コロナ禍によって人と会うことが制限され、これまでの営業スタイルが通用しなくなっている。テレワークの拡大に伴って顧客を直接訪問することは難しくなり、新規案件の獲得に頭を悩ませている企業も少なくない。Afterコロナにおいてもテレワークの継続は予想されるため、今後企業が成長するには、変化に応じた「新しい営業スタイルの確立」が必須となるだろう。

2021年1月19日、マイナビニュースが開催したオンラインセミナー「BtoB Marketing Day Withコロナによって変容した営業シナリオ」では、こうした新しい時代において新規案件を獲得するためのさまざまな手法が紹介された。

その中から本稿では、株式会社ハンモック GLUE事業部 カスタマー営業課 主任 木村和真氏が登壇した講演「顧客ニーズ×情報利活用で業績を高める“セールスDX”とは」の内容をお届けする。

  • 株式会社ハンモック GLUE事業部 カスタマー営業課 主任 木村和真氏

コロナ禍で変化するビジネス事情

コロナ禍によって、あらゆるアクションが対面から非対面へと変わりつつある。テレワークへの対応を迫られた多くの企業は、モバイルデバイスやクラウドストレージ、ビジネスチャット、Web会議サービスなどを導入し、結果としてデジタル化が進むこととなった。

Afterコロナにおいても従来型の働き方に戻る可能性は低く、よりデジタルを活用した新しい働き方が求められるようになるだろう。

では、企業の営業活動はどのように変化していくのだろうか。

営業活動を大別すると、既存顧客に対する「ルートセールス」と新たな顧客を獲得する「新規開拓」に分けられる。従来型の営業活動では、ルートセールスならば定期的な訪問で顧客のニーズを聞き出して新規案件につなぎ、新規開拓では展示会やセミナーなどで新規リードを獲得して直接訪問する、というのが一般的な流れとなるだろう。

しかし、人と直接会うことが制限されている現在の状況下では、顧客を訪問すること自体が難しくなっている。また、展示会やセミナーなどのリアルイベントは大幅に減少しているため、新規リードを獲得する機会も失われているのが実情だ。

「このような状況下で新規案件を創出するには、デジタル技術を用いて情報の利活用を進め、顧客ニーズを把握すること、つまり“セールスDX”の推進が重要になる」と木村氏は語る。

セールスDXを推進する「3つのポイント」

木村氏がセールスDXを推進する上で押さえるべきポイントとして挙げたのは、以下の3点だ。

顧客情報のデジタル化と集約

現在の状況では、新規顧客リードを獲得するのは難しい。しかし、例えば営業担当者が「見込み薄」として机の奥にしまっておいた名刺や、過去の展示会で獲得したものの「ターゲット層ではない」と判断して放置しているリストなど、眠ったままになっているデータは、相当な量があるはずだ。もし、それらをデジタル化することができれば、新たな顧客リストとして活用できるようになる。

また、現在では、テレワークが進んだことで名刺交換などを行いづらくなり、詳細な顧客情報の獲得が難しくなっている。だが、例えば、Web会議などのオンライン上でも名刺交換が実施できるような仕組みがあれば、より効果的に情報を収集することができるだろう。

そうしてデジタル化した顧客情報に、さまざまな情報を紐付けて集約していくことが、セールスDXを実行する第一歩となる。

顧客の興味を察知する

米国の調査会社CEBのレポートによると、B2B企業においては「サービスや製品の問い合わせをする段階で、購買プロセスの60%が完了している」という。また、米シリウスディメンジョンズのレポートでは、「(ファーストコンタクト後に見込みなしと判断した)未フォロー顧客の8割が2年後に競合他社と契約する」とされている。

つまり、前述したような「見込み薄」や「ターゲット層ではない」と判断された顧客も、その後のフォローを続けていれば、将来的に新規案件を獲得する可能性も十分にあったということだ。

とはいえ、見込みが薄い顧客を全員フォローし続けるのは効率が悪く、何より、リアルな対面が難しい現在のような状況では、フォローの手段も限られている。だが、もし獲得したリードの中で、自社の製品ページにアクセスしていたり、配信しているメールマガジンを開封して閲覧していたりしている顧客がわかれば、限られたアプローチの中でも効率良く営業活動を行えるはずだ。

顧客ニーズに基づいた情報の活用

顧客が製品やサービスを認知してから導入に至るまでには、いくつかの段階がある。営業活動においては、顧客の興味段階に応じて適切なコンテンツを提供していくことが重要だ。

顧客情報のデジタル化と集約が進めば、顧客の行動から「今、どの興味段階にあるのか」を分析し、例えば商品のWebサイトを閲覧したタイミングでWebセミナーへの招待を送るなど、適切なタイミングで適切なコンテンツを提供することも可能となる。

新しい営業スタイルを支援する「ホットプロファイル」

ここまでに挙げた3つのポイントをまとめて実現するサービスとして、ハンモックが提供する製品が名刺管理と営業支援の機能を搭載した「ホットプロファイル」である。

2020年末時点で1,500以上の国内企業に導入されており、IT製品/SaaSレビューサイト「ITreview」が実施した「ITreview Grid Award 2021 Winter」にて、名刺管理部門とSFA部門で「High Performer」を2期連続W受賞するなど、多くのユーザーから高い評価を得ている。

ホットプロファイルでは、名刺をスキャンしてデジタル化した顧客情報に属性情報(業種、部署、独自情報など)を自動的に付与。そこに自社サイトへの訪問履歴や配信したメルマガに対する行動などを紐付けて一元管理を行う。

また、「かんたんスコアリング機能」では、顧客の興味段階がどのレベルにあるのかが可視化されるため、適切なタイミングで適切なアプローチを行えるようになる。名刺交換をした相手が自社の製品ページを閲覧している場合、営業担当者に通知が届くように設定するといったことも可能だ。

コロナ禍によってテレワークの導入が進み、結果としてさまざまな情報がデジタル化された。それらのデータをいかに活用するかが、今後のビジネスを大きく左右することは間違いない。Afterコロナにおける新たな営業スタイルを確立する上で、ホットプロファイルは大きな力を発揮してくれるに違いない。

[PR]提供:ハンモック