広島に拠点を置く自動車メーカー「マツダ」は、自社からの一方的な発信だけではなく、お客様・ファンと直接つながり、関係性を高めることで、ブランド価値経営に取り組んでいる。お客様とのつながり醸成のためにオウンドメディアやSNSを積極的に活用している同社は、今回、ソニーのミラーレスカメラ『α7 IV』を導入した。本稿では、マツダ株式会社 国内営業本部の皆様にカメラ導入の経緯と導入効果、ソニーの法人向けカメラの魅力について伺った。

  • (写真)中村海人氏

    マツダ株式会社 国内営業本部 中村 海人 氏

撮影の内製化で、お客様への情報発信を活性化

―今回、『α7 IV』を導入されましたが、その背景にはどのような課題があったのでしょうか。

私たちのチームでは、オウンドメディアやSNSを通じて、お客様とのコミュニケーションを深める仕事をしています。「マツダのファンになっていただくこと」を目的として、マツダに関するあらゆる情報やニュース、イベントの模様などを発信しています。1to1でつながることで、よりマツダを好きになってもらい、新しくクルマをご購入される際や愛車点検などの時に少しでもマツダのことを思い浮かべてもらいたいと思っています。

そのためにはお客様との接触頻度を増やし、コンテンツを充実化させる必要があります。そこで課題となったのが、一定のクオリティを維持しながら情報更新の効率とスピードをあげていくということでした。そして、外部のパートナーに頼るだけではなく、自分たちでできる領域を広げていくことを目的に内製化を進めていきました。

例えば、自社主催のイベントに関するSNSでの情報発信は、これまでもやってきたことではありましたが、外部発注をするとどうしてもコストと納品までの時間がかかってしまいます。近年の情報発信はスピードや鮮度が重要であり、説得力のあるビジュアルも必要です。

  • (写真)中村海人氏

―そうして自部署で使うカメラの導入を考えるに至ったということですね。

はい。撮影の内製化により、お客様へ情報を届けるまでのスピードを上げ、届ける情報量も増やしていくことで課題が解決できると考えました。一方で、マツダに期待してくださっているお客様をがっかりさせない品質も必要ですから、使用するカメラには、私たちのようなプロカメラマンではないものが扱っても高品質な写真が撮れる機能を求めたいと思っていました。

最終的に選択すべきカメラのポイントは「カメラを普段触っていない我々でも使いやすいこと」、「描写力の高い機材であること」、「機材への投資が外部発注を上回らないこと」、そして外部のかたから教えてもらいやすい、あるいは情報共有がしやすい「多くのかたが使っているディファクトスタンダードモデルであること」などが挙げられました。

具体的な製品の選定については、他社製品も同時に検討はしていましたが、すでに導入していたソニーのVLOGCAMやα6400とのレンズの組み合わせも考え、ソニー製品で統一することが効果的であると考えました。

外部のパートナーに依頼した時と、ある程度近いクオリティを維持しながら内製化するために、フルサイズ画質でありながらカメラ初心者の我々でも使い勝手の良いカメラを選ぶ必要があったので、ソニーのミラーレスカメラの中でもハイレベルなスタンダード機が良いだろうと判断しました。具体的には『α7 IV』を選択しましたが、先に述べた基準をクリアしていることはもちろん、プロカメラマンも使っている機材であり、高いAF性能/軽量/レンズの種類が豊富といった点が決め手になりました。

ソニーの法人向けカメラ窓口は1台から対応可能!

