働き手不足と属人化が課題の製造業においてデジタル技術の効果的な活用が急務に
グローバル化が進む製造業においても、DXの波は押し寄せている。デジタル技術を効果的に活用して業務効率化や生産性向上を実現しなければ、競争力を維持することは困難。労働人口の減少に伴う働き手不足が深刻化し、製造現場においてもベテラン技術者の高齢化が進んでいる状況のなか、熟練者の経験とスキルに依存してきた業務の見直し、いわゆる属人化の解消も喫緊の課題といえる。
こうした課題を解決するには、業務のデジタル化、すなわち生産管理システムの導入が効果的だが、紙ベース、Excelベースの作業が根強く残る製造現場において、業務プロセス全体を一気にデジタル化するのは非常に困難なミッションとなる。変化を厭う“日本のモノづくり”における企業風土や、利益増大に直接関与しない管理系システムの刷新に対して予算を確保しづらい現状を鑑みれば、導入のハードルが高いのもうなずける。製造DXの重要性は認識しているものの、本格的に着手できないままでいる製造業者も少なくないはずだ。
国産CAD/CAMメーカー2社の合併により2010年に設立されたC&Gシステムズは、こうしたモノづくり企業の課題を解決するための機能を実装した生産管理ソリューション「AIQ(アイク)」を提供している。CAD/CAMソリューションメーカーとして、合併前を含め40年以上にわたり設計・製造に携わる企業を支援してきた同社は、金型設計製造専用CAD/CAMシステム「EXCESS-HYBRID II」をはじめとしたCAD/CAM製品の開発・販売を中心に事業を展開。扱う製品はすべて自社開発の純国産製品で、日本のモノづくりに寄り添うソリューションとして高く評価されている。
2004年にCAD/CAMシステム連動型の金型向け工程管理システムとしてリリースされたAIQも自社開発製品のひとつで、同社のCAD/CAMソリューションを利用する企業のニーズに応えるために開発されたという経緯を持つ。製造現場の要望に合わせてアップデートを重ねて適用する業務領域を拡大。現在では製造業向けの生産管理システムとして、モノづくりに携わる数多くの企業で利用されている。まさに顧客とC&Gシステムズが一体となって育て上げた実用性の高いソリューションといえる
AIQには、工程設計や作業計画の立案、現場での実績登録をもとにした進捗管理及び集計機能など、製造現場の可視化を実現するための機能が実装されている。リアルタイムにデータを収集しながら進捗を管理することで、スムーズな方針決定や改善活動を実現。さらに過去のオーダー情報を活用することで見積り工数の削減や精度向上を図り、現場と本社をデジタルデータでつないで正確な状況把握を可能とするなど、製造DXの実現を全方位で支援する。これにより前述した製造現場の課題を解決し、業務効率化や属人化の解消、管理者の工数削減といったメリットを享受できるようになる。
継続的なアップデートで市場の変化に対応する「AIQ」の特徴と導入メリット
モノづくり企業の要望から生まれたAIQが持つ最大の強みは、ベースとなる機能以外をすべてモジュールとして提供するという仕組みを採用したところにある。企業は解決すべき課題のある部分からスタートし、効果を確認しながら段階的にモジュールを追加していくことが可能。これによりイニシャルコストを削減でき、さらに効果を確認しながら導入を進められるため、生産管理システムのための予算を確保できないといった課題も払拭できる。
AIQは現在も進化を続けており、年1回のメジャーアップデートに加え、不定期でのリビジョンアップも実施し、顧客の要求や市場の変化に対して迅速に対応。2023年7月にリリースされたVer.16では量産管理機能の強化が図られているほか、生産計画支援機能や金型のショット管理機能なども追加されている。さらにAIを活用した類似画像検索機能も年内に実装される予定で、AI/ディープラーニング、IoTといった最新の技術トレンドを取り込んだ機能強化にも積極的。もちろん、C&Gシステムズの主力製品となるCAD/CAMツールとの連携機能も充実しており、高度な工程設計が可能となっている。
