コロナ禍で武器になる基礎知識と基礎スキル、それはAI(人工知能)
2019年に発生した新型コロナウィルスの流行により、世界中の企業や教育機関、公共機関そして社会全体が混乱と不安に巻き込まれてしまった。多くの企業が働き方を変えざるを得ない状況になり、大学や専門学校などの学生もこれまでの対面での講義や授業からリモートでの学び方に変えていく努力が必要となった。新しいスタイルに適応するために苦労している学生も多いのではないだろうか。
このような前例のない社会を生き抜くためには、何より武器となる知識を自分自身で身に付ける必要がある。これは企業だけではなく学生にも当てはまる。米Microsoft社のブログにおいても「ITの専門家の資格を手に入れることで、資格を持っていない専門家よりも50%早く昇進することができる」という調査が紹介されている。これは武器になる知識だけではなく、資格というカタチにすることで競争力を高めることができるということだ。資格を取得することで実際に知識を仕事に生かし、応用していくというステージに一歩近づく。資格で取得したいのはスキルの基礎レベル― つまり基礎スキルだ。では、今最も求められている「武器となる基礎知識と基礎スキル」とはなんだろうか? それがAIである。
大量のデータを処理することで実用化の段階に入った現代のAI
AIは今や生活のあらゆる場面で使われている。ある外食チェーンでは、これまで店長の勘と経験で行われてきた発注業務をAIによる予測で精度を上げ、発注作業にかかる時間を削減している。国内トップのスナック菓子メーカーは、購入された商品の包装紙の写真から文字認識を行うことで、購入したファンとの繋がりをつくることに成功している。また都市型小型スーパーマーケットを展開する企業では、店舗のパン棚の画像をAIが認識することで、商品の並べ直しや品出しなどの作業を素早くタイムリーに行えるようになった。いままで人間が手間と経験を活かさないとできなかったことが、AIの力で可能になったのだ。
現代のAIは、大量のデータから特徴を抽出して自己学習する機械学習という技法が登場したことで、人間がルールやノウハウを教えるよりもはるかに速く精度の高い推論が行えるようになり、本格的に実用化の段階に入ってきた。
ITエンジニアも単にプログラミングができる、システムを構築できるというレベルから「どうやってAIを応用するか」「システムに組み込むにはどうしたらいいのか」という発想が求められる。またエンジニアだけではなく、ビジネスを推進する立場でもAIを応用することで従来のビジネスを変えることが求められるようになってきている。
理系でも文系でも、男性でも女性でも、誰もがAIを使いこなす時代に
AIを実行するベースとなるコンピュータは、スーパーコンピュータからスマートフォンまで幅広く、その上で実行されるソフトウェアはすでに多くの産業や社会の中で必要不可欠となっている。日頃使っているスマートフォンのアプリケーションも、インターネットを通じて多くのサーバーやソフトウェアが構造的に組み合わされて動いていることは理解しておくべきだろう。
コンピュータやソフトウェアのエンジニアになるためには、理系の出身者でなければいけないのか?という考えは短絡的だ。様々な企業のIT部門やソフトウェアメーカーでは多くの文系出身者が活躍している。問題の本質を捉え、常識や既成概念にとらわれず新しい考え方を試してみる、ダメなら別の角度から作り直してみる、こうしたアプローチによってAIは作られるのだ。その発想ができるかどうかは理系も文系も関係ないだろう。ましてや性別も関係ない。
文系・理系、性別も問わず、マクロやミクロの視点で問題を観察し、「本当の問題は何か?」と考え大胆な発想で解決する、そんな人材がこの時代に求められている。そのような柔軟な発想、さらにそういった発想を持つ人材たちのコラボレーションは、ITエンジニアだけではなくあらゆる部署、部門で必要となるだろう。パン棚を撮影した画像からAIを使って店舗の作業を効率化した企業も、現場の経験をもつビジネスマンと柔軟な発想と常識にとらわれないソフトウェアエンジニアが連携した結果だ。
AIの基盤にはパブリッククラウドが最適
パブリッククラウドとはAWSやMicrosoft Azureのように大量のサーバーを用意したデータセンターを使い、サーバーやストレージなどを従量課金の形で顧客に提供するサービスだ。車を例にたとえると、自家用車を購入するのではなく、必要に応じてスポーツカーやトラック、ブルドーザーを使い分けることができるようにしたのがパブリッククラウドである。
