話す。

「EOSへの現実的な選択肢は、Windows 11搭載PCへの移行だと思います。ただ、近年の働き方の変化やPC環境の多様化のなかで、最適なPCを見つけ出すのが難しくなっているのも事実です。搭載するCPU/GPU、メモリ、ディスク容量はもちろん、オフィスの外での利用を想定した持ち運びやすさや通信のしやすさ、セキュリティ、リモートでのサポートなどさまざまな要件を検討していかなければなりません。部門や部署、社員ごとにもニーズや要件は変わるので、何が最適かわかりにくくなっています」(大野氏)

つまりPC管理だけでなく、PC選定の段階からIT部門の悩みは始まるわけだ。こうしたPC管理やPC選定の課題はどう解消していけばよいのか、池田氏はPC管理のポイントについて「ライフサイクル管理と自動化」だと指摘する。

「PCの調達から導入、故障の対応、保守、廃棄までの一連の業務を一貫した仕組みのもとで管理します。PCを安く購入しても、故障対応や保守に時間やコストがかかれば、IT部門の負担も増えてしまいます。そのため廃棄まで踏まえて全体で管理することが重要です。また、その際にできるだけ作業を自動化することで、ライフサイクル全体のコスト最適化が可能です」(池田氏)

PC選定から廃棄までのライフサイクル管理が重要、ポイントは「自動化」「込み込み」

また、PC選定のポイントについて大野氏は「性能、モビリティ、セキュリティを1台で満たすPCを第一候補にする」ことだと語る。

「Windows 11の機能をフル活用するためには、できるだけ新しいCPUとメモリ8GB以上のスペックが最低限求められます。加えて、どこにでも持ち運びできる省電力性や、どこでもインターネットに接続可能な通信環境が整っているのが理想でしょう。また、サイバー攻撃や屋外でののぞき見などに対抗できるセキュリティ機能も必須です。まずは、そうした『込み込み』のPCを優先的に選定し、必要に応じて、機能を減らしたり追加したりすることをおすすめします。性能がよく機能が豊富なPCは調達コストが高くなりやすい面もありますが、PCライフサイクル全体を見て管理すると、結果的にコストを最適化できることが多いです」(大野氏)

SCSKは、30年以上にわたってグループ企業のPC管理を担ってきた経験があり、そこで得られたノウハウや知見をソリューションとして外部に提供してきた。それがPCライフサイクルマネジメントサービス「Prime Management(プライムマネジメント)」だ。

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「Prime Management はPCの調達から廃棄までの一連のPCライフサイクルに関する管理業務を提供するアウトソーシングサービスです。最適な調達先の選定から、問い合わせ窓口の統一や問題の切り分け、エスカレーションの対応、ライフサイクル全体での安定運用と管理コストの最適化、OSや標準アプリケーションの情報提供まで担います。お客様は、専用のPC管理ポータルを使うことで、利用申請ワークフローや機器管理台帳などの管理も行うことができます」(池田氏)

ハイブリッドワーク時代のPC環境におすすめ「Prime Management」「HP Dragonfly G4」

Prime Managementは導入企業数500社以上、導入PC数延べ100万台以上の実績を誇る。 その大きな強みとなるのが、30年にわたるノウハウと知見のもと、さまざまな自動化の仕組みを提供することだ。例えば、マスターイメージ作成やクローニング作業などを企業や部門部署、チームといったビジネスや組織の事情にあわせて異なる粒度で自動化できる。自動化の際にはSCSKが独自開発したテンプレートやツールを利用するほか、OSが標準提供する機能を活用してより迅速でミスの少ない自動化を実現する。

「Windows 10からWindows11への移行では、Windows Autopilotという仕組みを利用して、OSの設定やアカウント設定、アプリケーション設定が可能です。Prime Managementのキッティングサービスと連携して、地方拠点や在宅勤務者にPCを配布して自動的に設定を行ったり、インベントリサービスと連携してPC情報の自動収集や資産管理を行ったりできます」(池田氏)

また、PC選定の支援という点では、顧客企業のビジネス状況にあったPCの提案も行なう。大野氏が昨今のビジネスPC事情を鑑みて、最もお勧めすると話すPCが日本HPの「HP Dragonfly G4」だ。

「働く場所を選ばない13.5インチの高性能モバイルPCです。Windows 11 Proを搭載し、のぞき見からデータを保護するカメラ用プライバシーシャッターHP Sure ShutterやプライバシースクリーンHP Sure View Reflect、Webブラウザ経由のマルウェア感染を防ぐHP Sure Clickなどのセキュリティ機能も充実しています。さらに、5G通信モジュールを搭載し、あらゆる場所からインターネットに接続できるHP eSIM Connectにも対応しているため、データ通信は5年間使い放題で、コスト最適化につながります」(大野氏)

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    HP Dragonfly G4

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大野氏の話す通り、HP eSIM Connectを備えた「HP Dragonfly G4」を導入することは、PCのライフサイクルマネジメント全体を見通しても、大きなメリットをもたらすことは明白で、PC選定の際には外せない候補となるだろう。

ハイブリッドワーク時代におけるPC管理とPC選定にはどの企業も悩んでいることだろう。SCSKでは、そうした顧客のニーズや悩みに応じてさまざまなサービスを柔軟に提供可能としている。たとえば、PCも豊富なラインナップから選定でき、またPCの選定以前の課題解決につながる提案を受けることもできる。SCSKの30年以上にわたるサービス提供の経験とノウハウ、ぜひこの機会に活用してみてはいかがだろうか。

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