またC&Gシステムズでは、自社開発の強みを活かし、個別のカスタマイズにも柔軟に対応する。DXに取り組みたいが何から始めればよいのかわからない企業にも寄り添い、最適なシステム構成を提案。これまで培ってきた製造業向けソリューションの実績とノウハウをもとに、導入から運用、市場の変化に合わせたカスタマイズまで、顧客それぞれが目指すDXの実現をトータルで支援してくれる。
AIQのプラットフォームとして最適な日本HPの「HP Z2 Tower G9 Workstation」
このように国内製造業の要望を満たすための機能拡充を続けているAIQだが、プラットフォームの要求スペックはそこまで高いものではなく、一般的なビジネスPC/サーバー上でも問題なく動作する。とはいえ、一部のモジュールでは高度な処理が必要なケースもあり、安定かつ快適な運用を考えれば処理性能に優れたワークステーションをプラットフォームとして採用するのも有効だ。そこで注目したいのが、日本HPが提供しているタワー型のエントリー向けワークステーション「HP Z2 Tower G9 Workstation」となる。
C&GシステムズのCAD/CAMソリューションのプラットフォームとして多くの企業に高く評価されているHP Z2 Tower G9 Workstationには、UNIXワークステーションの時代から30年以上にわたり積み重ねてきた日本HPの技術とノウハウが惜しみなく投入されている。熱対策やパフォーマンスの最適化などを考慮したワークステーション専用設計を採用し、高性能のグラフィックスボードを実装できるのはもちろん、開発段階からアプリケーションの互換性を意識して作り込まれており、CAD/CAMツールをはじめ高い処理能力を求めるアプリケーションとの相性も抜群。さらに東京生産・東京サポートで調達から障害対応までを迅速化(土日・祝日の訪問対応も可能)し、ビジネスで重要な業務の継続性も担保する。
CAD/CAM連携による高度な工程設計を見据えているのならば、AIQとCAD/CAMシステムのプラットフォームをHP Z2 Tower G9 Workstationに統合して運用するのが有効なアプローチといえる。現実的な計画立案を自動でスケジュールする機能などもストレスなく利用できるようになるなど、AIQのプラットフォームとして高性能ワークステーションを採用することで得られるメリットは多い。
さらに近年の日本HP製品が重視しているセキュリティ面での優位性も、HP Z2 Tower G9 Workstationの導入を検討するうえで見逃せないポイントとなる。ランサムウェアなど企業を標的としたサイバー攻撃の経路となるブラウザへのアクセスを仮想化技術によって防御する「HP Sure Click」をはじめ、AI/ディープラーニング技術を利用して未知のマルウェアに対応する「HP Sure Sense」や、BIOSの改ざんを検知して自動回復を図る「HP Sure Start」など、最先端のセキュリティ機能を実装。先に述べたサポート体制と合わせ、ビジネスを止めない業務環境を提供する。すでにCAD/CAMのプラットフォームとしてワークステーション利用している企業はもちろん、AIQに最適なプラットフォームを採用したいと考えている企業にとっても、HP Z2 Tower G9 Workstationは見逃せない選択肢となるだろう。
生産管理システム+ワークステーションの組み合わせが製造DXの最適解
ここまで解説してきたとおり、製造DXを推進してデータドリブンなビジネスへの変革を図りたいのならば、データを集約して製造プロセス全体を一元的に管理する生産管理システムの導入は極めて有効な一手となる。数多くの製造業向けソリューションを開発・提供してきたC&Gシステムズが作り上げてきた純国産生産管理システムであるAIQは、段階的な導入に対応することで導入にあたっての懸念を払拭。さらに継続的なバージョンアップで市場の変化にも対応し、効果的な製造DXの実現に資する機能を提供し続けている。
製造業においても重要なセキュリティ対策を施したうえで、データ利活用を促進したいと考えているモノづくり企業にとって、AIQとHP Z2 Tower G9 Workstationの組み合わせを検討する価値は大いにあるはずだ。
[PR]提供:C&Gシステムズ、日本HP