以前公開したこちらの記事では、「スマートキャンパス」と呼ばれる環境づくりが、これから先の大学運営で、強く求められてくることを説明した。同記事ではこの「スマートキャンパス」を実現することで見込める効果についても紹介したが、そのスケール感や技術的なハードルから、"自大学では実現が難しい" と感じた関係者の方もいたのではないだろうか。

もしも今述べた印象を受けた方がいるならば、イングランドにあるBlackpool and The Fylde College (B&FC)が進める、スマートキャンパスの実現を目指した取り組みに目を通してほしい。同大学はICT環境整備の取り組みをはじめるまで、8年前のテクノロジーをベースとしたレガシーなネットワークを敷いていた。そんな同大学におけるスマートキャンパス実現に向けた歩みは、多くの大学関係者の方にとって参考になるはずだ

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レガシーなICT環境下でも「スマートキャンパス」への歩みは進められるのか

22,000人の学生が在籍するB&FCは、卒業生の成功率92.9%を誇る、イングランドでも最優良大学の1つに数えられる大学だ。そんな同学でICT環境整備の指揮をとるニック・ライト氏は、環境整備で目指すゴールについて「学生が、時間、場所、デバイスに囚われることなく、授業や学習コンテンツにアクセスできる、実質的に 24 時間無休体制の高等教育機関を目指します。」と、資料のなかで言及。これにより、学生が自宅やオフィスなどどこからでも必要なものにアクセスできる大学になるとしている。

正に「スマートキャンパス」の姿そのものといえるが、では、同学がもともと「スマートキャンパス」実現に適した環境を持っていたかというと、そうではない。既述のとおり、ICT環境を整備する前、同大学のネットワークは、レガシーなアーキテクチャが支配していた。ネット接続は不安定で、建物を移動するたびに通信が切れてしまう。その都度で再認証が求められ、学生や教職員は、1日に10回、20回もの認証を行うことが珍しくなかったという。

果たしてレガシーネットワークを抱えるB&FCは、どのようにして「スマートキャンパス」実現への歩みを進めたのか。下のリンクからダウンロードできる資料では、同大学が進める取り組みの全容をご覧になることができるので、ぜひ手に取っていただきたい。

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