• (イラスト)結果発表

ITを活用しない企業はないといっても過言ではない昨今、情シス部門はまさに組織を支える要といえる存在だ。それだけに情シスの業務は多岐にわたっており、今日も全国のあちこちで情シスメンバーは悲喜こもごものようす。

そんな情シスにおける“あるある”なエピソードを今年も川柳の形で大募集。なんと、1300件オーバーの応募が集まった!

本記事では、各受賞作品ついて情シスのタマちゃんこと田丸さん、庶務課で川柳をちょっとかじっている柴田さん、そして特別審査員が講評していく。

今年は特別審査員5名が大集結

タマちゃん

今回はなんと、ぼくたち以外にも特別審査員の皆さんに受賞作を選んでいただきました! 作品に対してコメントもいただいちゃいましたよ~!

すごいね~! みなさんと一緒に見られるのが楽しみだなあ。

柴田さん

和泉 憲明 氏 経済産業省商務情報政策局・情報経済課
2018年9月に経済産業省が公表した「DXレポート」の執筆者。DXの生みの親とも言われている。
博士(工学)(慶應義塾大学)。過去には東京大学大学院・非常勤講師などを兼務。現在は、社会全体のDX:デジタルライフラインにも従事している。

徳丸 浩 氏 EGセキュアソリューションズ取締役CTO
セキュリティコンサルとして脆弱性診断やコンサルティング業務のかたわら、ブログや勉強会などを通じてセキュリティの啓蒙活動をおこなっている。
セキュリティレベル向上だけでなく、活動を通して得たノウハウをサービスやセミナーコンテンツにも還元。

斎藤 達哉 氏 専修大学 国際コミュニケーション学部 日本語学科教授
日本語を歴史的視点から研究。2021年『国語仮名表記史の研究』で博士(文学)(國學院大學)。
国立国語研究所 主任研究員、文化庁 文化部 国語課 調査官の経歴を持ち、古典にも精通している。

山田井 ユウキ 氏 フリーライター
マイナビニュース/MacFanなどを中心に多数の媒体で執筆するフリーライター。専門分野はIT/デジタルガジェット/エンタメ。
著書:「サイバー戦争」(マイナビ出版)など。

小林 行雄 TECH+編集長
株式会社マイナビが運営するIT・テクノロジー専門メディア「TECH+」の編集長。
BtoB業界に長年携わり、2021年から現職。「TECH+」の立ち上げメンバー。





部門ごとの受賞作品を発表!

タマちゃん

それでは、早速結果を見ていきましょう!
今回は4つの部門、「DX部門」、「セキュリティ部門」、「ここがすごいよ、うちの情シス部門」、「ここが変だよ、うちの情シス部門」で川柳を募集しました。

金賞・銀賞・銅賞を発表する前に、まずは各部門賞を発表していきたいと思います!

 
 

DX部門

  • DX する度増える 問い合わせ

DXは、何か特定の技術・システムを導入すれば達成できるものではなく、本来、組織文化や業務慣習をデジタル中心に刷新することで初めて達成されるものです。推進過程の是非はさておき、DX推進の担当者への照会が増える、というシーンは、まさに、技術・システムだけを担当することの難しさが表現されていますね。
和泉 憲明 氏―経済産業省商務情報政策局・情報経済課

タマちゃん

このエピソード、うちの会社のことかと思いました…!
新しいシステムを導入すること=DXだと思っている偉い人って多いんですよね……。でも、そういう偉い人たちは社員の質問には答えないので、結局対応するのはぼくたち情シスになるんですよね。

 
 
 

セキュリティ部門

  • テレワーク セキュリティまで 多様性

働き方改革として働き方の多様性を求めるべく導入が進められたテレワークですが、セキュリティも「多様」。直言すればセキュリティレベルが低いことを嘆いていますが、一方でコロナ禍により急ごしらえでセキュリティを確保しなければならず、意図せず会社ごとに「多様な」対策となった現状も想起させる秀作です。
徳丸 浩 氏―EGセキュアソリューションズ取締役CTO

タマちゃん

テレワークのセキュリティは情シスにとっても頭の痛い問題ですよね。社員のみんなのリテラシーを考えると、対策しても対策しても不安が……。

 
 
 

ここがすごいよ、うちの情シス部門

  • 情のある 情シスだから あたたかい

「IT知識だけじゃないぞ。コミュ力も大切だぞ」ということを「情」という漢字に込めた作品。自慢も苦労話もしていないのに、裏では大変なのだろうなあと想像させる作風は秀逸です。結びに「あたたかい」を持ってきたことで、トラブルを解決してもらった社員の嬉しそうな顔が浮かんできて、ほっこりする作品になりました。
斎藤 達哉 氏―専修大学 国際コミュニケーション学部 日本語学科 教授

