昨今の情勢を受け、急激な広がりを見せているテレワーク。テレワークとは「ICTを活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」のことであり、モバイルワーク、在宅勤務、サテライトオフィスなどさまざまな形態を内包している。
特に、在宅勤務が今後も続くことを見据えた際、どのような点を考慮しなくてはいけないだろうか。本稿では、在宅勤務で生産性を向上させる選択肢の1つとしてのデスクトップPCの可能性と、テレワークを支える周辺機器について、Dell Technologies(以下、デル)の担当者に話を伺ったのでその内容を紹介する。
改めて考えるデスクトップPCのメリット
デルでは、現在のPCを大きく4つのセグメントに分けている。モバイルノート、スタンダードノート、セパレートデスクトップ、AIO(All In One)/Micro/Ultraデスクトップだ。
モバイルノートには携帯性の高さや、ワークスペースの確保の容易さといったメリットを備える半面、生産性や拡張性にデメリットがある。セパレートデスクトップはパフォーマンスや生産性、拡張性にメリットを備えるが、携帯性は低く、配線は煩雑になりがちでワークスペースが手狭になる。その中間に位置するのがスタンダードノートといえるだろう。現在、テレワークのためのPCは、ノートPCが主流になっている。
確かにモバイルワークを重視するのであれば、選択肢はノートに限られるだろう。しかし、在宅勤務を終日行うような状況では、デスクトップにも大きなメリットがある。大きなディスプレイやマルチディスプレイ、フルサイズキーボードとマウス、さまざまな周辺機器を利用でき、生産性を大きく向上させられるからだ。
デスクトップは、テクノロジーの更新をコントロールしやすいため、もともと企業から見ると非常に合理性が高い。PCとディスプレイ、周辺機器を個別にリプレースできるので、必要性やコストを配慮した柔軟な導入が行える。
だが一方で、自宅にPCを設置するにあたっては、設置面積(フットプリント)や配線のシンプルさも考慮すべき点になる。そこで、デルが再評価しているのがAIOやMicro/Ultraデスクトップだ。これらを取り揃えているのが同社の「OptiPlex」シリーズとなる。
それぞれの特徴を個別に確認してみよう。AIOは、プライベートな空間になじむスッキリとしたデザイン、高いパフォーマンスがメリットとなるが、ディスプレイとPCを個別にリプレースできないというデメリットがある。Microは、さまざまなマウントを利用した設置の柔軟性、コストパフォーマンスの良さがメリットである一方、ケーブル配線は煩雑になる。
このAIOとMicroのデメリットを解消すべく、デルが独自に開発したのがUltraデスクトップとなる。ここからは「OptiPlex 7070 Ultra」を例にとり、その特徴について触れていきたい。
これまでのデスクトップの悩みを解決した"Ultra"
OptiPlex 7070 Ultraは、ディスプレイスタンドの中にモジュール化した本体を入れられるという、"モジュラーデザイン"を採用した新たなデスクトップPCだ。どのようなコンセプトの製品なのかは、同社の動画を見るとわかりやすい。
Dell Technologies クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品本部 フィールドマーケティング コンサルタントの佐々木邦彦氏は「セパレートデスクトップやAIO、MicroデスクトップはノートPCに比べて画面のサイズに大きな優位性がありますが、机上のスペースや煩雑になりがちな配線に関する悩みが尽きませんでした。そんな、これまでのデスクトップの悩みを解決したのがOptiPlex 7070 Ultraです」と自信を持って語る。
「OptiPlex 7070 Ultraは、生活空間に設置しても違和感のないデザインを採用しながらも、PCとディスプレイを個別に管理でき、しかもスタンドと一体化しているため当然PC本体はゼロフットプリントであり、配線も最小限で済みます。オープンオフィスやフリーアドレスでの使用だけでなく、実は終日在宅勤務をする方にも好適な製品なのです」(佐々木氏)
