基幹業務システムの見直しは、建設業にとって喫緊の課題
いまや少子高齢化による就労人口の減少は深刻な人材不足を招いており、業種や規模を問わず人材の確保は喫緊の課題だ。ITの活用による業務効率化は、もはや不可欠といえるだろう。建設業界においても同様で、人材不足の解消を模索する企業は増加する一方だ。1週間に6日勤務して1日休むという常態から週休2日制へと勤務体制をシフトする働き方改革の流れも加速している状況のなか、大きな課題感を持ってDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進している企業も少なくないのが現状だ。
DXに取り組み、業務効率化を実現するためには、基幹業務システムのモダナイズが有効といえる。経済産業省のDXレポートで言及されている「2025年の崖」は、複雑化・老朽化したシステムを使い続けることのリスクに警鐘を鳴らしている。フルスクラッチで構築し、長い時間をかけてカスタマイズしてきた基幹システムを運用し続けるケースが多い建設業界にとっても、これは他人事ではない。NTTデータビジネスシステムズ 第一システム事業本部 デジタルエンタープライズ事業部 第四imforce部の江口義人氏はこう語る。
「長い時間をかけて作り込んできた基幹システムを運用するのは悪いことではありませんが、法制度が変わり、機能要求が高まっていく状況のなか、すべて内製でシステムの維持・管理・開発を続けていくのは難しくなってきています。既存システムにかかるリソースが、攻めのIT投資の足かせとなっているケースも少なくありません」(江口氏)
あらゆる業務領域にDXを浸透させるには、土台となる基幹業務システムを見直すことが重要と江口氏。こうしたニーズに対応する製品として、NTTデータグループのノウハウが詰め込まれた建設業向け統合ERPソリューション「imforce(インフォース) 建設業統合基幹モデル」を挙げる。
もともとNTTデータビジネスシステムズは、さまざまな業種向けに、ERPをはじめとした業務ソリューションを開発・提供している。企業のDXを支えるシステム共通基盤「intra-mart(イントラマート)」や、「intra-mart」を統合基盤としたERP「Biz∫(ビズ インテグラル)」を軸に、同社のノウハウを結集した「imforce(インフォース)」ブランドを展開し、多様なソリューションを提供。「imforce 建設業統合基幹モデル」は、建設業の業務全般に必要な機能をカバーした「imforce」ブランドのERPソリューションとなる。
同ソリューションのマーケティング・プロモーション・セールスを担当する、第一システム事業本部 デジタルエンタープライズ事業部 デジタルエンタープライズ営業部 グループマネージャーの新藤高周氏は、NTTデータビジネスシステムズが積み上げてきた知見を盛り込んで開発したことを強調する。
「NTTデータビジネスシステムズでは、これまで作り込んできた業務プロセスや企業文化などをできるだけ継承しながら、先進的な技術基盤上に基幹業務システムを構築したいという建設業の企業からのニーズに対応してきました。そのノウハウを標準化してソリューションとして提供しているのが『imforce 建設業統合基幹モデル』になります」(新藤氏)
業務データを集約し、経営層が望む“事業全体の見通し”を実現
開発部門として課題のヒアリングから要件定義・基本設計、実装・テスト・運用開始までに携わっている江口氏は、同ソリューションの特徴についてこう語る。
「建設業における業務プロセス全体をカバーしているのが大きな特徴となります。引合から受注、工事、発注、支払。そして財務、決算までの一連の業務機能を統一されたインタフェースで提供しています。また、統合アーキテクチャを採用することで、周辺システムのデータを集約して統合管理することが可能です。データを分析して事業全体を見通すこともできます」(江口氏)
DXの取り組みにより、事業全体を見通して経営判断に活かしたいと考える経営者は少なくない。引合から決算までの業務領域をカバーする「imforce 建設業統合基幹モデル」ならば、こうしたニーズに対応することが可能で、経営層向けの機能を重視する企業にとって有効な選択肢となる。
