昨今のDX・働き方改革におけるトレンドは「VDI」

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより、あらゆる業種でテレワークの導入が一気に進みました。テレワーク環境を構築する手段は複数ありますが、そのなかでも特にニューノーマル時代に適した仕組みとして数多くの企業・団体に採用されているのがVDI(Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップ)です。

従来はオフィスに用意されたPC(ファットクライアント)を利用して業務を行うのが主流でした。VDIはこうした物理端末をサーバー上に仮想化し、ハードディスク装置を持たないシンクライアントに仮想化されたPCの画面を転送するという仕組みです。そのため社外に端末を持ち出して業務を行う際の情報漏えいのリスクを大幅に軽減できます。また災害時にオフィスが利用できなくなった場合も業務を継続できるなど、BCP対策にもなります。さらに端末運用のコストや人的負荷も抑えられ、キッティングやマルウェア感染した場合の切り離しも容易と、VDIの導入は多くのメリットを生み出しています。

多様な働き方が広まるなかで、オフィスを縮小しフリーアドレスを導入する企業も増えており、VDI環境への移行を検討する動きは加速しています。実際に2020年から2021年までの直近1年でVDIソリューションを全社導入、もしくは部分導入したという企業は増加傾向にあり、VDIの活用はDXや働き方改革におけるトレンドとなっているといえます。

  • VDIがもたらすメリット

最適なVDI環境構築のカギはストレージの選択

前述のとおり多様なメリットを享受できるVDIですが、導入・運用における課題は少なくありません。デスクトップを仮想化する技術そのものは以前からありましたが、黎明期のVDI環境では負荷集中によるパフォーマンス低下問題が多発(ブートストーム)。またシステム構築時にサイジングを見誤ると、始業時のログオンに数十分かかってしまうケースもありました(ログオンストーム)。とはいえ、ピークに合わせたサイジングを行うとオーバースペックになることもあり、コストと性能のバランスを考えたシステム設計が必要となります。

最適なシステムを構築するためには、小規模な一部の業務環境からVDI導入を進め、部門単位で順次拡張していくといったアプローチが有効ですが、ここでもユーザー数の増加を見据えた拡張設計が不可欠。何も考えずに拡張していくと、管理面での負荷が増大してしまいます。このため近年では、柔軟性・拡張性に優れたクラウドサービスを利用してVDI環境を構築するケースが多く見受けられますが、テレワーク環境の脆弱性を突いた攻撃が増加している現状において、業務データを自社内で管理できるオンプレミスVDIのメリットも見逃せないものがあります。

オンプレミスでVDI環境を構築する際に、もっとも重視したいのは「ストレージ」の選択です。仮想化したPC(仮想マシン)のユーザープロファイルから各種データまでを保存するストレージは、VDI環境においても極めて重要な役割を担います。そこで注目したいのが、富士通が展開している最新ストレージ製品「ETERNUS AX/HX series」です。オールフラッシュを選択肢に持ちながら、マルチプロトコルに対応したユニファイドストレージで、前述したVDI環境に求められる機能を網羅しています。

  • ETERNUS AX/HX series

    最適なVDI環境を構築するETERNUS AX/HX series

VDI環境におけるストレージの性能問題。オールフラッシュの普及により大幅に改善!

NetAppの開発したストレージOS「ONTAP」が搭載されたETERNUS AX/HXには、VDI環境に求められるパフォーマンス・拡張性・管理性・セキュリティを向上させるための機能が満載されています。SSDを採用したオールフラッシュ構成に対応することで、ブートストーム/ログオンストームといったVDIのパフォーマンス問題を解消。従来のファットクライアントに匹敵する快適な業務環境を実現します。

またマルチプロトコル対応により、OS領域とファイル領域のストレージを統合できるため、初期コストの削減や運用管理のコスト・人的負荷の軽減といった効果も発揮します。さらに、重複排除/圧縮/データコンパクションという3段階のデータ削減機能を搭載することで、オールフラッシュの性能を損なうことなくSSDの利用効率を向上させます。こうした機能により、これまで“職人芸”的な調整が必要だったVDIのシステム設計がシンプルに行えるようになります。