OptiPlex 7070 Ultraは、デル PシリーズのディスプレイであればUSB Type-C 1本で電源供給が行え、最大でトリプルディスプレイまで対応できる。チルトスタンドやディスプレイアーム、デュアルスタンドもラインナップされており、また、VESA規格のものであれば一般的なディスプレイスタンドを流用することもでき、好みのディスプレイ環境を構築可能だ。
スペック面でもほとんどのノートPCを凌駕している。モバイルノートよりも高い処理能力を持った25Wの第8世代Core、最大64GBのメモリ、最大1TBのM.2 SSDを搭載し、必要に応じて2.5インチHDDの追加も可能。最新の無線LAN規格であるWi-Fi 6をサポートし、側面にはType-C、USB-A、オーディオジャックを備える。もちろん、法人向けで求められるケンジントンロックやセキュリティスクリュー、筐体開閉検知などのセキュリティも万全だ。
「モジュラーデザインを採用したOptiPlex 7070 Ultraなら、モジュールだけを更新してPCのスペックを簡単に向上できます。モジュールだけなら封筒に入るくらい小型ですので、修理・交換が発生したとしても発送が簡単にできます。またVESAマウントを採用することでディスプレイだけを交換したり追加したりできるので、他社製ディスプレイの再利用も可能です。大画面ディスプレイやマルチディスプレイを利用して、在宅勤務の生産性向上に役立てていただきたいと思います」(佐々木氏)
Ultraをさらに活かすデルのUSB Type-C対応ディスプレイ
OptiPlex 7070 Ultraのメリットを享受するためには、ディスプレイの選択も重要なポイントの1つ。デルは総合的なテクノロジーソリューションを提供する会社だが、やはり世間的にはPCの印象が強いだろう。だが実は、デルはモニター出荷台数世界No.1を6年連続で達成している、世界に名だたるディスプレイメーカーでもある。過去をひもとけば、WUXGA(1920×1200ドット)、WQHD(2560×1440ドット)といった解像度の変遷にあたっても、最初期に製品の販売を開始してきた。
法人向けラインアップは大きく分けて5シリーズ。日常的なオフィスワーク向けのエントリーシリーズ「E」(17~27インチ)、ビジネスでの生産性向上を目指したプロフェッショナルシリーズ「P」(19~42.5インチ)、最新テクノロジーによって高いパフォーマンスを実現するデジタルハイエンドシリーズ「U」(23.8~49インチ)、色彩が重要な業務向けの"Dell PremierColor"を搭載した「UP」(25~31.5インチ)、会議室や教室などでのコラボレーションを想定した「C」(54.6~85.6インチ)だ。
なかでも、テレワーク向けとしてデルが推しているのが、USB Type-Cを搭載したプロフェッショナルシリーズ「P」となる。デルで周辺機器のマーケティングを担当する嘉山よし子氏はUSB Type-Cのメリットを次のように語る。
「USB Type-Cの最大のメリットは、小さなケーブル1本で映像出力と電源供給の両方を賄えることです。映像ケーブルや電源ケーブルは太く、コネクタも大きいため、ケーブリングを困難にします。これらをより細いケーブル1本に代替できることは、見た目、コスト、利便性を大きく改善してくれます。また昨今のノートPCは、充電に対応したUSB Type-Cをほぼ標準で搭載していますので、ケーブルの種類を増やさずとも、すぐにマルチディスプレイ環境を構築できるでしょう。さらにディスプレイ同士を数珠つなぎにできる"デイジーチェーン"にも対応しているモデルもあるので、2台以上のディスプレイでもスッキリと接続できます」(嘉山氏)
2020年5月現在、USB Type-Cを搭載した最廉価モデルは「P2419HC」となり、参考価格は27,980円。在宅勤務用途として受け入れられているサイズは、24インチが一番多いそうで、まさにいま導入を検討すべきディスプレイといえる。
テレワーク時代の新しいデスクトップのカタチ
生産性向上のため、これまでもさまざまな形状のPCが考えられてきた。デルのOptiPlex 7070 Ultraは、こういったPCの歴史のなかで生まれた新しいデスクトップの形の1つといえる。今後、企業はテレワークが行えることを前提として、生産性の向上に取り組まねばならなくなるはずだ。そんなとき、デルのOptiPlex 7070 UltraのようなPCが新しい働き方を切り開いていくのかもしれない。
[PR]提供:デル