業務用無線機器メーカーの株式会社フルノシステムズ(東京都墨田区)は、このたび同社の無線ネットワーク管理システム「UNIFAS(ユニファス)」のバージョンアップデートを実施し、アップデートに伴う新機能「無線最適化ソリューション」をリリースすると発表した。「無線最適化ソリューション」は、同社の無線LANアクセスポイント「ACERA(アセラ)」に接続したPCやスマートフォンなどの端末のインターネット通信をより快適に利用できるようサポートするための機能。15日に実施するUNIFASのバージョンアップデートにより、無線最適化ソリューションの提供を開始する。

無線最適化ソリューションの主な特徴

  • フルノシステムズ独自実装の「クライアントコネクション」機能
  • 電波強度/チャネル使用率/接続端末台数の設定値によりAP同士が連携し端末接続を最適に分散  ⇒より快適なWi-Fi接続環境をサポート
  • UNIFAS 3.50のバージョンに実装(クラウド型/オンプレミス型いずれも適用)

無線最適化ソリューションの目玉機能 「クライアントコレクション」

「無線最適化ソリューション」は、フルノシステムズの無線LANアクセスポイント「ACERA」を管理する無線ネットワーク管理システム「UNIFAS」のバージョン 3.50へのアップデートに伴い実装される新機能だ。無線最適化ソリューションに搭載される主な特徴が、同社独自実装の「クライアントコネクション」機能だという。

クライアントコネクションとは、ACERA同士が自動で連携し、多台数の端末がWi-Fiに接続している状況下において、適正なアクセスポイント(AP)へ端末を誘導することで、ネットワーク環境を最適な状態にする仕組みだ。クライアントコネクションにより、学校やオフィスビルなど複数のAPが設置されている環境下において、AP間の負荷分散や接続端末がAP間を移動する際の高速ローミングが可能になり、ユーザーがより快適に通信できるようになる。

クライアントコネクションは、ローカルエリアネットワークの国際標準規格である「IEEE 802.11」に準拠する「IEEE802.11k/v/r」という規格をベースに構築している。APと端末が電波強度情報を交換したり、APから各端末へ接続移動指示を出して最適にローミングさせるなど、APが負荷分散エリアのグループ(コネクショングループ)を自動的に学習し、グループ内で端末を自動的に振り分ける。負荷分散の方法として、電波強度・チャネル使用率・接続端末台数の値を設定し、その設定値を超えたときにグループ内の最適なAPに端末を誘導することで、快適な通信環境を実現する。フルノシステムズはこのソリューションについて、オフィスや学校、病院、介護施設、物流、製造業、公共施設など幅広いシーンでの活用を想定している。

クライアントコネクションによる接続負荷分散のイメージ

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