またETERNUS AX/HXは、スモールスタートからユーザー数の増加に応じて拡張していくといったアプローチにも有効な機能を備えています。スケールアウトに対応し、容量はもちろん性能面の増強も容易に行えるなどハードウェア面での拡張性に加え、仮想マシンの複製を瞬時に行えるSnapshot ベースの「FlexClone」機能も搭載。フルクローンとは異なり展開直後の容量増加もほぼゼロで、VDI環境に影響を与えることなく大量の仮想マシンを作成できます。もちろん、全社員分の仮想マシンをフルクローンで作成したいといったニーズにも応えてくれます。

さらに、ストレージの運用においてもっとも重要な要素といえるデータ保護機能も充実しています。無負荷のSnapshot機能で日常的な多世代バックアップを保持できます。ユーザー自身でファイルの復旧が行えるうえに、管理者による“巻き戻し”も容易です。たとえばランサムウェアなどのサイバー攻撃を受けた際に被害を最小化して業務を継続させるなど、セキュリティの向上にもつながります。フルバックアップはSnapMirror機能を使った差分転送が可能で、バックアップ先をリモートDCやパブリッククラウドにすれば、災害対策においても大きな効果が期待できます。

  • バックアップイメージ

    バックアップイメージ

ETERNUS AX/HXでセキュアかつ快適なテレワーク環境を

このように、オンプレミスVDIの課題を解決する機能を備えたETERNUS AX/HXは、すでにさまざまな業種・規模の企業で採用されています。

たとえば、1,000名近い社員のVDI環境の構築に取り組んだ某テレビ局では、動画の確認・編集を快適に行えるVDI環境を実現するために、オールフラッシュのETERNUS AX/HXを採用。サーバー側にもGPU仮想化を併用することで、高画質の動画をスムーズに閲覧できるVDI基盤の構築に成功しています。

文教分野でも採用が進んでおり、職員の働き方改革推進の一環として約800台の端末を仮想化した大学では、オールフラッシュの性能によりVDI環境におけるパフォーマンス向上を実現。起動や各種処理にかかる時間を大幅に短縮できました。また、別の大学では、既存の仮想デスクトップ環境が抱えていたパフォーマンス低下問題を、ETERNUS AX/HXを導入することで解消。レスポンスタイムは40~50倍向上し、職員は始業時にストレスを感じることなく業務に取りかかれるようになったといいます。

こうした事例からもわかるように、テレワークをはじめとしたニューノーマル時代に即した業務環境の構築において、オンプレミスのVDI環境は有効な選択肢となり得ます。ETERNUS AX/HXを活用して、セキュアかつ快適なテレワーク環境を構築してみてはいかがでしょうか。

NetApp 伊吹山氏より

富士通のストレージ製品「ETERNUS AX/HX series」としてNetAppのストレージOS「ONTAP」を幅広くお届けできることに期待しています。VDI環境下でもランサムウェアによる被害を防ぎきれないなかで、富士通の豊富な知見とONTAPを組み合わせることで、セキュリティ対策を網羅した総合的な提案が可能になり、よりよいVDI環境を構築できると考えています(伊吹山氏)。

ネットアップ合同会社
ソリューション技術本部 パートナーSE /戦略ビジネス部
伊吹山 正郁 氏

富士通 秋岡氏より

コロナ禍を契機としてVDIを活用した働き方改革は一挙に市民権を得たように感じます。世界トップクラスのストレージベンダNetApp社との協業による新ストレージ「ETERNUS AX/HX」のご提案を通じて、より安心・安全なワークスタイルをお客様に提供してまいります(秋岡氏)。

富士通株式会社
戦略企画・プロモーション室
インフラプロモーションセンター ストレージ商品企画部
秋岡 恭介氏

[PR]提供:富士通