一方、AIを実行するにはモデルやデータだけでは不十分であり、「高速なCPU」と「学習のための仕組み」そして「GPUを備えたサーバー」がベースとなる。近年、そのようなコンピュータを構成する部品が安く提供され、多くのパブリッククラウドベンダーが大量のサーバーをデータセンターに採用することで、顧客がAIのモデル開発を行うことが容易になり、何度も試行錯誤することが可能になった。
また自社でサーバーを購入するよりも、パブリッククラウドを使うことではるかに安く必要な時にサーバーを使えるようになったことで、AIがさらに身近になったと言える。複数のサーバーを起動し、大量のデータを使ってAIのための推論モデル構築、結果の検証などのステップを素早く繰り返すことで試行錯誤ができるようになったのはパブリッククラウドによる大きな進歩のおかげである。
Microsoftが提供する学生に特化した無料オンライントレーニングの魅力
AIを使いこなせる人材になるために必要なのは、「AIの基礎」をしっかりと理解することだ。これまでは、コンピュータの基礎を理解した上でAIに進むというのがセオリーだったかもしれない。しかしAIの基礎を学んだ上で「面白そう」と思えたら、そこから土台となるOSやデータベースなどの知識を身に付ける方法論も就活生や第二新卒、専門学校で学ぶ生徒にとってはアプローチしやすい方法かもしれない。
そのようなニーズに応えるため、Microsoftが提供するAIの基礎コースは、これまで培ってきたAIに関する高度な技術と知識や経験を元に開発されたソフトウェア、そして多くの顧客がAIを実際に使ってみて得られた経験が盛り込まれた教育プログラムになっている。さらに、学習後は認定資格の取得にチャレンジすることも可能だ。ある専門学校の事例だと、プログラミング教育が専門ではない学校であったが、認定資格の受験対策講座に申し込んだ学生100名のうち80名が資格に合格したそうだ。また、より高度な認定資格試験にも多くの合格者が出たという。このオンライントレーニングでは、200以上の学習コンテンツが用意されており、「AIの基礎」を体系的に学ぶことができる。文系・理系問わず、初心者でも合格を目指すことが可能だ。
ここでは簡単に「AI Fundamental:AIの基礎」の内容を紹介しよう。オンライントレーニングコースは細かなセクションに区切られており、それぞれに視聴する動画の再生時間、ポイントなどが記載されている。これによって実際に動画をみる前にどのような内容が話されるのかを確認することが可能だ。セクションは数分から長くても十数分という長さの動画で構成されているため、余った時間に視聴することで無駄なくトレーニングを受講できる。
AIの基礎コースでは、「AIの概要」からMicrosoftが提供するパブリッククラウドであるAzureで「実際にツールを使って理解するセクション」「画像認識や自然言語処理などのAIの主な応用分野の解説」「プライバシーやセキュリティなどについて理解することで責任のあるAIを開発する方法」などが細かく解説されている。
また、それぞれのセクションには、視聴した内容を確認するための「知識チェック」が必ず用意されている。これを使えば視聴した内容の振り返りをすることが可能だ。さらにMicrosoftのAIを利用しているユーザーが、AIが出した結果を常にチェックする仕組み作りの必要性があることを解説する場面もある。単にソフトウェアの作り方だけではなく、組織の構成やAIの成果をモニタリングする重要性など、エンジニアにとどまらずビジネスを推進する全てのポジションの人材が理解すべき内容になっている。単なるツールの紹介ではなく、「ビジネスに活かす知識」「AIを管理統制する知識」など、実際に現実社会でAIを使っている先駆者のノウハウが詰め込められたコースだ。
さらに上述したように、AIの基盤として最適なパブリッククラウドであるAzureの基本を理解するためのコース(Azure Fundamentals)、そしてAIを活用する際に必須となるデータの活用方法を解説したコース(Data Fundamentals)なども用意されている。どれも競争力を高めるために必要な資格取得を目指すトレーニングコースとなっているため、視聴するところから更に一歩踏み込んで認定資格を取ることでコロナ禍の時代を勝ち抜いて欲しい。
Training Days)の詳細はこちら
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