―今回、店頭やオンラインでの製品購買ではなく、ソニーの法人向け窓口にお問い合わせをいただきました。どのような経緯で法人向け窓口での購入が決まったのか教えてください。

先ほどの経緯でαシリーズが候補に挙がっていたこともあり、2022年12月頃にソニーのホームページで公開されているオンラインの個人のお客様向けのαアカデミーについて、法人向けのコースもしくは勉強会ができないかと相談したことがきっかけでした。導入検討のために、商品の説明を勉強会形式で開催していただけるなど、サービスがとても充実しているという印象を受けました。

社内の手続きの関係で導入は3月になりましたが、契約から機材の到着までとてもスピーディだったことを覚えています。

また、リース契約を希望していたのですが、ホームページに法人向けカメラのリース契約に関する詳しい情報があったのでそこも安心でした。用途を考えまずは1台から始めたいと思っていましたが、少数の契約でもとても親身になって対応していただけてうれしかったです。

―実際に『α7 IV』をご活用いただいたご感想をお願いします。

フルサイズセンサーを採用しているカメラですが、ミラーレスということもあって軽量・コンパクトなところが気に入っています。イベントなどでは手持ちで撮影することが多いため、このサイズ感は私たちの用途に最適でした。

また、プログラムオートで撮影するだけで、陰影が明確なくっきりとした写真が撮れるのがとても良いです。ピントも合わせやすく、ほぼレタッチなしでクオリティの高い写真を撮影できるのもポイントだと思います。

  • (写真)ソニー『α7 IV』

    ソニー『α7 IV』

『α7 IV』のおかげで、これまでなら写真が無くてSNS投稿を諦めていたようなイベント、展示などの機会にも頻繁に情報発信ができていますし、内製でもハイクオリティな画像をお届けすることができるようになりました。コンパクトデジカメで無難な画像を撮るより、印象深いシーンになるとも思っています。特に『α7 IV』と『FE 85mm F1.4 GM』で撮った当社のクルマの写真は、被写体の魅力を存分に引き出してくれていると感動するほどです。

導入したカメラはチーム全員で使っていますが、カメラを使ったことがないメンバーにも安心して撮影を任せられます。持ち運びがしやすく、かつ画質も良い『α7 Ⅳ』はチームにとって一番良い選択肢だったと感じています。

お客様にとって、訪れるたびに情報が更新されているホームページを目指す

―課題解決という部分では手応えはございましたか?

オウンドメディア、SNSともに内製によるコンテンツは確実に増えています。特にイベント関連の投稿については、参加できなかったかたにいち早く当日の様子を伝えることができるようになり、参加者にも当日を振り返ってもらうという楽しみを提供できるので、お客様とのつながり強化という点でも大きな効果がありました。

具体的な数字として、オウンドメディアの「マツダのある暮らし」は、それまでの体制では月に1本の記事制作が限界でしたが、『α7 IV』を導入し、機動力が高まった現在は月4~7本と更新のスピードが圧倒的に上がっています。 また、SNSの『X』では1日1投稿できればという形で運用していましたが、現在は1日2投稿、さらに土日でもアップできる体制を作っています。

  • (写真)ソニー『α7 IV』で撮影したマツダ車
  • (写真)ソニー『α7 IV』で撮影したマツダ車

    マツダのオウンドメディア「マツダのある暮らし」サイト内、ソニー『α7 IV』で撮影した写真

社内においては、オウンドメディアでこんなアイデアを採用してほしい、といったリクエストが届くことが多くなりました。社内での自部署の認知度も向上しており、お客様とのつながりはもちろん、コンテンツが社員間の結束を強くしていると感じています。

―今後の抱負をお聞かせください。

今後はマツダからの情報発信ばかりではなく、お客様との双方向のコミュニケーションを強化していきたいと考えています。そのためにも、イベント中にお客様からリクエストのあった内容を即座に動画で伝えるといったやり方なども取り入れていきたいと考えています。

―ありがとうございました。

  • (写真)中村海人氏とマツダ車

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撮影を内製化することによって、コストを削減しながらコンテンツの拡充がかなう。プロモーション活動の強化を考えている広報部・マーケティング部は、ぜひソニーのαシリーズの導入を検討してみてはいかがだろうか。

本記事内の撮影カメラ:ソニー『α7 IV』

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