情シスの「情」は人情の「情」ってわけかぁ!
古典にも精通している斎藤先生は、「“情シス川柳は、現代の「防人の歌」に匹敵するなあ(=脅威を防ぐために奮闘していて、悲哀も抱えている)”という感想を持ちました」とも言っていたよ。

柴田さん

 
 
 

ここが変だよ、うちの情シス部門

  • テレワーク 情シスメンバー みな出社

PCのセッティングやセキュリティ対策などテレワークの準備を整えたのは情シスなのに、テレワークが導入されてもオンプレサーバの管理やらシステムのメンテやらで情シスは出社している状況、あるある! せめてシフト制にしてほしいところですが、「みな出社」ってことは上司が鶴の一声で……と想像が膨らむ作品です。
山田井 ユウキ 氏―フリーライター

今回、テレワーク系の作品がいくつか選ばれてるけど、それだけテレワークには情シスとして思うところが多いってことなのかな~。たしかにオフィスに情シスだけいる光景を想像すると寂しいかも~。

柴田さん



金賞・銀賞・銅賞を発表! 1300を超える作品から選ばれたのは…?

タマちゃん

部門賞はどの作品も力作ばかりでしたね! さあ、いよいよ金賞・銀賞・銅賞を発表しますよ! はたしてどんな作品が選ばれたのか……ドキドキです!

 
 

  • 社内LAN 不具合生じ 社内RUN
タマちゃん

これは文句なし! LANとRUNがきれいにかかっているし、しかも情シスとしては情景がめちゃくちゃ想像できます! ていうか、うちの会社でも日常茶飯事ですよね⁉

たしかにタマちゃんが社内を走り回っているところ、よく見るもんね~。あらためて情シスのみんなのバタバタが伝わってくる、うまい一句だと思うなぁ。

柴田さん

 
 
 

  • 情シスの 一人が守る 五万人
タマちゃん

そうなんですよね……大企業だからって情シスがたくさんいるとは限らないんです。1人が5万人を守っていることだってありえますからね。この川柳でそれがどれだけすごいことなのか伝わってほしい!

守られている側は気づきにくいけど、日頃からトラブルなく仕事ができるのは情シスのおかげなんだね~。

柴田さん

 
 
 

  • デジタル化 決める稟議書 紙の山
タマちゃん

これは思わず笑っちゃいました! きっと共感する人も多いんじゃないでしょうか。デジタル化を推進するなら、ペーパーレスくらいはできてからにしてほしい!

デジタルで作った書類を一度印刷して、それをまたスキャンしてデジタルに戻すみたいな作業、考えてみたらムダでしかないけど、ありがちかもね~。

柴田さん

受賞作の多くが、「デジタル化」や「テレワーク」といった取り組みを実現するために人知れず奮闘し続ける現場の苦労が想像できるものでした。そうした受賞作品を通して企業のデジタル戦略を支える情シスたちの努力を感じてもらうことで、1人でも多くの人のITに対する意識向上につながればと思っています。
小林 行雄―TECH+編集長



今年も素敵な作品のご応募、ありがとうございました!

今年もたくさんの応募があった情シス川柳。今回は部門別に募集したが、どの部門にも多くの川柳が投稿され、情シスの皆さんのリアルな声を知ることができた。

デジタル化が進むことで、情シスの業務の幅はどんどん広がっている。きっとまだしばらくは、世の情シスの心が休まる日は訪れないのだろう。

タマちゃん

今回もすごくうまい作品ばかりでびっくりしました! 情景が思い浮かぶ川柳も多くて、読んでいるうちに自分の経験をいろいろと思い出しましたよ。
最近話題のAIについての川柳もちらほら応募いただきました! AIで社歌を作ったツワモノもいるみたいです…!

  • AIで 社歌を作って 意識UP!

今回部門別に募集してみたけど、テレワークやDXをテーマにした川柳が多くて、時代を反映してるな~と思ったねぇ。ぼくら一般社員はテレワークもDXもありがたいんだけど、その裏には情シスのみんなの苦労があるんだね~。

柴田さん
タマちゃん

そうなんです……! まぁでも、大変だけどやりがいがあるんですよ、情シスって。みんなが安全かつ快適に仕事できるように、これからも自分なりに支えていきます!

ぼくらも情シスのみんなにもっと感謝しないといけないね~。

柴田さん
タマちゃん

今回もとても楽しかったです! 皆さんご応募ありがとうございました!



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