周知のとおり、SAP HANAおよびSAP S/4HANAは、Linuxのみを対象としたデータベースとなる。このため、Microsoft SQL ServerやIBM Db2などのRDBMSでSAP環境を稼働している場合、同社のサポートが終了する2027年までにLinuxベースの稼働環境を構築し、そこに対してSAP HANAマイグレーションを実行しなければならない。
ただ、もしもこれをご覧になっている方が「Linuxはコモディティだからどれを選んでも同じ」と考えているなら、注意が必要だ。IDCはホワイトペーパー「SAP HANAへのマイグレーションはLinux環境への移行だけでは不十分」のなかで、単にLinux環境へ移すだけではSAP HANAのもつ力を最大限発揮することはできないとし、企業はLinuxというOSSを取り巻くエコシステム全般を理解してそこにある機能を最大限活用する必要があると提唱している。。詳しくはリンクにある資料を参照されたいが、本稿ではそのなかから、マイグレーションを契機にして企業がどんな視点をもって環境整備に臨むべきか、そこで理解すべきLinuxのエコシステムにはどんなものがあるかを説明したい。
レッドハット提供資料
IDC White Paper
SAP HANAへのマイグレーションは Linux環境への移行だけでは不十分
SAP向けRed Hatでビジネスをオープンに
SAPワークロードにRed Hatを選ぶ10の理由
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SAP HANAマイグレーションはIT基盤最適化の契機
SAP HANAマイグレーションという大きなプロジェクトは、多くの企業にとって、自社のIT基盤を最適化する機会となる。IDCはホワイトペーパーのなかでまず、マイグレーションに際し企業が望むべき "最適化の機会" として、大きく次の3つを挙げている。
- サーバーとストレージの統合
- SAPランドスケープ(「開発環境」「テスト環境」「本番環境」)の合理化
- コンテナ化
資料ではそれぞれについて細かく説明しているが、ここではコンテナ化について簡単に紹介しよう。コンテナはソフトウェアの世界で浸透しており、SAPもコンテナ化に向けて、SAP Ariba、SAP SuccessFactors、SAP Concur、さらにはSAP HANAやSAP S/4HANAなど、アプリケーションの抜本的改革に積極的に取り組んでいる。既にコンテナ化されたSAPアプリケーションもいくつかあるが、ここで、冒頭述べた「Linuxのエコシステムに対する理解」の必要が生じるわけだ。
運用自動化でいうと、たとえばSAP Data Intelligence、SAP Commerceなどは、Red Hat OpenShiftやRed Hat OpenShift Container Platformでネイティブに実行することができ、ワークロードやサービスの運用管理を自動化することが可能だ。今はまだ未対応だが、今後SAP HANAデータベースがコンテナ化されると、運用管理で必要とされる労力、コスト、複雑さは、現在と比べてほんのわずかになるだろう。言い換えると、こうした視点なしにマイグレーションを実行しては、企業は今述べたような恩恵を得ることができなくなる。
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以下リンクにある資料では、SAP HANA移行に関わる状況、そこで理解すべきLinuxのエコシステムについて整理したうえで、Linuxディストリビューション選定にあたって検討すべき事項について説明している。ほかにもリンクでは、Linuxディストリビューションのなかでレッドハットに焦点を当て、SAPワークロードにこれを選ぶべき10の理由をまとめた資料もご覧いただける。SAP HANAマイグレーションという大プロジェクトを成功に収めるために、ぜひ手に取っていただきたい。
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SAP HANAへのマイグレーションは Linux環境への移行だけでは不十分
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