さらに江口氏は、開発自動化ツールとして、ローコード開発が行える「Biz∫APFワークベンチ」が組み込まれていることもメリットと話す。この機能を活用することで、建設業の企業がこれまで積み重ねてきた知見や、業務に組み込まれている手順などをシステム内に落とし込める。また、「Biz∫APFワークベンチ」により、機能のカスタマイズも容易に行えるという。
「imforce 建設業統合基幹モデル」には、このほかにも注目したい機能が数多くあると新藤氏。技術者の工事経歴や保有資格などを一元管理する「技術者情報」機能や、工事履歴や点検履歴、クレーム情報などを物件単位で一元管理する「BLCM(ビルライフサイクルマネジメント)」モジュール(オプション)を挙げる。
「技術者の確保・管理は今後の建築業界において極めて重要なミッションといえます。
『imforce 建設業統合基幹モデル』に搭載されている『技術者情報』は、その実現を支援する機能です。今後、企業からの様々なニーズの高まりが期待できる領域と捉えており、積極的に機能強化を図っていきたいと考えています。また、これからの建設業では、既設の建物をどうメンテナンスして管理していくかといった“修繕ビジネス”が脚光を浴びると予測されており、建物のライフサイクル全体を管理できる『BLCM』への注目も高まっていくと期待しています」(新藤氏)
“攻めと守りのDX”を支援するNTTデータビジネスシステムズの取り組み
ここまで確認してきたとおり、建設業が求める業務機能を広範囲にカバーする「imforce 建設業統合基幹モデル」は、建設業のDXを強く支えるソリューションとなる。とはいえ、新たな基幹業務システムの導入は気軽に行えるものではなく、システムの選定においては多様な観点から検討を重ねる必要がある。そこでは、社会インフラをはじめ、社会や企業をサポートするソリューションを提供し続けてきたNTTデータグループ、その一員となるNTTデータビジネスシステムズの実績と信頼感が大きなメリットになると、江口氏と新藤氏は口をそろえる。
「基幹業務ソリューションは、一度導入すれば終わりというものではありません。NTTデータビジネスシステムズでは『imforce 建設業統合基幹モデル』を提供する前から建設業の業務領域に対応し続けており、ERPソリューションの開発も20年以上にわたる実績があります。こうしたノウハウは新興ベンダーにはない当社ならではの強みといえます」(江口氏)
「NTTデータビジネスシステムズはNTTデータグループ全体を背負って建設業の顧客に価値提供を行っており、当社の持つ製品だけで顧客のニーズに対応できない場合は、グループ内の豊富なソリューションや技術を集めて提案することができます。この“提案力”を評価して採用いただくケースも少なくありません」(新藤氏)
NTTデータビジネスシステムズでは、今後もさまざまな顧客に「imforce 建設業統合基幹モデル」の導入を推進するとともに製品強化を継続し、ソリューションの完成度を高めていくという。さらに時代の要請に応じて迅速に価値を提供できるように製品だけでなく導入方法を強化していきたいと、江口氏は今後の展望を語る。
「DXの取り組みは、攻めと守りの両側面の領域で進めていく必要があります。当社では、『imforce 建設業統合基幹モデル』で守りの領域をしっかりとカバーし、建設業の企業が攻めの領域に開発リソースやコストを注ぎ込めるように支援していきます。攻めと守り、どちらの領域に対してもNTTデータグループ全体の知見を活かして、ソリューションを拡充していきたいと考えています」(江口氏)
業種を問わず数多くの企業が採用している「intra-mart」と「Biz∫」を内包した「imforce 建設業統合基幹モデル」は、建築業界が抱える課題を解決するための機能を網羅。継続的なブラッシュアップにより、将来的な課題に対応できるポテンシャルを備えている。老朽化したシステムのモダナイズを図りたい企業はもちろん、業務効率化の実現や経営判断を支援するデータ分析など、具体的な効果を見据えてDXに取り組みたい企業にとって、導入を検討する価値は大いにあるはずだ。
* 「imforce」は、株式会社NTTデータ・ビジネス・システムズの登録商標です。
* 「intra-mart」は、株式会社NTTデータ イントラマートの登録商標です。
* 「Biz∫」は、株式会社NTTデータ及び株式会社NTTデータ・ビズインテグラルの登録商標です。
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