本当の意味で「働く」ために必要な業務効率化とは何か。そして、それはどうすれば実現できるのか。2023年2月28日に開催されたオンラインセミナー「誰もがパフォーマンスを発揮できるように -『業務効率化』の最適解」における議論から考えていきたい。
「働く」をアップデートするために必要なマインドセット
インターネットの普及により、コミュニケーションのスタイルは大きく変わった。そしてCOVID-19の影響で移動が自由にできない状態になると、多くの人々はデータと通信によって仕事を続ける道を選んだ。圓窓 代表取締役/元日本マイクロソフト業務執行役員 澤円氏は、「2020年はリモートワーク元年と言ってもよいほど在宅勤務が一気に浸透しました」と振り返る。
こうして、デジタルは人類にとってのインフラとなった。コロナ禍によりオンラインショッピングの頻度は跳ね上がり、新しいレストランを見つけた際には、入店する前にまずスマートフォンで、価格やメニュー、評判を確認するという行動が当たり前になった。こうした状況を澤氏は「人はデータを信じる生きものへと進化した」と表現する。そしてすべての企業はテクノロジー・カンパニーへと進化することが宿命づけられたのだ。世の中のルールがアップデートされた今、「『私、IT音痴なんです』とは言わないでほしい。ITは現代の読み書きそろばんです」と澤氏。誰もが見ればわかる状態をITでつくっていくことの大切さを語る。
ITを活用した働き方を考えるにあたっては、業務の棚卸しも必要だ。澤氏は、コア業務とノンコア業務に仕事を分けて考えることを推奨する。
「直接的に社会貢献に繋がる仕事やミッション達成のための仕事はコア業務、仕事のための仕事はノンコア業務といえます。そして報告業務は、たいていがノンコア。ノンコア業務はベストケースを集めて開発されたパッケージソフトをそのまま活用するのがおすすめです。便利なツールを使って良い意味で”手を抜く”ことが大切です」(澤氏)
AIが進化したらどうなるか、10年後の世界はどうなるか、ロボットは人類を滅ぼすのか——テクノロジーが急速な発展を遂げるなか不安を抱く人々も多いが、澤氏はピーター・ドラッカーの「未来を予測する最良の方法は未来をつくること」という言葉を紹介し、「素敵な未来をつくりましょう、テクノロジーの力で」とメッセージを送った。
働き方改革と業績向上を実現する業務効率化ソリューション
雇用形態による不合理な格差や長時間労働を是正することによって生産性向上を目指す働き方改革が進む。一方で、長時間労働が是正されることにより短時間での作業が求められ、業務完了までに従来以上の期間を要するようになったことで、企業は新しい仕事に取りかかれないという負のスパイラルに陥っている。結果として、売上減少や生産性低下といった課題が生じてしまう。従業員側にも、残業時間の減少による収入低下、作業スピードの速い特定の社員への業務集中などによって、モチベーション低下や退職といったネガティブな影響が及んでいるケースは少なくない。
こうした状況に対し、富士電機ITソリューション ソリューション推進事業本部 パッケージソリューション統括部 推進部 部長 福島宏治氏は、「高い作業密度を実現する環境の整備が急務となります。これまでと変わらない業務を短い時間で遂行し本業の成果を達成するには、デジタル化が進んだ新しいオフィス基盤の整備が必要です」と指摘する。
そこで同社が提案するのが「オフィスDX化基盤ソリューション」だ。ペーパーレス、テレワーク、脱はんこ・電子契約、電子帳簿保存法対応、内部統制といった要素からなり、働き方改革と業績向上の両立に貢献する。福島氏は、なかでもワークフローソリューションとデータ活用ソリューションに着目して説明した。
ワークフローソリューション「ExchangeUSE」では、旅費経費精算、勤怠管理、各種申請業務などのさまざまなワークフローを1つの製品でカバーする。管理部門だけでなく全社員の負担を大幅に軽減するものであり、ペーパーレス化やテレワークの推進、システム連携によるDXを強力に支援する。 ExchangeUSEは、クラウドストレージ「Box」と連携することもできる。ExchangeUSEで承認された書類は自動的にBoxへ格納され、Box内に保存された書類の詳細な管理や共有が可能となる。メタデータタグの自動登録による高い検索性も特長だ。
