かつてのVDI(仮想デスクトップ)は、「環境構築に巨額のコストがかかる」「テレワークの取り組みがまだ本格化していない」などの理由から、導入が一部の企業のみに留まっていた。ただ、新型コロナウイルス感染症への対応でテレワークの歩みは全国的に広がった。コスト課題も、クラウドでVDIを提供するDaaSの登場で解消されつつある。VDIに関わる企業の取り組み状況は、この1年で大きく変わったと言えるだろう。

「仮想デスクトップの利用状況に関する調査レポート」の詳細は、ダウンロード資料を参照されたい。

企業の "VDI導入のいま" を探るべく、インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は2020年8月、情報システム管理者と利用者の双方を対象にして、VDIに対する意識調査を実施した。同調査をまとめたホワイトペーパーから、詳しくみていこう。

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仮想デスクトップ利用状況に関する調査レポート
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VDIの導入状況と、採用方式の傾向

IIJは情報システム管理者387名、VDI利用者193名、延べ580名を対象とし、VDIに関する調査を実施した。その結果でまず目を引くのは、約半数の企業が、VDIを既に導入済み、あるいは導入を検討しているという点だ。右の図にもあるとおり、全体の32.8%がVDIを導入しており、検討中の企業も17.1%にのぼる。

VDIに対する企業の意識は大きく高まっていると言えるが、この背景にDaaSの登場があることは疑いようがない。17.1%の検討中企業を対象にした「検討の状況をお答えください」という設問をみると、DaaSの採用を検討する企業がオンプレミスのそれと比べて3倍以上に達しているからだ。

  • 検討状況が具体化している企業(全体の51.1%)の中だけでみると、およそ8割の企業がオンプレミスではなくDaaSを検討していることが分かる。

DaaSへの期待の高さが伺えるが、オンプレミスと比べた場合、DaaSにもデメリットが無いわけではない。VDIを導入済みの企業に対する設問「ご利用中の環境の課題をお答えください」では、コスト面の課題が並んだオンプレミスと比べ、DaaSは性能面の課題が目立った。VDIの具体検討にあたっては、実際の利用者の声を聞きながら慎重に判断することが重要だと言えよう。

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IIJが実施した調査の結果から一部を抜粋して紹介した。ダウンロード資料では、従業員規模別に導入傾向に違いがあるか、導入しなかった企業は何がボトルネックに感じたのかなど、より多角的に、"VDI導入のいま" を分析している。VDIの検討にあたって、必ず役に立つ情報となるだろう。

なお、IIJでは、利用者の声で多く集まった "性能面の課題" を解消したDaaSも提供している。調査資料のダウンロードとあわせて、VDI検討の際には候補に入れてほしい。

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