ExchangeUSEについて福島氏は「業種業態を問わず1700社以上の企業で導入されており、80万ライセンス以上の実績がある。販売開始以来20年以上の経験から培ったノウハウで最適なソリューションをご提案できる」と説明する。 また、福島氏がデータ活用ソリューションとして紹介したのは、企業内のさまざまな情報資産をだれでも簡単に活用できるシンプルなBIツール「軽技Web」である。ユーザー部門がIT部門に頼ることなく、さまざまなデータベースから必要なデータを自由に検索し、CSVやExcel形式でダウンロードして活用できることが特長で、簡易分析から帳票レポートまで簡単に作成することが可能だ。企業によっては高価なハイエンドBIツールを活用して経営層向けの報告資料を作成している場合もあるが、その際にも軽技Webをデータ抽出ツールとして使い、ハイエンドBIツールと連携して資料を作成するというユースケースもある。
軽技WebもBox連携が可能となっている。データウェアハウスやデータベースのデータをダッシュボードで利用した際のコンテンツがBoxに格納され、保管されたデータはロケーションを問わず即座に分析できる。「軽技Webは流通から小売、金融、医薬品メーカー、官公庁まで、1500社以上での導入実績があります。利用者からは、『シンプルで使い勝手が良い』『初心者でもすぐに使い始められる』といった高い評価が寄せられています」と福島氏は説明する。軽技Webによるデータ活用によって、意思決定のための情報の精度を向上させPDCAのスピードアップを図り、競争力強化につなげていってほしい。
従業員の業務効率アップのためのPCの選び方
テレワークの導入によって、業務効率化や従業員満足度の向上につながったという声が聞かれるようになった。では、従業員が満足するテレワークPCとは何だろうか。富士通 CCD事業統括部 プロモーション推進部 部長 丸子正道氏は、PCユーザー600人に実施した調査結果を元に、「使い勝手がよいこと」「持ち運びがしやすいこと」「高品質で壊れにくいこと」という3つの要素が、テレワークでの従業員においても満足につながり、これらのポイントをすべて満たしたPCが、富士通のLIFEBOOK U9シリーズであると説明する。以下では具体的にどのような機能がPCに求められているのか、それぞれみていきたい。
1. 使い勝手がよいこと
使い勝手のよさにつながる機能や特長としては、サクサク動くこと、性能・スペックの高さ、キーボードの打ちやすさ、画面の大きさ・綺麗さ、快適なオンライン会議が可能なこと、生体認証による簡単サインインがあげられる。U9シリーズはこれらすべての要素を満たしているという。快適なオンライン会議を行うにあたっては、音声が途切れたり画面が止まったりするという課題を解決しなければならない。U9シリーズは、有線LANポートやWi-Fi6を標準搭載しているため、こうしたネットワークトラブルの解決方法になりえる。また、オンライン会議中の環境音のストレスを解消するAIノイズキャンセラー機能も搭載されている。
また、U9シリーズは、指紋認証や顔認証に加え、センサーを内蔵できる手のひら静脈認証を選択可能。利用者本人の生体情報を利用し、Windowsや業務システムへサインインできるほか、二要素認証としての使い方も可能だ。SSO設定をすれば、Windowsから複数の業務システムへのサインインまで一度の認証で完了する。
2. 持ち運びがしやすいこと
持ち運びのしやすさは、サイズ感や軽さ、そしてバッテリー駆動時間が重要となる。U9シリーズは、画面は13.3 型と大きく見やすい一方で、軽さ738g、薄さ15.5mmとコンパクトな筐体となっている。駆動時間は約 11 時間で、大容量バッテリーを採用すれば約 29.5 時間まで延ばすことができる。
3. 高品質で壊れにくいこと
PCメーカーは各社堅牢設計をアピールしているが、「耐久テストの数字とテストの種類を確認してほしいです」と丸子氏。テストの種類が多くその結果がよいメーカーを選べば間違いがないという。
丸子氏は「U9シリーズをはじめ、富士通のPCを購入したい場合は、業務効率化を高めるソリューションも含めトータルでサポートできる販売パートナー富士電機ITソリューションにご相談ください」と呼びかけていた。
テレワークの課題を解決するU9シリーズは、これからの新しい働き方を実現する従業員向けの端末として役立つだろう。
関連リンク
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製品詳細:ExchangeUSE , 軽技Web , Box
テレワーク時の不満や不安を解決する超軽量モバイルPC「LIFEBOOK U9シリーズ」
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